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仔羊の回帰線

詩と散文のプロムナード :Promenade

*カーター・ムル:「吾輩は猫である」より

2024年01月16日 08時42分00秒 | *詩と散文のプロムナード:Promenade:-Goo

 「吾輩は猫である」にはこんな一節がある。:                                                        先だって、カーター・ムルという見ず知らずの同族が、突然、大気炎を上げたので、ちょっとびっくりした。    よく聞いてみたら、すでに百年前に亡くなっている。 好奇心から幽霊になって吾輩を驚かせるために、はるばるドイツからやってきたのだそうだ。この猫は才気があり、あるとき詩を作り、主人を吃驚させたそうな。                                            こんな変わりが、実に一世紀も前に ドイツにいたというのである。                               *- *- ((((                                                                         *        カーター・ムルはドイツ後期ロマン派の怪奇幻想作家ホフマン作「雄猫ムルの人生観」に出てくる主人公。                                                                Lebens Ansichten des Kater  Murr

  

 

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*フランチェスカとパオロ:道ならぬ恋: 

2023年12月22日 10時23分47秒 | *詩と散文のプロムナード:Promenade:-Goo

フランチェスカは北イタリアのラヴェンナ城主の娘。--  1275年に隣国の城主と政略結婚をさせられた。--が 彼は醜い男で狂暴極まりない

その彼には弟パオロがおり、こちらは眉目秀麗。-- 彼には9歳の娘と二人の息子がいた。--にもかかわらず、城主の不在の折りのある日、密会。--ところが、不意に帰宅した彼に見つけられ、二人は殺害されてしまう。--   *- *- (((   

 ・ 以下、ダンテの「神曲」 より:

 それから私はこう語りかけた。--「フランチェスカよ、苦悩は悲しみと憐みゆえ。-甘美なため息のおりふし、どんなきっかけで胸の思いが恋と知れしか」

  フランチェスカは云う。--「惨めな境遇にあって 幸せの時を思い起こすより悲しいことはありません。--ある日私たちは イギリスのアーサー王伝説の円卓騎士  ランスロットが  恋のとりこになった物語を読んだのでございます。--  ほかに誰もおりませんでしたので、憚ることなく二人の眼は合い顔が色を変えてきますと、あの人は察したように 私を抱きしめられたのでございます。・・」   ダンテ「神曲」地獄篇より

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* モーム「お菓子と麦酒」より:一人称小説

2023年01月22日 09時24分36秒 | *詩と散文のプロムナード:Promenade:-Goo

イギリスの小説家イーヴリン・ウォー曰く:   一人称で小説を書くのは軽蔑すべきだ、と。--にも拘らず、サッカレーやディケンズ、E.ブロンテ、あるいはプルーストなどが、イーヴリン・ウォーが似て非なる方法を用いたかについて、理由が考えられる。:つまり、こうである。---  いったい、歳を取れば人間は複雑、矛盾だらけで、理屈に合わぬものと気づいてくる。--

そうであれば中年なり初老なり、いい歳をして、本来なら もっと、まじめに事柄に関わっていいのに、虚構の事柄に何故 かかずらうか言い訳もたつというものである。--- なぜなら、実人生の理屈に合わぬ人間を相手にするよりかは、虚構を取り入れた小説の人物を相手にするほうが、遙かに賢明で分かりやすいからである。

    モーム「お菓子と麦酒」より

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