南に向かい 鳥は羽ばたき 旅人は 朝陽に帽子を振り翳す
われらは はれて大学生!..町の門から 出ていくとき
楽器を吹き吹き 別れ行く さらば わが町よ 旅立ちだ!..
夜の街を彷徨い行けば 窓辺は きらきら 煌めいて
着飾った人が踊ってる 我らは戸口で吹き鳴らす
すると やがて人の声!...さあ どうぞ お飲み物を!..
見れば それはコップ酒!...))) *
森では 冷たい北風が吹き荒ぶ 雪と雨とに濡れながら
野越え山越え進みゆけば マントは風に翻り
おんぼろ靴は 穴だらけ されど 構わず吹き鳴らす
そして 歌を歌えば そこは われらが天国なのだ・・
*
Eichendorff: Aus dem Leben des Taugenichts アイヒェンドルフ 「のらくら者の生涯」 より * アイヒェンドルフはドイツロマン派の詩人。