華麗に生きた万俵鉄平

2007年03月18日 | エンタメ

原則、彼の生き方、死に方は憶測していた。
閨閥とか、親子の葛藤はあった。
「鉄は国家なり」「鉄が錆びてどうする!」
僕の生まれた時代。鉄に生きた父。
お金、野望、夢、勇気・・・・
でも生まれ死ぬ予感を抱いて死ぬ人間なんかいない。この世に生まれてこなくていい人間なんていない。
閨閥の時代は知っている。
でも親子の「絆」は決して誰にも邪魔じゃまは出来ない。
「大地の子「白い巨搭」「沈まぬ太陽」と取材の鬼と呼ばれる山崎先生は感動と真実を伝えてくれる。「大地の子」で 陸 一心は中国残留孤児として波乱万丈を生きた。その中でも鉄鋼の世界は見事に描かれていた。それより育ての親、生みの親の葛藤。
白い巨搭は財前教授の腕の良さは凄いが派閥で教授になるためなら全てを惜しまない。
ただ敵でもあり、最大の味方は里見だった。鉄平のように芯が強く曲がったことが嫌いなところが重なる。
今の世の中、閨閥結婚とかはないけれど、ある意味家族の絆と深さを思った。
山崎さんの作品の有名な作品は読ませていただいがこの「華麗なる一族」で若い方はどう思ったのだろう。でも熱かった。夢や希望、理想だけでは生きていけない。しかし、その志がなければ生きていも面白くない。

キムタク=視聴率男かもしれないが、この番組はやはり「家族の絆」と僕は思う。復讐や嫉妬より「普通の家族が一番」その普通すら難しい、時代。
「明日の太陽」を鉄平に見て欲しかった。自ら命を落すのは鉄平らしくない。
でも、精一杯の「家族愛」に包まれたいと思っていたのは、鉄平らしい最期だったのかもしれない・・・・・