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【微塵我報】

思い込みと勘違いと妄想と思い出補正の懐古厨による、最早ヲタクの余生です。はてなブログさんにお引っ越し予定です。

ゼネテスとエリス2020アップデート②

2020年04月29日 11時57分34秒 | ジルオール系熱弁
(ここに来て10年越しにトリジルを購入してしまい、プレイ感想によっては今まで感じていたことが覆るか、引きずられる可能性が出てきたので、足を踏み込まない状態で書かないといけなくなりました)

【過去記事「ゼネテスとエリス」についてのアップデート内容になります。が、私が自分の二次創作において都合の良い解釈を模索しているのでバイアスは酷いです】 

ゼネテスは相当な情熱を持ってエリスに対して「好意」を持っていた。という話になり、一方でそこまで想われているいるエリスはどうなのか。
エリス中心人物相関図において、
セルモノー→夫・妻
ティアナ→娘・母
ノヴィン→兄・妹 という家族親族の関係、
フリント・ヴァイライラ・ヴィアリアリ・旅先主人公→配下 という役職の間柄、
レムオン→政敵
ボルボラ→利用
アトレイア→命を救う
テジャワ→反乱・処刑
アンティノ・ロティ→利用 の、政治方面の事実になります。
ゼネテス中心相関図だと、どちらかというと相手のことを【血縁や立場上の事実(役割)】として表記していますが、エリスに対しては→伯母・甥でなく「エリス→好意」と一人だけ感情表記でした。
そして肝心のエリス中心相関図だと、ゼネテスに対する、甥・叔母表記どころか、終盤においてはほぼ戦友状態であったゼネテス項すらないという、一つの塩対応的事実。
でも、その一方でファーロスが誇る雑魚、ノヴィンに対しては、きちんと兄妹と表記されており、ゼネテスというのはあくまで兄ノヴィンの息子という、極端な話、可愛い甥ではありながら兄に付随してくる産物という、順序だてては完全に残念な兄の次という感じだったのかなぁと思います。
甥は甥であり、甥でしかなかったということですよね。
多分、兄の最初の子であるゼネテスに赤子の頃から関わり、幼少時代から見てきて、例えば子供の頃の印象の方が強いんでないかとか。
そうしているうちに、彼の背が伸び、声が変わり、無精ひげをそのままにするようになり、酒と博打と女を覚えて行くわけですよ…。
その中でゼネテスが黒歴史や反抗期で厨ニ病風変わりな帽子を被ってみたり、胸元をはだけて歩いてみたり、宮廷には寄り付かずという、立派な放蕩息子時代も見ているし、知っている。
そして肝心なのが、ティアナやアトレイア、レムオンがそうでしたが、あれだけ、人のことを恋愛方面でちゃんと見ているエリス様が、甥が自分に向けている眼差しに気づかないかと言えば気づいていると思います。
ゼネテスがいつの間にか一人前の男の顔をして「俺、あんたに惚れてるぜ」という顔をしているのか、それとも彼が自分に対して好意を持って接しているという気配だけを察知しているのかは謎ですが、出来の悪い甥の視線には長い事気づかぬ振りをしてきたけど、気づいたところで何もしてやれぬというところでしょうか。
それとも、彼からの親族を超えた好意には気づいているけど、そこで彼が堪えて留まって言ってこないから、出方次第でたしなめる訳にもいかずに、牽制はしてたとしても放置しているって感じですか。
彼に自分の娘という婚約者がいて、その上で婚前の女遊びを見逃してるとかしてても、せめて自分以外の他を向かせるしかないってわかってるとか。どうなんだろう。

ティアナの婚約者をゼネテスに選んだのはティアナを幸せに出来るに相応しい人物が現状ゼネテスであったからだけど、そこでもゼネテスの目を自分以外の他に向けさせる目的とか少しでもあったのかな。
ゼネテスがエリスに好意を向けてることで、何に気を取られるかと言えば、の妹っていう血縁の近さ、一回りは上の年上女性であること、そして、人妻であること、婚約者の母であることっていうコンボのデカさなんだけど、そういうインパクトを超えて一番アカンのが「王妃様を愛した」ってことなんですよね多分。
そこあんまり考えてなかったけど、地味にデカくないですか。
「国王の妻を愛した」って、ただの人妻と格が違う。
某ばらのハンス・アクセル何とかになりえるような(私のキャパがこれしかない)別に何の事実もなく間男でも愛人でもないので、立場や距離感、やったことしてないことに相手の出方、実際いろいろあると思うけど、考えようによっちゃ可能性として、謀反レベルの大罪じゃないですか。
ゼネテスが頑張ったって、一番どうにもならない。
どうにもしようがない。仮にどうにかなったところで身の破滅による共倒れしかない。(もしかして共倒れの究極が心中なのか…?)
そもそも、多分、ゼネテスは自分の方を向いて破滅するようなエリスでは絶対好きにならないし、あの孤独の中で独り汚名を被り続ける孤高で崇高なエリスの優しさが好きだと思うから、全ては噛み合わない。
そりゃ、こじらせていく限り、話に上がるように、本当に大事な物に対して諦念が付きまとうゼネテスという男になる訳ですね…。
現実的な男だと思われていて、彼自身も己を現実的だと自覚し、ロマンチシズムに付き合う気はないとサラリと切り捨てるゼネテスの唯一の非現実が「王妃である叔母を好いたこと」の先なんですよね。
現実として留められるのは「好いている」事実だけでその一切の見返りと先を求めないことというか。

その一方でエリス様の周囲は政敵だらけな上に機能しない家族、その身内の中で自分と対等の会話が出来るレベルの人物が自分を慕う甥っ子ただの一人。
その甥っ子をどう見ているかと言えば、前途の通りに「兄の息子でしかない」けども、ゼネテスは可愛い甥であり、親族であるけども、親族以上の存在としてそもそも家族カウントされていないのでは?ってちょっと考えたりもしました。
ゼネテスが家族カウントされていないということは、雌狐としての側面、家族を守る為の駒に使われる可能性が無きにしもあらずなのではということです。
何よりも大事な家族、夫と娘。その次にゼネテスに下がるという順です。
優先順位が親等別というイメージ。
ケースとしては、ティアナの幸せの為にゼネテスの自由を奪うというようなことが最たるところなんじゃないかとか。
で、そこまで計算してたかはわからないけど、あれだけ人を見ているエリス様が「器用で頭がいい」と認めているゼネテスのような男が来て、近くにいる、近くに置けるというのは人材不足の中では大きなメリットな気もします。
悪く言えば、自分に恋愛感情という弱みで好意を持って側にいる男としての使い道があるので、むしろ公然と側に置けると。
勿論、人材不足で後継者が全く育っていないような宮廷で、ゼネテスというのは群を抜いて優秀な男ではあるんだけども上手く世代交代出来るほど、彼が全く政治向きではないというデメリットもある。
ゼネテスはエリスにとって話の通じる相手で、ものわかりのいい甥だし、惚れて好意を持ち続けているけども100%エリスのイエスマンかと言えばそうではない。
むしろ、ゼネテスはゼネテスの意思で動くために上手く噛まなければ物別れだし、思い通りに配置しようとすれば王妃からの権力を行使するしかない。
彼を留まらせる圧力が結局権力なのだから、ゼネテスは逃げたり逆らったりもするし、彼の頑ななポリシーが後々エリスを追い詰めることになる。

それでも、エリスにはエリスなりにゼネテスを信頼しているし、二人には二人の長年の積み重ねがある。
少なくとも、エリスはゼネテスに自ら食べさせようと料理を振る舞い(主人公同様に余り物が当たった可能性もあるけど)、ゼネテスと飲む為に時間を作り、自ら肴を作り、用意し、いろいろ話してきた。という絆の蓄積がある。
エリスにとってゼネテスはまた青いガキなのかも知れないけど、ゼネテス坊やはゼネテス少年となり、今は、大人同士でお酒が飲める、大人の話が成立する男に育った。
その、周りは敵だらけで、家族にさえも好かれることのない自分に好意を持ってくれる懐っこい甥に対して、彼女は受け身なのではなく、自らゼネテスの為に何かしようと労力を割いている人でした。
そこ含めて「俺にとっては優しい…いい女だった」ということじゃないでしょうか。

死が迫るという局面で最終的には、お互いの意思を、二人にしかわからないやり取りで暗黙の了解をしあえるというのは、この二人の絆の強さなのでしょう。
二人だけの歴史がある。特に王妃と当主の間柄になったからは、戦友としての新しい関係性の側面もあったと思う。
「叔母貴…、一応、聞いておく。あんたひとりなら生き延びる手はあるんだろ?」
「…私には守るべき夫と娘がいる。そなたこそ、そなたひとりなら生き延びる手はあろう?」
「俺にも、守るべきいろんなものがあるんでな。じゃ、叔母貴、天国で会おうや」
「フフ、ずうずうしいものだな。地獄こそが、私にもそなたにもふさわしかろう」
「愛する誰かのために一生懸命な人間は天国に行くんだよ、叔母貴」
ここの二人の会話は、二人にしかわからない会話の最たるところではないかと思うんですよ。
①一人では生き延びられるけど守るべきものがあるからそれはしない
②なら天国で会おう
③自分達にふさわしいのは地獄
④愛する誰かの為に一生懸命な人間は天国へ行く
⑤愛する誰かの為に一生懸命なのはエリスだけではなくゼネテスもそうであるとゼネテスは自覚している
この、今こそが実質今生の別れであるからこそ、あえての淡白な会話にしてあるところと、二人にしか出来ない会話、二人にしか通じないやり取り、主人公は立ち合っているけど本当に聞いているか、聞こえているか、本当の内容が頭に入っていたかと言えばそうではないところなんか、本当に憎いですよね。

エリス様は王妃であり、アンチも多く、いつ失脚してもおかしくない死の覚悟というのは常にあったと思います。
ゼネテスも「えげつない」であるとか「恨まれて当然だ。悪く言われても無理はない」と後に語ることから、そういう路線でのエリスの最悪の最期の迎え方の可能性もわかってたと思います。
「誰だって、死ぬのは決まってるさ」ゼネテスの言葉では一般論として言ったように聞こえたけど、常に死と隣り合わせの自分やエリスのことを指していたのかも知れない。
その、失脚の引き金の一つがたまたま甥の甘さであった。
でもエリスは「これで、私とそなたは一歩、死に近づいたぞ」と言えども、それ以上ゼネテスを叱責したりしなかった。(どうにもならないから仕方ないんだけど)
運命を受け入れている反面、いつものノリで返すゼネテスの「俺は叔母貴と心中できるなら本望だぜ」というどう聞こえようとも少なくとも誠意ある本心に対して、エリスの「フフ、私はごめんこうむる。できるだけの手を打つだけだ」という拒否と我が道という返しは、
①よりによってそなたと心中なんかしてたまるかという冗談返しのスタンス
②ここで共倒れなど不本意
③すべきことが沢山あるから死んでなどいられない
④そなたと私のやり方は違うということ
⑤甥のポカのフォローは最大限何とかするというフォロー
といういろんな意味を考えたりしました…。考え過ぎだよ私…。

このリューガの変前後でゼネテスが連呼しだす「心中」発言は、前向きゼネテス最大のネガティブ要素の物騒発言で、軽口や冗談として言うには、言葉の選択としては何でわざわざそれ持ってきたのかねという要素が強い。
心中のメジャーな意味としてはやっぱり【相愛の男女が合意の上で一緒に死ぬこと 】【合意なしに相手を道連れにして死ぬ 】辺りで、叔母貴がゼネテスのことをこれっぽっちも異性だと思ってなくても、少なくともゼネテスは「異性として叔母貴が好きなんだよ」とちょっと大げさながら婉曲的にアピールして口に出せる分には重みのある言葉だという…。
昔から、例え話の一環で心中心中言ってたのかはわからないけど、こういう程度の愛の告白を細かく細かくちょいちょいアプローチをずっとし続けてきたのかなとも今更思う…。
まぁ、叔母貴はずっとかわし続けるでしょうけども。

結局、この最初は軽く言ってた心中発言なんですけども、後々の甥自身の変えられないポリシーによるポカが原因で、戦争が始まるころには早くもクーデターの気配、叔母も甥も回避不可の共倒れカウントダウンになってしまい、最早失脚と同時に処刑されるであろう叔母に、甥は最愛の叔母が命を失うことになった自分のポカの責任でせめて一緒に滅びてあげるぐらいしか出来ない誠意と真心しかなかった…みたいなさ…。

叔母は叔母の道を行き、甥は甥の道を行ったけど、最期は…っていうある種の絆よね…。絆…。



(で、今まさにというかトリジルが届いてしまったので、この辺りの絆要素に至るまでの過去、どういう積み重ねがあって五年十年後のそこに辿り着いたのか。みたいなところを見てこようと思います)

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