大好き!藁科川

静岡市の西部を流れる清流・藁科川の自然・文化の魅力やイベント等の情報をお届けっ♪

杉尾の由来

2010年12月13日 | 地名の由来
藁科川支流の黒俣川に沿って、久能尾(きゅうのう)を過ぎ、国道362号線をつづら折に登っていったてっぺんにあるのが「杉尾」という集落です。ここより向こうはもう川根となり、標高700mから周囲の山並みを見渡す眺望は絶景です。

かつては「杉京」とも呼ばれた杉尾の地名の由来は、藁科川筋の上流・日向の切杭に立っていた神代杉がとてつもなく大きくこの木の梢(尾)が見えたから杉尾になったという言い伝えや、杉尾地内の「まいない」というところに八畳余りの大きな杉の根っこがあったからなど様々。

どれがホント?と探っても、どれもホント!にしちゃうのも楽しいですよね。

==================
「杉尾の地名」

①地内の大杉を伐採して、東京浅草寺の観音像や坂ノ上村の薬師像を刻んだことに由来
②地内の小字マイガイトに、今は畑になっている寺屋敷という所がある。畑の片隅に古いお墓があり、三体の石碑と一体の観音像がある。そのお墓の近くに、樹齢約1,000年、高さ90メートル、目通りが4メートルぐらいの大きな杉の木があったそうだ。その杉のてっぺんが細くなっているので、安倍川の方から見ると杉の尾っぽに見えた。杉の尾だ、から転化して杉尾と名付けたという。またこの杉の木は、33体の観音をおまつりしている杉尾の観音堂の所で何本かに分かれていて、そこを切り捨てた材料で坂ノ上の薬師堂の木造を刻んだと言われている。

「藁科紀行ー自然と歴史を訪ねてー(前編)」(筧博克.羽衣出版.平成4年)

==================