大好き!藁科川

静岡市の西部を流れる清流・藁科川の自然・文化の魅力やイベント等の情報をお届けっ♪

お餅はつかぬ

2010年12月14日 | 言い伝え&伝承
クリスマスプレゼントの方が気になっている子ども達をよそに

♪もういくつ寝ると~お正月

と、だんだんと新年も近づいてきました。
私自身は毎年親しくして頂いている友人のお家で、お正月準備としてお餅をつかせてもらっていますが、そのお餅をつかないという風習が残る地区が、ここ藁科川流域にはあります。
ちょうど藁科川に支流の黒俣川が流れ込むところの「昼居度(ひるいど)」という集落です。

そこには、こんな伝承が残っていました。
ちょっぴり物足りないかもしれませんが、火事があったら大変ですものね。


==============
『節季には餅をつかぬ』

昼居渡では、節季(年の暮)に新年の鏡餅をつかずに小正月にお餅をつくのが例である。正月の祝餅を石器につくと火災に遇うからだという。安政5年(1858)の節季に増雲寺の住僧は、少しもそのことを省みず村人に餅をつかせた。ところが師走の28日の未明、同地彦右衛門方の厩で火事があった。村人はそれ見たことかと言い、以後、慣習を守っている。

(清沢村誌/「駿河の伝説」小山枯柴編著・宮本勉校訂、羽衣出版、平成6年)

==============

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本当だったんだ! (長澤裕)
2016-10-16 22:24:23
ある人から、藁科の奥には正月に餅をついちゃいけない地区があるらしい、という話を聞いて、検索してみたらこのブログにたどり着きました。本当だったんですね。
今、藁科中学校に勤務しています。今後ともよろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿