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【日曜特集】平成28年第1空挺団降下訓練始【11】中谷元防衛大臣の訓示(2016-01-10)

2020-05-17 20:16:56 | 陸上自衛隊 駐屯地祭
■大臣訓示と祝賀飛行
 平成28年第1空挺団降下訓練始の訓練展示はこうして完了しました、そして今朝一番に降下訓練塔から降下訓練体験を行いました防衛大臣の訓示です。

 第1空挺団降下訓練初めの完了と共に年頭に当たっての訓示、厳しい国際情勢と共に空挺団への期待を訓示しました。一般公開される自衛隊行事の中で防衛大臣が直接訓示するというものは、この習志野位ではないでしょうか。空挺団長以下中谷防衛大臣へ敬礼を行う。

 中谷防衛大臣が、訓示へ進む。中谷大臣は1990年以来議員奉職、第一次小泉内閣において第67代防衛庁長官を経験、第三次安倍内閣では再任され、今回の降下訓練始めを第14代防衛大臣として観閲、訓示を述べます。防衛大臣旗として五つの桜が並ぶ大臣旗がみえる。

 中谷防衛大臣による、第1空挺団降下訓練初めの完了と共に年頭に当たっての訓示、厳しい国際情勢と共に空挺団への期待を訓示しました。一方で政治には政府が自衛隊へ命じ、求める、厳しい任務へ臨む第一線へ必要な装備と補給を滞りなく行う義務があります。

 祝賀飛行へ。最初に四機のヘリコプターがこちらへ飛んでくる様子が。空挺団を支えたヘリコプター部隊は中谷大臣へ祝賀飛行を行う。観閲飛行の後に前期着陸して訓示を、という訳には航空機という特性上出来ない事から、編隊での祝賀飛行を行う事で代えています。

 AH-64D戦闘ヘリコプターを先頭に二機のAH-1S対戦車ヘリコプターとUH-1J多用途ヘリコプターが一機、確かUH-1J多用途ヘリコプターは二機と地雷敷設の機体が参加部隊にいたはずですが、他の支援等で展開しているのでしょうか、若しくは不測事態準備なのか。

 AH-1S対戦車ヘリコプターは96機が導入されたのですが、後継のAH-64D戦闘ヘリコプターは13機で調達終了、弾道ミサイル防衛の為の予算捻出を、性能不足という云いがかりで塗布しました。これが性能不足ならばアフガンやイラクでの破竹の戦果は何なのだろう。

 CH-47JA輸送ヘリコプターが三機重なるような構図で、チヌーク三兄弟、というところか。よくみますと1機がJA型で残る2機はJ型ですね。川崎重工では延命改修に併せて、CH-47JのCH-47JA相当への近代化改修も継続的に行っています。まだまだ使う機体だ。

 輸送ヘリコプターの五機編隊、これで人員275名を空輸できる規模です。軽装甲機動車ならば吊下げ空輸と機内収容で10輌、機内には高機動車も入ります。救急車や消防車さえも、治具さえ取り付けるならば空中機動させる事が可能、大規模災害にも常に活躍しています。

 南海トラフ巨大地震や首都直下型地震の懸念が残る中、特に輸送ヘリコプターは重要です。あの2011年東日本大震災においても、孤立地域救出から救援物資輸送に福島第一原発原子炉放水、果ては民心安定という成果まで出しました、全自衛隊で最も重要な機体の一つ。

 第1空挺団火消し部隊の出動だ。火消し部隊というと何か緊急展開部隊的な強そうな響きが残るのですが、こちらの火消し部隊は野火に備えるもの。過去に充分刈っておいた筈が疑爆筒の火花が引火し迫力ある状況になった事が、火消し部隊は重要だ。消防ともいう。

 中谷防衛大臣の訓示が訓練展示終了と共に開始されますので、訓練参加部隊は習志野訓練場の域内から急いで式典会場へ集合してゆきます、一方で火消し部隊は小火が火事となる前に火消しに向かう、こう書くと地域紛争の鎮圧に向かうような表現となるのはきのせい。

 87式自走高射機関砲の撤収、迫撃砲小隊の隊員が点呼し式典会場へ向かう準備を行う、とともに火消し部隊が焦げていそうな枯草へ片端から水を。この背負い式個人消火器材は山林火災に用いるもの、稀にサバイバルゲームで携帯放射器代わりに水掛に使うのもいる。

 空挺隊員が続々と集結する。戦闘防弾チョッキと小銃を装備し完璧な擬装を行っている方々は先ほどまで訓練展示に参加していた方、略帽と戦闘服だけの方々は来賓誘導や会場警備と式典案内等、支援に当っていた空挺隊員のみなさま。車両の擬装はどれも完璧だ。

 89式装甲戦闘車、富士学校の装備ですので車輌地区へ集結し、整備補給を追えて後に滝ヶ原駐屯地へ戻ります。この車体かMLRS基部の車体、再生産できるならば、これに16式機動戦闘車の砲塔を載せて装軌機動戦闘車、と出来ないか、少し考えてしまいましたね。

 10式戦車、皆さん真剣に集まって無数の写真を撮影しているので当方もカメラを取り増しますと、ご近所の方から、珍しい車両なのですか、と聞かれてしまいました。あ、いや、これ、“戦車を、洗車”と多分皆さんがカメラを向けている理由を説明しますと、引かれた。

 関西では戦車を洗車の写真等は鉄板ネタだと思うのですが、千葉の人は笑いに冷淡というのか、真面目な方が多いのでしょうか。でも駒門駐屯地祭や練馬駐屯地祭では戦車を洗車する様子などは中々見れませんし、一発ネタとして使える被写体が在れば、撮りますよね。

 機動戦闘車、本邦初公開となりました。報道公開以外で、ですが。この時点ではまだ16式機動戦闘車ではなく装備実験隊が評価試験を行う単なる機動戦闘車です。快晴の青空の下で最新鋭の代名詞というべき陸上自衛隊の新装備が、心なしか輝いているように見える。

 機動戦闘車は車体形状や増加装甲が微妙に各車両で違う、というもの。アメリカ軍のストライカーMGSを見た事がありますが、不思議と砲塔も大型ですし、車幅等はこちらの方が大きいのに専用設計という事で車体は全体的な印象としてコンパクトな印象を受けました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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