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【京都幕間旅情】祇園祭二〇一八,長刀鉾-函谷鉾-岩戸山-船鉾の山鉾二十三基揃う前祭宵山

2018-07-18 20:08:50 | 写真
■祇園囃子と共に巡る前祭情景
 祇園囃子と共に京都へ夏を伝える祇園祭、今週末から後祭宵山が始りますので散策の際の風情を伝えられれば幸い。

 祇園祭前祭宵山、宵山とは山鉾巡行の前夜と前々夜に前前々夜に執り行われるもので、山鉾巡行は日中、特に平日に行われる為に来場者は岐阜基地航空祭や浜松基地航空祭と同程度ですが、夜に行われる宵山は三日とも入間基地航空祭や厚木ウイングス以上が集う。

 吉符入として七月一日に始る祇園祭、七月三十一日の八坂神社での疫神社夏越祭まで丸々一ヶ月間が祇園祭です。舁山、鉾、曳山、船鉾、傘鉾、祇園囃子と共に街が彩られ、保存会のある各山鉾町では、その名の通り祇園祭と共に一年間の生活があるといってよいほど。

 宵山はそれだけ多くの人々が集うもので、仕事上がりに阪急特急で大阪神戸から駆けつけても充分間に合い、祇園祭といえば宵山を思い浮かべる方も居るかもしれません。祇園祭とはこの一か月間の事なのですが、そこで後祭へ宵山散策の情景等をご紹介してゆきます。

 山鉾巡行の勇壮な祭事は、夜の神幸祭へ先立つ神事、祇園御霊会が行う山鉾巡行は八坂神社が行う神幸祭へ長刀鉾を先頭にお祓いを行う、という意味があります。先祭は神幸祭に先立ち、そして後祭山鉾巡行は還幸祭として八坂神社へ御輿が還る露払いというかたちだ。

 京都市内の中心部、大雑把に二条城と三条大橋に八坂神社と四条堀川を結ぶ地域が祇園祭の山鉾と山鉾巡行に御輿が並ぶところですが、後祭を散策される方は阪急ならば阪急烏丸、JR京都駅からは地下鉄に乗り換えて四条か烏丸御池、京阪からが三条京阪を地下鉄乗換え。

 八坂神社の神事という祇園祭ですが、山鉾のような山車を転じる祭事は全国に多々ありますも、祇園祭山鉾巡行の山鉾は祭事の直後に解体され保存されます。従って夕方の報道で山鉾巡行を知って四条へ駆けつけても来年の祇園祭まで既に夕刻には解体完了、後の祭り。

 山鉾町、つまり祇園祭の山鉾は各町内の保存会が執り行っているのですが、山鉾巡行の当日までは町ごとに山鉾が並んでいまして、数百mおきに上記駅から地上を散策しますとその威容を見上げる事が出来ます。動く美術館と呼ばれる山鉾は、絨毯等で美しく飾られる。

 烏丸御池や阪急烏丸を散策しますと、山鉾はそのものだけを散策し見上げるだけではなく、山鉾を飾る絨毯やタペストリーそのものが展示されていますので、こちらを町屋の中で展覧を愉しむとともに、基本的に拝観料のようなものは要りますが、山鉾に入る事も可能だ。

 菊水鉾に函谷鉾と月鉾や岩戸山、一つ一つに歴史と由来、そして山鉾町の保存会が大変な努力と熱意と住民の参画を以て維持されてきましたものですので、玄関先に飾る粽を始め、売られていまして、成程雑多な祭事の的屋さんも並びますが、祇園祭の買い物はもう一つ。

 船鉾と北観音山に傘鉾や孟宗山と並ぶと共に山鉾町は地域住民だけで成り立つものではなく、地元企業参画が大きな意味を有しています。勿論京都の老舗といえば文字通り日本史と共に歩む歴史を誇りますが、着物に足袋に織物と反物や浴衣が祇園祭と共に並べられる。

 鶏鉾に霰天神山と芦刈山と蟷螂山や山伏山、並ぶ山鉾と共に地元企業が並べる京都の逸品、かなり割安に多数が並びますので、扇や箸に漆器とこういう時に揃える、というものも祇園祭の愉しみの一つといえるかもしれません、沢山買うと持ち歩くのは大変になりますが。

 夕刻には祇園祭宵山は大規模な交通規制が惹かれ歩行者天国として四条通や烏丸通を散策する事が出来ます、が、混雑は凄い。後祭りは今年、宵宵宵山と宵宵山が土曜日と日曜日となりますので、宵山前の明るい時間帯に山鉾を散策、祇園祭を愉しむのもよいでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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