■臨時情報-ナゴルノカラバフ
アルメニア兵105名とアゼルバイジャン兵71名が戦死する大規模な戦闘となりました。直接的には関係しませんがロシアウクライナ戦争によるロシアの抑止力低下は今後地域紛争多発の要因となり得ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/f7/4974a3364b431c7590bbdf691e1495a5.jpg)
2020年に勃発したアゼルバイジャンとアルメニアのナゴルノカラバフ紛争が停戦状態が破綻する懸念があります、今週に入り中規模な戦闘が散発しており、小銃などの携帯火器だけではなく火砲などが使用される状況です。13日の戦闘では両国の兵士ら100名以上が戦死、本日からウズベキスタンで開かれる上海協力機構首脳会議での調停が探られるという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/5a/51952f4c440378d756e5d6a0fcd49a3f.jpg)
両軍の戦闘は14日にも続き、一応15日には停戦が成立したとアルメニア政府が発表していますが、前回の停戦での不確定要素が紛争の火種となっている。アゼルバイジャンの侵攻により始まった2020年の紛争はナゴルノカラバフ地域の4割を制圧することとなり、飛び地ナヒチェヴァン自治共和国とアゼルバイジャン本土を結ぶ回廊確保に成功しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/fc/65fcc049b5b89cfd1e6b3f940b35d96f.jpg)
しかし、停戦を仲介した欧州安全協力機構ミンスクグループにて、アルメニアの要請を受けナゴルノカラバフ地域にロシア軍が駐留する事になり、ロシア軍第15独立自動車化狙撃旅団等が駐屯しているとされます。ただ、アゼルバイジャンにとっては元々この地域に居なかったロシア軍という不確定要素がありました。ただ、ウクライナ侵攻という状況が。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/d1/beb2800dd3007263572f2069f4eec355.jpg)
ナゴルノカラバフ紛争はアゼルバイジャンがアルメニアに対してほぼ軍事目標を達成するも、アルメニア政府を支援するロシア政府の存在から、アルメニアに対する一線を越えた場合にロシア軍の軍事介入を招く懸念があり、特にアルメニア軍に掛けている空軍力などをロシア航空宇宙軍が補完した場合には、アゼルバイジャン軍にはリスクがありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/03/a306686fa6229c65c593a752d1439d8a.jpg)
アゼルバイジャンにとり、現在のロシアウクライナ戦争では、ロシア軍に2方面作戦を戦うだけの余力は無く、現に軍事演習であるボストーク2022を極東で実施した際に、予備戦力の枯渇によりウクライナ軍のハリコフ州とヘルソン州での大規模な反撃を阻止できない結果となっています、するとアゼルバイジャンの懸念が払拭された事を、意味するのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/b6/0b3f78bc3577d4385838e10553a41faf.jpg)
ロシア軍のポテンシャルにより地域紛争が武力紛争へ拡大する事を抑止している地域は幾つか存在します、その一つがナゴルノカラバフ地域でもあるのですが、ロシア軍がウクライナへ兵力を集中するとともに、ロシア軍の現用装備がウクライナで損傷し経済制裁により補填が利かなくなる場合、つまり現在ですが、地域紛争を抑える蓋が緩む可能性もあるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
アルメニア兵105名とアゼルバイジャン兵71名が戦死する大規模な戦闘となりました。直接的には関係しませんがロシアウクライナ戦争によるロシアの抑止力低下は今後地域紛争多発の要因となり得ます。
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2020年に勃発したアゼルバイジャンとアルメニアのナゴルノカラバフ紛争が停戦状態が破綻する懸念があります、今週に入り中規模な戦闘が散発しており、小銃などの携帯火器だけではなく火砲などが使用される状況です。13日の戦闘では両国の兵士ら100名以上が戦死、本日からウズベキスタンで開かれる上海協力機構首脳会議での調停が探られるという。
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両軍の戦闘は14日にも続き、一応15日には停戦が成立したとアルメニア政府が発表していますが、前回の停戦での不確定要素が紛争の火種となっている。アゼルバイジャンの侵攻により始まった2020年の紛争はナゴルノカラバフ地域の4割を制圧することとなり、飛び地ナヒチェヴァン自治共和国とアゼルバイジャン本土を結ぶ回廊確保に成功しています。
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しかし、停戦を仲介した欧州安全協力機構ミンスクグループにて、アルメニアの要請を受けナゴルノカラバフ地域にロシア軍が駐留する事になり、ロシア軍第15独立自動車化狙撃旅団等が駐屯しているとされます。ただ、アゼルバイジャンにとっては元々この地域に居なかったロシア軍という不確定要素がありました。ただ、ウクライナ侵攻という状況が。
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ナゴルノカラバフ紛争はアゼルバイジャンがアルメニアに対してほぼ軍事目標を達成するも、アルメニア政府を支援するロシア政府の存在から、アルメニアに対する一線を越えた場合にロシア軍の軍事介入を招く懸念があり、特にアルメニア軍に掛けている空軍力などをロシア航空宇宙軍が補完した場合には、アゼルバイジャン軍にはリスクがありました。
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アゼルバイジャンにとり、現在のロシアウクライナ戦争では、ロシア軍に2方面作戦を戦うだけの余力は無く、現に軍事演習であるボストーク2022を極東で実施した際に、予備戦力の枯渇によりウクライナ軍のハリコフ州とヘルソン州での大規模な反撃を阻止できない結果となっています、するとアゼルバイジャンの懸念が払拭された事を、意味するのです。
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ロシア軍のポテンシャルにより地域紛争が武力紛争へ拡大する事を抑止している地域は幾つか存在します、その一つがナゴルノカラバフ地域でもあるのですが、ロシア軍がウクライナへ兵力を集中するとともに、ロシア軍の現用装備がウクライナで損傷し経済制裁により補填が利かなくなる場合、つまり現在ですが、地域紛争を抑える蓋が緩む可能性もあるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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