北大路機関

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【G7X撮影速報】海兵隊キャンプ富士日米親善フライトラインフェスティバル(2018-05-05)

2018-05-15 20:05:48 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■キャンプ富士日米親善2018
 キャンプ富士特集後篇です。フライトラインフェスティバルから十日程経ってしまいましたが、活況の様子をお伝えしたい。

 キャンプ富士日米親善フライトラインフェスティバル、最大の注目はこの87式偵察警戒車です。90両が生産された本車は232両が生産された82式指揮通信車の派生型車両ですが、注目すべきは“偵教”の所属表示、そうです、この偵察警戒車は偵察教導隊の所属だ。

 偵察教導隊は富士学校隷下の富士教導団に所属する機甲科教育部隊ですが、実は三月の年度末改編により偵察教導隊と戦車教導隊に第1機甲教育隊を統合し、機甲教導連隊を新編するとの話がありましたが、まだ実施されていない、ということが改めて分かったしだい。

 機甲教導連隊は聞けば駒門駐屯地の国際教育隊本部に入るとのお話で、しかし陸上総隊新編と共に再編移転との話でしたが、四月の駒門駐屯地祭では第1機甲教育隊が健在だったとのお話、聞けばもう少し機甲教育隊は頑張る、とのこと。ただ、先は限られているとも。

 UH-60JA多用途ヘリコプター、少し撮影したのに日が傾いているように映っているのは気のせいではありません、実はお昼頂くだけで屋台に並ぶのが凄かった。ペパロニピザは米軍ピザの代名詞ですが、行列は座間のUH-60の前まで並んでいる程で流石に断念しました。

 AH-1S対戦車ヘリコプター、流石にAH-64D戦闘ヘリコプターはいません。さて、逆光状態は午後故ですが、行列が長かった、ハンバーガーならば早く頂けるだろうと行列に並びましたが、1236時に並び始め、ハンバーガーを頂いたのが1410時、時間がかかりすぎた。

 米軍ハンバーガーですが、調理に生肉ハンバーグを用いて、少量を少し少し焼き続けている状況ですから、全く行列が進まず、焼けた個数の人数だけが僅かに前へ、という状況で、米軍なのにステーキを焼いていない、第3海兵遠征軍は火力不足というのは本当だった。

 M-1114装甲ハンヴィー、昔撮影した写真と比較すると防弾ガラス等が厚くなっているようです。ただ、その分重量が増大していますのでエンジン出力や変速機と懸架装置が強化されていなければ不整地突破能力等機動力に影響しそうで、運用の際の実情が気になります。

 UH-60L,通称座間ホーク、キャンプ座間には在日アメリカ陸軍司令部、第1軍団前方司令部、第441軍事情報大隊、第78通信大隊等が所在し、在日米陸軍航空大隊が支援に当たっています。旧第78航空大隊が軍団司令部前方展開で改編、大隊ですが指揮官は中尉です。

 AAV-7、自衛隊では水陸両用車と呼称されていますが、AAVはAssault Amphibious Vehicle即ち両用強襲車です。重量は25.6tと89式装甲戦闘車より軽量ですが全長8.16m、全高3.3mに全幅3.2mと巨大で、正面装甲は防弾アルミ合金45mmと73式装甲車より10mm厚い。

 AAV-7は増加装甲キットEAAK追加により防御力を強化しています。本車は原型LVTP-7制式化が1970年と古い車両ですが1985年にAAV-7として改修により一段階進んでいまして、同盟国や友好国へ輸出、陸上自衛隊も水陸機動団新編に併せ52両を取得しています。

 LVTP-7まで遡れば基本設計の古さは否めず、自衛隊の本車採用に疑問符を感じなくもなく、例えば三分の一の費用で調達出来、浮航能力と25mm機関砲を有するLAV-25を156両調達し、水陸機動団以外に全国の即応機動連隊へ配備した方が良かったのではないか、とも。

 しかし、米海兵隊の車両をそのまま採用し、戦術や訓練支援を受けねば、自衛隊が独自の水陸機動能力を一から構築する時間的余裕が南西方面の緊張増大に間に合わなかった為かな、とも考えます。写真は横田基地のUH-1N,遠からずCV-22へ代替される貴重な一枚だ、このあとF/A-18の航過飛行を撮影しまして、夜は花火との事でしたが流石に疲れたので撤収しました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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