北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

南スーダンへ陸上自衛隊PKO部隊第一次派遣部隊本隊120名が到着

2012-02-22 23:53:58 | 防衛・安全保障

◆ハイチPKOへは第六次隊が到着

 報道によれば南スーダンPKOの第一次派遣部隊本隊120名が現地へ到着したとのこと。

Img_5874 南スーダンは派遣決定当初は部族衝突など懸念すべき事項が非常に多かったのですが、幸いここのところ治安状態も安定化しており、すでに到着した施設器材などと共に宿営地の設置が大車輪で進められていて、いよいよ自衛隊のアフリカ大陸での新しいPKOは軌道へ乗りつつあるというところ。

Img_1416 一方で、大震災からの復興への目途が全くつかないハイチPKOへは第六次派遣部隊が現地へ到着したとのことで、当初は数か月間の計画であったPKOの計画はどんどん延期されて今日に至るのですが、自衛隊は大隊規模の部隊を必要とするPKOを同時に中米と阿附リアで展開するという状況になりました。

Img_2242 陸上自衛隊の派遣とともに、これを支援する航空自衛隊、海上自衛隊も輸送支援任務にあたっており、同時にアフリカ沖では海賊対処任務が水上戦闘艦部隊と航空部隊により実施、この任務を遂行するうえでの必要な補給支援も行われ、重ねてゴラン高原などへの派遣も実施されています。

Img_1703 陸上自衛隊の規模を考えた場合、可能である、という人的基盤は何とかなるとは考えるのですが、自衛隊の編成は専守防衛で、加えて今回は地球の裏側同士というほどの遠隔地での任務実施であり、補給基盤が非常に長大化してしまっている、ということはどうしても気になるところ。

Img_8285 今回に始まったことではないのですが、今後の自衛隊による海外での国際貢献任務はどのように推移するかについて考えたうえで、空中機動能力や装甲車はもちろん、艦船や輸送機と、これを支える人的基盤と部隊編成、予算と後方支援に関する考え方の根幹まで、もちろん国土防衛を軸にではあるのですが、考えなければ、しわ寄せが大きくなることでしょう。

北大路機関:はるな

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コメント (2)
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