北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】令和6年第1空挺団降下訓練始め【2】自衛隊輸送機1機と米軍機3機(2024-01-07)

2024-01-28 20:01:34 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■強風と空挺降下開始
 降下訓練始めその名の通りの落下傘降下がいよいよ開始されました。

 第1空挺団は降下誘導小隊が自由落下傘降下により高高度進入を開始しました。さて、お気づきでしょうか、さっそく降下誘導小隊が降下している、例年は空挺団長を始め指揮官が空挺降下を開始して降下訓練始めが開始されるのですが。そう、風が強かったのだ。

 指揮官降下は、自衛隊だけであれば実施できたのだと思う、風が強かったとはいっても2010年や2013年は降下した空挺団員が引きずられられる程の突風の中で強行していた、それにくらべれば風は大したことはない。想像すると、今年は様々な国が参加する為でないかな。

 アメリカと日本だけならば、第82空挺師団や第1特殊作戦群はこれくらいの風は大したことはないのでしょう、けれども、今回はドイツとオランダにイギリスとフランス、インドネシア、ここに空挺隊のないカナダなど9カ国が参加している、ここの指揮官も参加する。

 狙撃部隊の展開、降下誘導小隊に続いて狙撃部隊が前方展開します。草刈りされている訓練場だから分かるのですが、これが草刈りしていない原っぱであればもうこれ絶対に見えないだろうな、と見える。広帯域無線機を背負った狙撃部隊は斥候として任務にむかう。

 89式小銃を構えて。これかなり距離があるのですがCANONのPowerShotG3Xはデジタルズームにより2400mmレンズとして機能します。もっとも、Nikonの高倍率コンデジは3000mm以上のものをどんどん出しています、一昔はSFの世界であった撮影機材ですね。

 AH-1S対戦車ヘリコプターが支援に飛来します、自衛隊では消えゆく航空機である対戦車ヘリコプター。現在の国家防衛戦略では、対戦車ヘリコプターと戦闘ヘリコプターを全廃し、最低限必要な性能を既存航空機に搭載して対応するとしていますが、それ可能なのか。

 C-2輸送機が飛来する、降下誘導小隊の誘導とともにそして狙撃部隊が降着地域に敵影無し、と判断し空挺降下の開始を空挺団長が決断した、という想定です。ただ、このC-2,進路を小刻みに修正していて、なにかカクカクしていた、しかしC-2輸送機、来たのは一機だけ。

 C-130J輸送機が3機飛来した、けれどもこれは第374輸送航空隊、アメリカ空軍の機体です。C-2輸送機はC-1輸送機よりも大型化した、けれどのそれにより輸送力が大きくなって飛行隊定数が削減された、だから降下訓練始めにも1機しかC-2輸送機が参加できない。

 小牧基地のC-130H輸送機の後継はC-130J30あたりになるのか、C-2輸送機になるのかは微妙なところなのですが、C-130Hに対してC-130Jの価格高騰が凄い事になっていて、NATO加盟国でもC-130H後継に同じくらいの大きさのブラジル製輸送機が選ばれ始め。

 KC-390輸送機は高すぎるC-130Hの後継機であるC-130Jが選ばれていない。日本の場合はKC-390とせずとも同じくらいの取得費用でC-2輸送機が入手できるのだけれども、C-130J30をC-130Hの後継とするのか、C-2輸送機で輸送機を統合するのか、さてさて。

 落下傘降下、規模は例年よりも小規模となっています。ただ、第1空挺団は元日の能登半島地震へ災害派遣を実施していますので、この影響なのでしょうか。能登半島、小松空港と金沢市周辺以外は空挺部隊が機動力を活かせられる平野部が無いというのが現実だ。

 降下訓練始めといえば、フェイクニュースがあった。SNSなどで空挺降下訓練始め中止、というニセ情報でかく乱を試みた不届き者が居てこういうフェイクニュースとどう戦うのかも、軍事的な認知戦というもになります、だが見ての通り、降下訓練は実施されました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【G3X撮影速報】百里基地航空祭2023【3】UH-60救難飛行展示とF-2戦闘機模擬対地攻撃(2022-12-04)

2024-01-27 20:01:54 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■航空祭-突然の近隣火災
 航空祭の最中に現実の対領空侵犯任務措置スクランブル緊急発進という事は過去に経験していましたが。

 百里基地のF-2戦闘機、その背景に立ち上る黒煙が。とうとう始まったか、という風景に見えますが、これは、残念ながら実際の火災という。航空祭の最中に基地の近傍で火災が発生した、という状況です。もっとも自治体HPを見ますと現場は10km程先だとか。

 UH-60J救難ヘリコプターが救難飛行展示へと進みます。百里救難隊、火災の最中ではありますので、これはもしかして飛行展示に影響があるのではないかと危惧してしまったのですけれども、実はこの火災は百里基地も航空祭が行えるのか、情報取集は行っていた、と。

 F-2戦闘機の背景にこうも火災の煙が重なりますと、防衛出動のような情景になってしまうのですが、百里基地SNSによれば消防当局の対応などから航空祭を継続した場合でも消防活動の妨げにはならない、という事が確認できたために航空祭は予定通り進められました。

 百里救難隊の飛行展示とともに、しかし火災、この情景、台湾海峡有事が現実の台湾有事へと展開し、これに対オス得るためにアメリカが対応し、且つシーレーンを寸断されれば日本は1945年の状況となる為、自衛隊も周辺事態として対応した場合は、この情景が。

 専守防衛を堅持する日本が台湾有事という際、台湾が中国へ武力併合される場合には、例えば国運を掛けて北極海航路を開拓してシーレーンを北方に切替えるとか、アジアから日本への航路をスエズ運河パナマ運河経由に切り替えれば、影響は回避できるかもしれない。

 しかし現実的に可能なのか。悪影響に全て目をつぶれば可能なのかもしれないが、それは十年単位で日本経済の衰退を意味する。電力は足りるとして東日本大震災を契機に日本御原発を全て停止させ電力不足と電気代高騰を招いた結果、低成長から抜け出せていない。

 経済の為に戦争するなんて、という発言は日本が高度経済成長時代、何しり年間10%の経済成長を維持すると7年でGDPは二倍になるのだ、飢えを知らない時代の驕りのような言葉に思えてしまうのです。戦前のような飢えの懸念、今の世代の同胞は耐えられるのか。

 F-2戦闘機。石破防衛庁長官時代に国民に説明できないものは調達しない、として調達が中断されたものですが、これも今振り返ればポスト冷戦の時代、日本掲示が世界第二位だったころの驕りにしかみえないのですよね、日本が望めば平和は達成できる、平和は買える。

 支援戦闘機として開発されたF-2戦闘機の模擬対地攻撃が開始されました。そう、支援戦闘機と呼ばれていた時代が有るのがこのF-2戦闘機です。わたしなどは相当あとまでF-2戦闘機をF-2支援戦闘機、と呼んでいました。要するに多目的戦闘機なのですけれども。

 F-2戦闘機、快晴で良かったと言い切れるような情景なのです。この生産縮小が驕り、と云いましたのは元々130機生産する計画を98機に抑えてしまった為で、計画通り製造していればF-4後継機問題やRF-4後継機問題でRF-15開発失敗の際に代替策を提示しえた。

 RF-2偵察機、という訳ではないのですが、例えばフランスのラファールなどは低調であった者の時間を掛けて改良し続けた事で今や輸出市場で異例の販路を拡大している、もちろんF-2は輸出を想定しない航空機であったのですが、改良型の余地が有れば選択肢になる。

 そして、現状戦闘機は充分なのか、と云えば中国の空軍力、第四世代戦闘機は勿論第五瀬愛戦闘機の独自開発と早期警戒機の増強という現状を観れば十分足りているとは言い難い訳で、ここにF-2製造終了により戦闘機製造基盤を畳んでしまった不利益は大きいと思う。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【G3X撮影速報】岐阜基地航空祭2023【4】岐阜基地名物!異機種編隊と異機種大編隊(2023-11-12)

2024-01-25 20:09:02 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■空往く岐阜基地名物
 名物に旨いものなしという言葉が有るようですが岐阜の場合は名物は上手いものばかりというところでしょうか。

 岐阜基地航空祭、異機種編隊の第一陣が接近して参りました。岐阜基地航空祭と云えば、この異機種大編隊が名物なのですから手堅く撮影しておきたい、しかし不思議な編隊です。昔はこの編隊をオープニングフライトで実施して午後から本番の異機種大編隊に臨んだ。

 F-15戦闘機とF-2戦闘機にT-7練習機、微妙に小さくなってゆくというような編隊と思われるかもしれないが結構重要なのはこの編隊にT-7練習機が含まれているところで、低速の初等練習機を含んでいる編隊、T-7にF-15が速度を併せなければならないので大変なのだ。

 五機編隊、異機種大編隊が輸送機を含んでいる編隊であるのに対して、最初のいい種変大破戦闘機と練習機、という編成です。いや戦闘機を運用する航空団には基本的に連絡機や練習機としてT-4練習機が配備されてはいる、けれどもT-7と戦闘機を配備する部隊は。

 T-7練習機は練習機としては静浜基地の第11飛行教育団と防府北基地の第13飛行教育団に配備されている航空機で、そう、戦闘機とともに配備されている基地はここ岐阜基地のみ、という。厳密には教材扱いで浜松基地に配備され、教材として浜松にはF-2等もいますが。

 G3Xカメラで撮影すると、一眼レフと共に並行して撮影しているのでズーム操作なんてことはできません、同じ瞬間にはEF100-400mmISⅡレンズ操作で手一杯ですから、するとこんな感じで戦闘機以外は見切れてしまう構図になってしまうのですが、それはそれで。

 F-2と見切れてしまったF-15,これはこれで。しかし惜しいなあと残念に思うのは、この航空祭本番が晴れていればなあ、と思うのだ。予行では快晴の日が在ったようなのですが、予行は晴れていても航空祭本番が曇天ということがある。もっとも雨天で無かっただけ。

 異機種大編隊、総岐阜基地航空祭というのは皆さんこの瞬間を撮影するために朝早くから岐阜基地へ向かい、岐阜基地に並び、岐阜基地で陣取り、岐阜基地でカメラを大空に向けるのです。輸送機に戦闘機と練習機、一気に編隊を組んでくれるのはここ岐阜基地だけ。

 編隊と大編隊、厳密に分ける定義はないのですが輸送機を含まないが初等練習機をふくんでいる編隊を異機種編隊、輸送機を中心に戦闘機都連手記を挟んだ編隊を機種大編隊、と分けて呼んでいます。最初は望遠レンズ越しに、しかししっかりと大編隊が接近してきて。

 大編隊、飛行開発実験団がこうした編隊飛行を行うのは、その飛行開発実験団の任務が各種装備品の開発と評価試験を行うために各種装備を搭載出来る航空機を揃えている為で、いつかはF-35戦闘機と、そしてGCAPとして開発されるF-3戦闘機も配備されましょう。

 F-35戦闘機、驚くなかれ1990年ごろまではF-15戦闘機も航空自衛隊小では実戦部隊とマザースコードロンの所要数だけで手一杯であり、飛行開発実験団は第2航空団などの機体が定期整備の際に借用する形で足りないF-15戦闘機を確保して、そして試験していた。

 F-2戦闘機、見切れているなあ。この機体だけは日本で独自に開発した、なにしろ飛行フライバイワイヤ制御装置がF-16とは別の日本独自のもので飛び方が違うのだから独自開発といえる、そんな背景がありますから初号機からここ岐阜基地で生まれ、育ったのだけれど。

 C-2輸送機、考えればこの子も岐阜基地の、というよりも川崎重工岐阜工場において開発され、初飛行もここ岐阜生まれの航空機です。すると国産機というのは、飛行開発実験団で生まれ育ったことに。F-35は先かもしれないがF-3配備はF-3は早いかもしれない。

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【G3X撮影速報】横須賀軍港めぐり【1】イージス艦きりしま・原子力空母ロナルドレーガン(2024-01-06)

2024-01-21 20:23:37 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■2024最初の横須賀を巡る
 横須賀へ今年最初に行きましたのは未だ松の内の週末でしたが能登地震の影響も横須賀には及ばずのどかな情景が広がっていました。

 横須賀、JR横須賀線は横須賀駅の改札を出ていますとその目の前に護衛艦が並ぶ逸見桟橋が見えます。艦番号174、イージス艦きりしま。逸見桟橋の完成で駅前に海上自衛隊の象徴を目の前で見られるようになった、防諜と広報、しかしこの情景が観られるようなった。

 アーレイバーク級ハワード、ベンフォード、その向こうにもう一隻イージス考えるのが見えるのですが、大切なのはその向こうです、艦番号70、といってもこれは艦橋に大書されたのは、合衆国海軍70隻目の正規空母である原子力空母ロナルドレーガンそのひとだ。

 きりしま艦橋を眺めつつ、少しは考える、この日は土曜日で明日は第一空挺団降下訓練始め、なのだから朝は早いのだし、駅前のヴェルニー公園から護衛艦を見ただけで満足して千葉へ向かい早めに休むべきではないのか、と。しかし、空母がいるとなれば話は別やね。

 ロナルドレーガンが横須賀へ戻っている、原子力空母ロナルドレーガンを筆頭にニミッツ級原子力空母は満載排水量で10万トンをこえる巨艦、アメリカ海軍力の象徴ですが、一旦出航すると数カ月は戻ってこないために、横須賀に戻ると大きいので目立ち、直ぐわかる。

 2024、謹賀新年のライトアップ準備を行っている潜水艦を目の前に、心に決めました、横須賀軍港めぐり遊覧船に乗ろう。遊覧船、45分間で横須賀基地を一周する遊覧船なのだけれど、空母も、1.5kmくらいか、近寄ってみることができるので、こういう時にいい。

 遊覧船は1200時の便には間に合わないので1300時の便にしよう、すると東京でちょっとお買い物をして、という散弾はこの際棚上げにして、ヴェルニー公園の先に軍港めぐり遊覧船の受付へと向かう事にしました。昔のダイエーの、ショッピングモールのなかにある。

 ヴェルニー公園は、年々整備されていて最近は洋風住宅を模したレストランも開業されたけれども、カレーなどが頂けたカフェは閉店したままとなっています。カラスと噴水とその向こうに護衛艦、という横須賀らしい情景を撮影しまして、しかし受付へと急ごうか。

 遊覧船、事前予約でチケットを確保する事も出来るのですが当日券が一定数残してありますので、これ土曜日という事もあり多少混雑しているのかなあと思いつつも、流石に満員という事はないだろう、とある程度算段を建てて向かうんだけれど、カラスは撮影する。

 ハトとイージス艦、そんなに悠長にしていてどうなのか、と思われるかもしれませんが、平和の象徴ハトさんとイージス艦を並べて撮影できるというのがヴェルニー公園ですので、急がなければならないのだけけれども、ハトさん、良い場所にとまってよ、ともねがう。

 いかづち。さて、買ったのか、と問われますと残念満員でチケットが無かったので寂しく護衛艦だけを撮影した、というわけえはなく、無事チケットが買えました。お値段2000円と物価高騰の影響を受けたのか、ちょっと高くなったような印象が有りますが、乗れる。

 きりしま停泊の様子を乗船口でみています、というのも、軍港めぐり遊覧船は全席自由席、良い場所もそうでない場所も早いもの勝ちという実情がありますので。全席自由席、このちょっと前まで新幹線のぞみ号は全席指定席でした、やはり自由というのは、いいもの。

 軍港めぐり遊覧船は、その隣にやってまいりました。さてさて、じつはここ、行列は既に目の前に30人ほど並んでいるものでして、ちょっとチケット、ハトとカラスで出遅れたなあと思いつつも、これから横須賀基地を一周、撮影旅行の船旅がもうすぐ始まるのです。

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【G3X撮影速報】富士学校祭-富士駐屯地創設69周年記念行事(6)過渡期にある特科と戦車の訓練展示(2023-09-30)

2024-01-21 20:00:42 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■さよなら74式戦車
 富士学校祭の速報も行事から時間が経ってしまいましたが今回の第六回で大団円となります。

 12式地対艦誘導弾システムが射撃準備を展示します、とはいってもこれの実物を発射しますと鹿島灘とか伊勢湾沖まで射程に入ってしまうようなミサイルです。現在この改良型を開発しているというアナウンスが流れ、その射程は900㎞から2000㎞、長い。

 19式装輪自走榴弾砲の射撃展示を終えて陣地変換をおこなう、似たような八輪式の車両ですが野砲とミサイルで全然違います、空包射撃もこちらは出来るのですが、今後自衛隊が反撃能力を整備してゆきますと、前者の角度をつけておしまいの展示が増える。

 99式自走榴弾砲、自衛隊は野戦特科を長らく重視してきましたから装輪自走榴弾砲はスウェーデンのアーチャー自走砲のようにこの99式の砲塔を装輪車の後部に装着するものとおもっていましたが、大きさなどで断念したという。コスト面も大きいのだろうか。

 74式戦車、この2023年が今度こそ最後の展示となります、日本が誇る第二世代戦車で、第二世代戦車は攻撃と防御と機動力の戦車三要素のうち、技術的にどれかを妥協しなければならないという制約があり、近代化改修には限界があるものを頑張って使った。

 第二世代戦車は、ウクライナでの線上ではロシア軍とウクライナ軍が、ロシア軍は台地世代戦車まで投入して使っていますが、乗って線上に赴く方の事を考えると、早めに第三世代戦車に置き換える必要がある。自衛隊の場合は置き換えず単に廃止するだけ。

 90式戦車の機動展示、74式戦車に対して90式戦車が第三世代戦車である所以は、その120mm砲弾を正面装甲や車体正面に受けても貫徹せず、側面に命中した場合でも人員区画が防護でき、このほか4000m先の目標に高い確率で命中させられる点など。

 10式戦車は、この90式戦車を置き換えてゆくこととなる戦車です。ただ、思うのは防衛産業を維持し重厚な防衛力を維持し、且つ戦車定数を増やさないのであれば、量産数を増加させて、そして15年程度で退役し、補修したうえで海外に輸出するという提案だ。

 第三世代戦車か第四世代戦車か、という視点で語られた重くなりすぎた第三世代戦車の配置を合理化することで防御力を高めつつしかし逆に軽量化するという選択肢は、結局世界が第三世代戦車の改良だけで済ますことが主流となり追随されるには至らない。

 16式機動戦闘車の展示、ほぼすべてはうしろに向けて射撃姿勢をとっているのは、ちょうどこの撮影に当たったG3Xカメラには見えにくい角度で射撃展示が続いたので、ほぼ撮影できなかったというのが正しい、もっとも、一眼レフでは撮れたのだけれどもね。

 戦車駆逐車というか、装甲防御をあきらめて機動力に特化するという発想は第二世代戦車の発想の延長線上にあるのだけれども、これはモノになってゆくのだろうか。この分野で先進的なイタリアは現在チェンタウロ2という120mm戦車砲搭載型を量産中だ。

 AH-1S対戦車ヘリコプターの支援、このAH-1Sも古くなったもので、しかし後継機種を調達することなく対戦車ヘリコプターと本来の後継であるべき戦闘ヘリコプターは区分ごと用途廃止される計画、即座の致死性を突き付けられる必須の装備と思うのだが。

 陸上防衛は転換期にある、というのは理解できるのだけれども、本来戦争には限定戦争と全面戦争があって、限定戦争に仕えるものは全面戦争にも対応する、けれども全面戦争を念頭に置いたものを限定戦争に用いると、戦争が全面戦争に拡大してしまうのですね。こんな感じにて富士学校祭訓練展示は状況終了となりました。

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【G3X撮影速報】小松基地航空祭2023【5】イーグル格納庫に謎の"サンダーバード"(2023-10-07)

2024-01-20 20:11:58 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■小松のサンダーバード
 小松基地とサンダーバードの関係というと北陸本線特急の印象しか浮かばないのですけれども。

 F-35戦闘機、F-15戦闘機、ウィスキーパパを油断なく望遠で撮影し続けつつ、その合間に地上展示の航空機を撮影、なにしろ時間が多いように見えて航空祭の時間は限られていますから、撮影しながら撮影する、地上と上空を同時に撮影しなければ間に合わないのだ。

 ブルーインパルスジュニアの飛行展示、いや走行展示が始まると書きたいおころですが、飛行展示なんですってアナウンスされましたのでこのちびっこと一部大きなお友達に人気の展示は飛行展示と紹介しましょう、展示が始まります。ここを一通り見ましてから。

 基地防空地対空誘導弾など装備品展示を巡ってみよう。陸上自衛隊の11式短距離地対空誘導弾と同じものなのですが発射車両が航空自衛隊の方が小型化されています、基地で目立つと航空攻撃で逆に狙われるということなのかもしれませんが、こっちのほうがいいよね。

 81式短距離地対空誘導弾、昨今はトルコやインドがこの種のミサイル国産化に専念しているようですが、このミサイルも東芝が1960年代から開発に着手して1981年に漸く制式化できたもの、この種の技術は積み重ねで特に技術は嘘をつかない為に長期的な視野が要る。

 サンダーバード。うむ、サンダーバード。そうもう小松駅に戻ってきまして帰りの特急電車の待機位置に立っています、なんて訳ではなくこれ格納庫の中の、基地のね。サンダーバード、今回の航空祭でいっちょんわからん表記はこれでした。誰かこれ教えて欲しい。

 空対空用小型標的、そういえばこの種の航空標的を1998年ごろの月刊軍事研究がASM-3空対艦ミサイル試作弾、とモノクロページで誤報を飛ばしていたのを思い出します。凄い誤報は25年前でも覚えている、だから北大路機関も誤報を飛ばさぬよう注意しなければ。

 ウィスキーパパのアクロバット飛行は、こうした中で始まった訳です。素晴らしい飛行展示だなあ、とは思いつつしかしもう一つ想うのは、単機だけの飛行展示はちょっと物足りないのですよね、これは例えばアメリカ太平洋空軍のF-16機動飛行展示にも当てはまる。

 単機の機動飛行と二機での機動飛行では率直に言って費用が二倍になるものですから、安易に見たいぞ、なんていうものではないのですが、例えばモーターグライダーなど飛行費用の低いものとアクロバット飛行するものと複数が飛んでくれると、見栄えが凄く、とね。

 F-15戦闘機の機動飛行が開始されます、地上と上空を同時に見上げる事となるのですけれども、さて、一眼レフは兎も角としてG3Xについては厳しくなってきました、何しろかなり長期間酷使しているのでガタがきていまして、ズームスイッチのスプリングがすでに。

 イーグルの機動飛行は物凄いのですが、G3X,そろそろ予備機としてもう一台保管しているG3Xに世代交代させるときなのかもしれませんが、もうその予備のG3Xを使い潰してしまったら、CANONが既に高倍率コンデジのハイクラス機種を出していない為、それまで。

 EOS-M5にEFM55-200mmを装着して、なんてかんがていたらCANONはEF-M規格の全廃を発表、仕方ないのでEOS-R50にRF55-200mmをと考えてカメラ店に行ってみると、なんとRF55-200mmはEFM55-200mmにアダプターを埋め込んだだけの手抜き版だ。

 CANONはなんでこうコロコロかえるんだよ会社がコロコロに倒れてしまうぞ、と思うのですが、友人知人は徐々にNikonとかSONYに乗り換えている方が増えていて、なるほど見切られているのはEFMではなくCANONの方なのか、と思いつつ撮影しているのです。

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【G3X撮影速報】航空学校創設71周年明野航空祭【3】観閲飛行参加機続々と展示(2022-09-05)

2024-01-18 20:23:40 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■明野ヘリコプター紹介
 ヘリコプターは大きく減ったもののそれでも航空学校だと納得できる程度の航空機は飛行しています。

 明野航空祭、祝賀飛行の大編隊は航過飛行してくれるのは一回だけですので、航空自衛隊の様に編隊を組みなおしてもう一度ということはなく、20年以上前にそれを知らず残念な思いをしたことが有ります、今回も例外ではなく、大編隊は旋回して着陸態勢へ。

 89号機、と大書されたAH-1S対戦車ヘリコプターが滑走路へ入ってきます、そうAH-1S対戦車ヘリコプターは96機が富士重工にてライセンス生産されていますので、練習機とは言えもう89号機が目の前に僅かな編隊を組んでいたというのは驚き、完全退役が近い。

 UH-2多用途ヘリコプター、富士重工といいますか現在の社名はスバルですが、スバルはベル社と1961年からUH-1シリーズのライセンス生産を行っている関係もありまして、今回はベル421EPIを元に軍用型としてUH-2を開発しています、地味に採用国も増えている。

 UH-Xとして川崎重工がOH-1観測ヘリコプター派生型のUH-Xを国産開発する構想がありましたが、防衛省が要求仕様書の性格に掛けなかった事で川重に相談した事が官製談合扱いとなり白紙に、この混乱でOH-1生産再開も実らず、観測ヘリコプターは皆無へ。

 OH-1にUH-1JにUH-2と自衛隊航空勢ぞろい、という。なお、UH-2は開発当時、一機13億円程度で500km以上飛行出来る双発の軍用機、ということで世界中を探したものの、そんな安価で高性能な航空機は存在せず、結局国産開発することとなった経緯があります。

 500kmの航続距離、師団飛行隊に配備する多用途ヘリとしては踏み込みすぎという指摘が当時はありましたが、今年元日の能登半島地震において、奥能登と近傍の航空拠点である小松基地とが往復で300kmあり、現地での飛行を考えれば500kmは必要だったとわかる。

 観測ヘリコプターは、しかし全廃は失敗でしか無かったように思うのです。特にOH-1はデータリンク装置開発も進められていましたし、有事の際は勿論ですが、現在はUH-1に搭載しているTV中継装置を搭載して、空中搬送しリアルタイムで情報収集が出来た筈だ。

 TV中継による情報衆主はUH-2でもUH-1でも可能だと反論されるかもしれませんが、多用途ヘリコプターを1機、いや搬送機を含めれば2機以上か、映像情報収集に割くということは、発災当初の貴重な時間に救援物資を運べる機体が2機以上減る事を意味するゆえ。

 AH-1Sについても、例えば観測ヘリコプターの場合は現在の厳しい防空環境にぽいて生存できないという指摘があるのですから、観測ヘリコプターと攻撃ヘリコプターを機種として統合する選択肢は合って良かったと思うのですが、両方とも廃止で機数が激減するのだ。

 能登半島地震では、ヘリコプターが足りているのか足りていないのかが、自衛隊が送る数のミクロ的な視点で揚げ足取りしている方が観られますが、それ以前に、対戦車ヘリコプターと観測ヘリコプターを廃止しつつあること、自衛隊を削った事が問題の骨子なのです。

 災害に際して何か、政権叩きに利用している方が、少なくない数、いや選挙では少数派なのですが揚げ足取り、ポピュリズム的に騒いでいる方を御見受けしまして、これでは政治は良くならないのではないかなあ、と思う。もう少し本質を検証して、理論化しなければ。

 南海トラフ地震という、明日起るかもしれない災害を抱えている日本なのです、いま調達計画を強いても間に合わないのかもしれませんが、それでもやらないよりはいい、観測ヘリコプターといいますか、しっかりとしたかつての航空部隊を再建して欲しいと願うのだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【G3X撮影速報】第10師団創設61周年守山駐屯地祭【4】師団祭は防衛を考える機会に(2022-09-05)

2024-01-15 07:00:22 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■能登半島地震の師団
 第10師団の警備管区は東海北陸地方となっています。

 第10師団祭、思い浮かべるのはこの時点でまさか元日の能登半島地震というものを想定できた方はいなかっただろうなあ、という当然のことと共に、この第10特科連隊の中部方面特科連隊移管や戦車大隊廃止改編前の混乱下での震災が起こるとは、ということです。

 特殊防護隊による除染展示、想定では敵から化学兵器が散布された、想定の展示です。忘れてはならないのは北朝鮮は化学兵器禁止条約に批准しておらず、そしてVXガスを海外での特殊作戦に使用した実例があるということ、もし名古屋にミサイルで撃ちこまれたら。

 戦車と共に普通科が。戦車について、ロシアウクライナ戦争の戦訓と、その前の2020年ナゴルノカラバフ戦争も含めて考えさせられるのは、やはり一定の損耗を強いられる覚悟は必要、という、いわばいかに技術が発展しようとも近接戦闘兵器だ、ということでしょう。

 74式戦車は古めかしい戦車ではあるのですが、それにしても3月に戦車大隊が廃止され、後継にたった一個中隊の16式機動戦闘車しか来ないというのは心もとない。代りに装甲車も来ない、96式装輪装甲車も戦車大隊廃止に併せ他の部隊へ管理替えとなり師団を去る。

 戦車は強いのです。アクティヴ防護装置や無人機迎撃能力を持つRWS遠隔操作銃塔なども当然必要ではあると考えるのですが、先ず一定数を確保しなければ、優れた戦車も現場にいなければ意味がない、という現実です。もちろん戦車定数というものは認識しますが。

 定数という視点から考えますと、なにより任務達成がその根拠となるべきですし、定数にあわせた高性能化が難しいのであれば代替装備が必要となります。それはもちろん、近年は120mm砲をもつ50tの装甲車も開発されている故、代替装備がない訳ではない。

 損耗はあるていど見込まなければならない。故に高性能であっても、ランボーやメイトリックス大佐のような無敵のポテンシャルを戦車に求めるのは無理があって、すると一定数を考えなければならないのですが、その損害見積もりの概算根拠が気になるのだ。

 防衛についてはブラックボックスになっている部分が多い、故に国民は政府が大丈夫だと言っているので大丈夫なのだろうと考え、自衛隊も国家を防衛するならば何とかなるだろうと考え、結果的にどういう戦闘を展開するのかが無関心の帳の向こうにあるのですよね。

 例えばロシアウクライナ戦争、ウクライナが敗北する可能性はない、ロシアにはどうがんばってもキエフを陥落させるには戦略核か大量の戦術核兵器を使うか、もしくは今の経済制裁を半世紀我慢するか、という。ただ、負けずとも国民の負担は重い事となるのです。

 来年度防衛費は7兆9200億円といいまして、今年度防衛予算と比較しての増額は1兆1300億円というかなりの積み増しとなっています、ただ、防衛費は札束で相手を叩くのではなく中身がどのような能力や装備と訓練体系となるかで左右されるものだとおもう。

 自衛隊の問題と云いますと、いきなり廃止か軍拡か、という極論になってしまう。これは例えば国政選挙で民主主義か日本廃止かを問わず現実的に代議士を選ぶのと比べると極論だと思う、しかしここで憲法違反かの原則論に留まるならば、選択肢は改憲の一択に。

 昭和生まれで憲法と親しんで育った世代としては、憲法の数多権利を守る為にも防衛力は必要だと考えますが、しかし防衛力の中身については、もう少し踏み込んだ議論、若しくは脅威に対応できるかの能力構築を検証できる公的機関、国民の議論が必要と思うのです。

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【G3X撮影速報】豊川駐屯地創設73周年記念行事【3】第49普通科連隊の観閲行進(2023-11-03)

2024-01-13 20:00:52 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■即応予備の普通科連隊
 今回紹介する第49普通科連隊は即応予備自衛官主体の部隊で元日に発生した能登地震に際しても招集が行われ災害派遣に活躍しています。

 第49普通科連隊の観閲行進です。49連隊は創設が2002年ですから21周年というところですね。そして創設以来、即応予備自衛官主体の編成となっています。いまは中部方面混成団隷下部隊ですが、創設当時は第10師団隷下部隊となっています。練度はたかい。

 即応予備自衛官主体の部隊ですが、創設当時は現役部隊と予備役部隊の混成運用の方が、人件費の面でも募集の面でも有利だと思われていました。予備自衛官の訓練日数は年間五日間ですが、即応予備自衛官は年間30日を訓練、アメリカ軍予備役の50日よりは短いが。

 練度なんてどうとでもいえる、と反論されるかもしれませんが、御縁あって何度か饗庭野で連隊を観る機会が有りまして、実は寒い時期などは、現役部隊の方が今津駐屯地の入り口に向かう上り坂を車両が登れないのを、曹教は出たんだよな、と助けている様子を見た。

 装備も一通り現役部隊と変わらないものを装備していますが、かなり昔の某混成団祭で、予備役なのに軽装甲機動車かよ、と現役隊員の方が呟くのを聞いてしまいまして、そういう見方もあるのかなあと想ったりしましたが。即応予備と予備の混同もあったのでしょうか。

 連隊本部はここ豊川駐屯地に置かれているのですが、現在、第10師団から中部方面混成団へ移管されましたのち、第10師団管区の管内における即応予備自衛官部隊という位置づけでもあり、中隊ごとに分散して駐屯しています。即応予備自衛官は地元で訓練ができる。

 自衛隊は普通科を重視している。これ、わたしは最近あのゲームの影響ではないかと思っているのです、普通科が一番多いゲームといえばあれです。サバイバルゲームかと思われるでしょうか、たしかにサバゲに戦車や特科は来ませんが、もっと古いあれですよ、あれ。

 将棋の影響なのかな、と。歩兵重視、そして自衛隊の普通科部隊は120mmRT重迫撃砲で砲兵にある程度対抗できる装備を揃えていますし、さすがに60式自走無反動砲はもう現役ではありませんが、あの装備は61式戦車の時代には補助戦車の役割を担う事となった。

 軽装甲機動車、まあ、これで補助戦車の役割を担える程現代戦闘は甘くないのですが、一応装甲化の入り口に普通科部隊を導いたという点で、かなり重要な装備といえるでしょう。そして先日、防衛省がMk44-30mm機関砲型のRWS遠隔操作銃搭を購入すると知った。

 パトリアAMV装甲車に30mm機関砲を搭載する事となるのでしょうか、まあ、戦車には対抗する事は難しいのでしょうが、例えば戦車を購入できないNATO加盟国のリトアニア軍なんかは、ビルカス装甲車としてドイツ製装輪装甲車を戦車対処用に重宝していますし。

 120mm重迫撃砲も、空挺団と水陸機動団では特科大隊が装備していて、いや105mm砲の代りにはならない、と空挺特科大隊配備当時は識者やOBの方に厳しい指摘があったのを思い出しますが、フランス軍などは砲兵連隊にこの迫撃砲を装備している事も多いのです。

 特科の部隊旗が、再度こちらへ参りました。こちらは高射特科大隊の観閲行進です。高射特科大隊、もっとも重要です。2022年からのロシアウクライナ戦争を見ていますと、イラン製シャヘド無人機、ロシア製造型も含め射程1600km以上あり猛威を振るうのを見ると。

 高射特科大隊、陸上自衛隊は陸海空に在って島国ですので、最後の防衛を担うという位置づけではありましたが、相手がロシアなどという現実を考えますと、自爆用無人機の飽和攻撃は大きな脅威、これを防ぐためには高射特科部隊はもっと重視されるべきと思います。

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【G3X撮影速報】浜松基地航空祭2023【3】イーグルとF-2とブルーインパルスの展示飛行(2023-10-29)

2024-01-11 20:14:09 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■大空に戦闘機の航跡
 2024年とはなりましたが最初の一方は巨大地震とそして入間基地航空祭中止のお知らせでした。だからという訳ではありませんが航空自衛隊発祥の地である浜松の様子を。

 F-15戦闘機の機動飛行です。浜松基地航空祭でF-15戦闘機なのか、と思われるかもしれませんが、このF-15戦闘機は岐阜基地からの機動飛行でして、そう、この日は日曜日の航空祭なのですけれども、岐阜基地を離陸して機動飛行、岐阜基地で撮影する方もいる。

 浜松は遠いけれども岐阜基地からリモートで飛行展示を行うのだから、岐阜基地で離陸から着陸まで撮影する、という方がいらっしゃるそうでして。日曜日ですが飛行します、と岐阜基地HPにも記されていました。そういう愉しみ方もあるのかと妙に感心したことも。

 G-3Xでは、距離からは遠すぎるものではないのですけれど、EOS-7Dで真剣に撮影していますから、片手間のG-3Xでの撮影となりますとこんな感じになるのですかね。カメラ二台の撮影、左手の小指と薬指でレリーズシャッターを操作して撮った割には上出来でないか。

 F-2戦闘機の機動飛行、こちらも岐阜基地からのリモート参加です。前回撮影に浜松へわたしが展開した際には、この機動飛行を広報館から撮影しました。順光なので広報館から撮影するというのは良い選択肢だったのですけれども、その後の基地内への移動が遠かった。

 キャベツ畑の真ん中を道に沿って南門まで徒歩で移動しましたが、浜松基地航空祭2023は南門からは徒歩入場できないということでしたので、ちょっと断念しました。北門まで広報館から移動するとなりますと、ちょっと距離的に厳しいような印象もあったゆえに。

 路線バスで当初は、基地まで移動することも考えたのですが、だめですねCOVID-19の影響で久しぶり過ぎました此処浜松基地への移動は、危うく変な方面に向かう路線に乗りそうになりまして、もう少し下調べで路線バスを見るべきだったか。下調べは大切という。

 ブルーインパルスの飛行展示が、いよいよ開始されました。そう、前回広報館から基地内まで移動したのは、ブルーインパルスを基地内で見ようという撮影構図から、ちょっと歩いたのですけれども。基地内でなければ地上展示航空機は撮影出来ませんから、ねえ。

 航空祭の迫力、この構図を撮影する事は基地の周りからも出来る事ですけれども、ブルーインパルスは浜松基地以外でも飛行展示を行います、すると、例えば岐阜基地で撮影したブルーインパルス飛行展示を、浜松で撮影しました、と示しても概ね分らないかもしれぬ。

 ブルーインパルス、もちろんこういう構図を王道の構図と呼んでいるのですが、わたしが大切にするブルーインパルスの写真は、どこの基地で撮影したのか分かる構図で撮影する、というものです。すると、どうしても広角レンズで地上の様子を含めて撮る必要がある。

 天竜。巡洋艦の天龍か、とおもわれるかもしれませんがさにあらず。ブルーインパルスはもともと、ここ浜松基地が発祥の地でした。コードネームは天龍、もともとは古くなり始めたF-86Fでどういった運用ができるのか、ということを研究する為の戦技研究部隊だ。

 インパルスブルー、そう、天龍ではちょっと天竜川が近いといってもわかり難いので、故に当時の無線コールサインがインパルスブルーとなっていましたので、天龍ちゃん改めブルーインパルス、となったわけです。当時の飛行展示は低すぎて見えなかったともいう。

 ジープに引っ掛ける程低空飛行過ぎた為、ブルーインパルスは高い高度で飛行展示を行うようになったとも。その後、不幸な事故はこの浜松でも起きてしまっていますが、訓練というか練習を重ねて、いまも航空祭の飛行展示代表格として、大人気の展示なのですね。

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