気紛れ貴婦人願望バーバの徒然草~カムイミンタラに憧れ、悠々自適人になりたい

ご訪問いただきありがとうございます。安政の探検家松浦武四郎足跡を訪ね、音楽と自然、いにしえのロマンを愛する旅人です。

古平町の伝説:セタ・カムイの岩を訪ねて

2017-12-12 21:16:08 | 日記
浜益・厚田・小樽の史跡旅から余市へと進み、積丹方面に向かったが、空のご機嫌は斜めでしたが、古平で伝説の岩などに寄ることが出来た。
 国道229号線セタカムイラインを進み、ワッカケトンネルの手前から「えびす・大黒岩」などを見てからさらに古平町の方へ行き、駐車場や小公園がある場所に着いた。ここは以前「豊浜トンネル崩落事故」のあった所でもあり、慰霊碑も建立されている。安政の探検家松浦武四郎も彼の著書「西蝦夷日誌」の余市領の中に「此邊、惣時て奇岩奇石簇々としたり。」
と記録している。

 セタ・カムイ岩の伝説については、説明版があったので、その説明を引用する。

『昔、ラルマキという村の若い漁師が一匹の犬を飼っていた。漁師は犬を可愛がり、犬も主人によくなついていた。
 ある時、海が久しぶりになぎになり、漁師は仲間と共に沖へ漁に出た。
 犬はいつものように海辺で主人の帰りを待っていた。
ところが、朝は穏やかであったが、海が何時のまにか波が高くなり、日暮れとともに暴風雨となってしまった。
 村人は海辺でかがり火を焚いて無事を祈った。やがて、難を逃れた漁師が浜に返ってきたが、犬の主人はついに帰ってこなかった。
 暴風雨は何日もつづいたが、犬は海辺で待っていた。そして、ある時、悲しげな犬の遠吠えが何時までも聞こえていたという。
 翌朝、暴風雨はやんだが、海辺に犬の姿は無く、岬に犬の十越えをした形の岩が忽然とそそり立っていた。人々は、その岩を「セタカムイ(犬の神様)と呼ぶようになった。』という伝説であった。
 愛犬家にとっては犬の忠実な精神に心揺さぶられるストーリーかと思う。

セタカムイ岩

セタカムイ岩小公園内(正式にはセタカムイ道路防災記念公園)の豊浜慰霊碑
 このトンネルの崩落事故は忘れることはないと思うが、あの事故から21年も立ったんだと月日の過ぎる早さを感じている。

建設の趣意には
『平成八年二月十日、豊浜トンネル古平側北口付近の大規模な岩盤崩落が発生して、直行中の路線バス・乗用車など、二十名の尊い命が失われるという大事故が起こった。・・・懸命な救助作業が行われたが、家族や国民全ての願い、祈るもむなしくこの崩落によって犠牲となられたことは災禍というには恨みて余りあり、まことに悲運というより言葉もない。
いたましくも悲しい犠牲者のご冥福を祈り、悲しむべき教訓として、永遠にいかし伝える為、この碑を建立したものである。』という内容であった。
慰霊碑の前にはどなたか献花されていた。私たちも合掌。犠牲になられた方々のご冥福を祈りました。



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