害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)

ブログ人のサービス停止に伴い、gooに過去記事を保管させてもらうことにした。

テクスチャーマッピングされた世界

2007-09-22 23:07:00 | 日記・エッセイ・コラム

Okotoba うわあ、仕事きついなーとかいいながら重い身体を引きずって出社するワシに、突き刺さってくるお言葉やな。通勤途中のお寺では、掲示板でいつも心のあり方を説いている。

さて、空元気いっぱいに今日も張り切るぞ!

とかいいながら、会社につくと溜まっている仕事にウンザリしたりするのであった。

お寺のお言葉とは関係ない話になるけれど、害虫駆除業者でも、心ひとつで儲けまくっている会社もある。衛生害虫の専門知識で世の中の困っている人たちに光を与えるのだって感じで、各種工場、病院、住宅などを組織的に点検しまくって、様々な害虫対策グッズを売っていくのである。

ウチもやらなければといつも思うのだが、耐震金具のことをお客さんから聞かれても、さあ、どーなんでしょね。オロナミンCが人体の健康に役立つ程度には、家屋の安全に役立ってるのではないでしょうかなどと、つい本音を語ってしまうのでなかなか巨大な自社ビルを建てることができないでいるんやな、コレが。

やはり、なんだか曖昧なものを売るには、売る側が強力な信念を持っていないといけない。データがないものについても、巧みなたとえ話やありえそうな仮定で、お客が喜んで買うようにしないといけないのである。そう、世界は決して単純な事象で構成されているわけではなくて、解決が困難な問題も多いのだけれど、すべてのものを単純で都合の良い解釈が可能なようにイメージさせるパワーが必要なのである。

多くの害虫駆除業者や殺虫剤メーカーが語るところの、ゴキブリだのシロアリなどが引き起こす問題が解決されるという説明には、仮想現実空間のようなところがある。お金を出す客は、快適にみえる張りぼて(テクスチャーマッピング)な世界へ連れ込まれているだけで、実際には空虚なものを手にしているだけという恐れがある。

などという理由で食品工場によく置いてあるエアーシャワーってのもなんだかなと思ったりする。けど、このイラストはお気に入り。Air_shower