害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)

ブログ人のサービス停止に伴い、gooに過去記事を保管させてもらうことにした。

クロルデンとチクロの子ら

2008-09-26 23:55:00 | 自然観察

連日、食の安全性が脅かされているというニュースで各メディアは大騒ぎだ。
この状況には、なにか違和感を感じる。農薬かかりまくりの農作物を食べながら育った世代の一人としては、クンクンしてもわからないレベルの農薬が大問題になるというのがピンとこない。過去には、有機水銀剤、ドリン系薬剤などヨク効く薬がいろいろ使用されていた。と、古い農薬便覧をみながら思い出にふける。ムッと薬剤臭のするキュウリでも、水でよく洗うと臭いがなくなるので安心して食べていたものである。Binran
遠い昔に、アメリカの某社の重役が来日して、有機塩素系薬剤の安全性を公演していたのを聞きにいったことがある。直接飲んでも完全に体外に排出されると力説していたのに、結局、全面禁止になってしまった。レイチェル・カーソンの圧勝というわけか。とはいえ、日本では忘れ去られた過去の薬剤(DDTとか)も、実はいまだに安全性の議論に決着がついてなくて、現役だったりするので世界は複雑だ。
飢えと薬害のどちらを選択するかって話の世界でボクらは暮らしているのだと認識していた。
いつのまにか日本は、あらゆる汚染を拒絶するとても清浄な世界になっていたのか・・・知らなかった。