医療制度改革批判と社会保障と憲法

9条のみならず、25条も危機的な状況にあります。その現状批判を、硬い文章ですが、発信します。

5・3神戸憲法集会での報告

2006年05月03日 | 憲法

      5・3神戸憲法集会での報告

 「社会保障と憲法」ということで、報告を求められたのですが、発言時間の制約もあり、いくつかに絞っての報告に、ならざるをえません。
 高齢者、年金生活者に、いま大変な攻撃がかけられてきています。
 老年者控除の廃止などで、収入である年金額はまったく変らないのに、所得額が増加したとして、税負担が増大しています。
 そのことが、今年6月に決定される国民健康保険料・介護保険料などに波及してきます。 いままでは、65歳以上の年金生活者は、2,666,666円以下の年金であれば、無条件で非課税でした。それが、単身者で155万円以上の年金受給者は、今年から住民税課税となりました。
 こうしたことから、国民健康保険料でいえば、非課税で減額措置の対象であったものが、減額措置が取り消され一般の基本保険料となり、さらに、税額による所得割が加算されることとなります。少なくとも3倍ぐらいの保険料の増額になります。
 そして、介護保険料は、本人「非課税」から「課税」となることによって、少なくとの2段階のアップと、今回の介護保険料の引き上げとが重なり、これまた大変な負担増となります。
 また、市県民税額が4万円ほど上がった人には、現在の健康保険料に加えて20万円ほどの増額になります。こうした、何万円・何十万円と保険料が上がった人たちが、怒り心頭に発し、大挙して区役所に押しかけてくることが予測されます。
 6月12・13日に保険料の決定通知を発送することにしていますので、14・15・16日ぐらいがパニック状態になるのではないでしょうか。そのころに区役所前で、熟年者ユニオン皆さんと一緒に、「高齢者の負担増に対す手厚い救済措置を求める」署名行動や、ビラ配りを予定しています。仲間の皆さんのご支援をお願いします。
 次に、今国会に上程されている、医療制度改革関連法案反対の署名を、全国署名として取り組んでいます。資料として、ビラと署名用紙が用意されていると思いますので、これにもご協力をお願いします。
 医療制度改悪について申し上げたいことはたくさんありますが、話が長くなってしまいます。その反対署名活動を、進めていただくための解説パンフレットとして「医療制度改革批判と社会保障と憲法」を作りました。カンパ込みで500円です。
 また、「65歳以上の年金生活者に、信じられないくらいの負担増」というパンフレットを作りました。これは200円です。会場入口横のブックコーナーにおいています。
 これらの小冊子を、学習会や諸行動に、署名活動に活用していただき、また、各地区でのさまざまな取組みを展開していただきますように、お願いいたします。
 高齢者への攻撃は、高齢者にとどまらず、若人をふくめ全体にかけられてきます。中曽根臨調行革攻撃以来、老人医療の改悪から全体にと、25年間で3回繰り返されてきました。その結果として、私たちの健保10割負担から、本人1割・2割・3割負担となってきているのです。
 そして、新たなる攻撃として、新高齢者医療制度・高齢者医療確保法が、次の改悪攻撃として、いま国会で審議されているのだ、ということを申し上げて、報告とさせていただきます。


2 コメント

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生存権の抹殺 (hamham)
2006-05-03 23:40:28
>「社会保障と憲法」ということで、



この問題も憲法改悪の先取りだと思っております。



生存権の抹殺をしようとしているのでしょう。
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今週にも衆院・厚労委員会で強行採決か! (谷口硝子)
2006-05-15 14:47:37
野党議員からの情報によれば、今週中に与党による強行採決が行われる可能性があるとのことです。取り急ぎ、傍聴に駆けつけるつもりですが…。



共謀罪や教育基本法改悪については、反対運動の盛り上がりもあり、マスコミでも少し報道されるようになりました。しかし、医療制度「改革」関連法は、国民皆保険制度の崩壊にもつながる大きな問題をはらんでいるにもかかわらず、マスコミがほとんど報道しません。国民の生存権に関わる問題なのに、こんなに関心が低いのは、ホントに問題です。
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