おぐち自給農園、2反百姓の日記

-都市の貧困と農村の貧しさをつなぐ、「生き方」としての有機農業を目指して-

島根県松江市、雲南市訪問①

2011年10月11日 20時02分11秒 | 有機農業
 10月7日~10日まで、島根と大阪を巡ってきました。有機農業学会公開フォーラム「改めて地域自給を考える」が、7~9日にかけて島根県雲南市木次町で開かれました。

 地域自給は、有機農業運動がその取り組みの中で獲得してきた大切なキーワードです。僕が有機農業のことに関心を寄せるようになった本、国民生活センター編(1987)『地域自給と農の論理-生存のための社会経済学-』学陽書房、の中で、するどくその意義と必要性について問題提起されています。この本は名著ですので、ご関心のある方はぜひお読みください。

 その前に、僕は松江市に前泊し、有機農業の関係で知り合った須田商店さんへ行ってきました。
   

 団地の中にある商店を2年前から、復活させ、地域の野菜や米、こだわりの品物が置いてあって、活動情報なども壁に貼っています。高齢化が進む、古い団地ということですが、地域の人たちも気軽に寄ることができ、明かりをともしているお店です。店主の人柄がそのままお店の雰囲気に出ています。
 
 その後、須田商店のもりりんさんと県の有機農業グループの方や島根大学の先生と一緒に、市内でマクロビ的な料理を提供してくださる素敵な場所へ連れていったいただきました。本当に色々とお世話になりました。

 8日のフォーラムには50名ほどが参加。原発事故による放射能汚染によって、改めて農山漁村の再生が課題となり、人と人、人と自然の関係性を改めて考え直すことが差し迫った課題として問われていますが、木次町、弥栄、柿木村から自給と有機農業に根ざした取り組みを報告いただき、有機農業とはいったい何なのか、何を目指しているのかという原点的な課題と向き合う必要性があるということが浮き彫りになったと思います。

 木次乳業の佐藤忠吉さんのお話を初めてお聞きしましたが、改めて、有機農業の奥深さと歴史の重みを感じ、僕らはそういった先達が築いてきた歴史があるからこそ、有機農業に取り組むことができてるんだとかみ締め、それをきちんとつないでいく、それは僕らなりにアレンジもしながらつないでいく役割があるんだなと考えさせられた次第です。


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