カンガルー大陸をゆく!! ---福岡糸島編---

福岡・糸島に生息する研究者の日常。

いとめでたきこと

2007-11-01 15:22:40 | Weblog

たった今、論文一本、投稿しました!!


記録を見るとアウトラインの作成に入ったのが5月末。
長かった・・・。疲れた・・・。

えー、とは言え、投稿したからおしまい、と言うわけではありません。
むしろこれからが本当の苦労の始まりだったりします。
業界外の方のために、論文が学術雑誌に掲載されるまでの流れを
ちょっと説明しますね。

1)著者はまず、投稿する学術雑誌を選びます。
  選ぶ基準は、採用されそうなところ、
  なるべく沢山の読者がいるところ、などなど。
2)投稿します。最近はウェブページからの電子投稿が主流です。
3)投稿された論文に雑誌の編集者が目を通し、2名程度の審査員を選びます。
4)審査員が論文を詳しく読み、掲載に足る論文であるかどうか、
  厳しく審査します。修正点があれば修正を求め、
  全然ダメと思えば「却下」の判断を下します。
5)編集者を通じて審査結果が著者に伝えられます。
  (審査員が誰なのかは、著者には秘密にされます)
6)修正を求められた場合、修正し、再投稿します。
7)修正点が無くなるまで、4)5)6)の作業が繰り返されます。
8)めでたく掲載が許可されます。
  審査員が同意すれば、審査員が誰だったのか公開されます。
9)印刷作業に入り、雑誌に掲載されます。

4)-7)の作業が難航すると、ものすごーく大変な目に遭います。
私は以前、審査過程に2年ぐらいかかったことがあります。
修正のためにやりとりした回数は5回。
本当に、審査員の方は良くつきあってくださったと思います。
学生が最初に出す論文、と言うことで面倒見てくださったんだと思います。
本当にありがたいことでした。
(と、今は本当に心から思っていますけど、その当時は
 えー、また修正?もう、いや!さっさと通してよ!!
 などと、かなり思いました。ばちあたりめ・・・)

複数の審査員がダメ出しをした場合などは、
修正の機会が与えられずに
却下されることがあります。これはつらい・・・

そういうわけで、投稿は「始まり」なのです。
とりあえず今は、審査がスムーズに行われるよう、祈るのみです。

P.S. フレッドからねぎらいのメールが届きました。
   Now you deserve some champagne.
   だそうです。うん、飲むぞ!

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