「いのち」を養う食 森のイスキア 佐藤初女さんより、幸せな食卓のための50のメッセージ | |
佐藤初女 | |
講談社 |
今年もらっきょうが店頭に並ぶ季節になりました。我が家では、らっきょうを塩漬けしたものに、鰹節と醤油であえて食べるのがこの季節の味になっています。甘酢などに漬ける前の、下漬けの塩らっきょうは、市販のものでは手に入らない味なので、この味が食べたくて毎年必ず漬けています。
らっきょうは生命力が強くて、塩水に漬けても根や芽が伸びてきたりします。だから、漬ける前の下洗いから塩を使って、その生命力を殺すというのか、わざわざレシピに記載されないコツのようなものがあります。
そうやってできた浅漬けの塩らっきょうは、歯ごたえとさわやかな苦味のある強い味です。まさにいのちをたべているという気がします。
佐藤初女さんの著書には「いのちをいただく」という言葉が随所に出てきます。まさにこの季節のらっきょうにはいのちを感じます。らっきょうは心臓によいというそうだけれども、私の経験では胃腸によく、ごぼうやサツマイモなどよりもお通じに効果があります。ただし、自分で漬けたものに限ります。