全国各地の警察が税金を裏金として蓄積し、私的なことにもつかっていたことが暴露されてからもう何年も経過する。北海道新聞もまた、北海道警察の裏金作りについて精力的に取材し、厳しく道警に突きつけた。その内容は、『追及・北海道警「裏金」疑惑』 (講談社文庫)で読むことができる。ただしもう刊行されていないので、古本で購入するしかない。
高田昌幸さんは、その北海道新聞の記者。道警追及の中心にいた人だ。
しかし、その連載記事が数々の賞をとり、一段落した後から、道警の「報復」が始まった。その動きの中で、北海道新聞社が、道警に跪いてしまうという信じられないことが起きた。
この本を読んで、一度権力に跪いてしまった北海道新聞は信用できないと思ってしまう。おそらく北海道新聞は、権力がいやがる調査報道は絶対にしないだろうと思うと、北海道新聞はジャーナリズムとしては死んだも同然だと判断するしかない。
高田さんは、その動きを、関わった人物の実名をあげ、それぞれがどういう行動をとり、どういうことを言ったのかを詳細に明らかにしながら“真実”を明らかにしていく。
しかし組織の力は凄まじいものだ。一人ひとりの組織に属する人間はそれぞれ良い人もいれば悪い人もいるのだが、その総体としての組織は、そうした違いをなくして、組織としての論理でもって倫理も正義もかなぐり捨てて生き抜こうとする。そうした組織のおぞましさが描かれる。
刊行は今年3月。今年6月だったか、私と寸又峡に遊んだもとジャーナリストが、この本に実名で登場していた。驚いた。
ジャーナリスト志望の者は、読むべき本である。
高田昌幸さんは、その北海道新聞の記者。道警追及の中心にいた人だ。
しかし、その連載記事が数々の賞をとり、一段落した後から、道警の「報復」が始まった。その動きの中で、北海道新聞社が、道警に跪いてしまうという信じられないことが起きた。
この本を読んで、一度権力に跪いてしまった北海道新聞は信用できないと思ってしまう。おそらく北海道新聞は、権力がいやがる調査報道は絶対にしないだろうと思うと、北海道新聞はジャーナリズムとしては死んだも同然だと判断するしかない。
高田さんは、その動きを、関わった人物の実名をあげ、それぞれがどういう行動をとり、どういうことを言ったのかを詳細に明らかにしながら“真実”を明らかにしていく。
しかし組織の力は凄まじいものだ。一人ひとりの組織に属する人間はそれぞれ良い人もいれば悪い人もいるのだが、その総体としての組織は、そうした違いをなくして、組織としての論理でもって倫理も正義もかなぐり捨てて生き抜こうとする。そうした組織のおぞましさが描かれる。
刊行は今年3月。今年6月だったか、私と寸又峡に遊んだもとジャーナリストが、この本に実名で登場していた。驚いた。
ジャーナリスト志望の者は、読むべき本である。