津山機関を予定より早く切り上げたため、予定を変更し津山駅11:35発因美線上り列車で県境を越え智頭に向かいます。ほぼ満員のキハ120に揺られる事1時間余りで山間の小さな駅、智頭に到着。激しい雨が降り続いているため駅の外に出る事ができません。接続する鳥取行きは、智頭急行の一般車が充当されていました。終着の鳥取駅で下車しますが、ここでも降り続く雨の為、街歩きを断念します。仕方ないので駅前に植えられた二十世紀梨を眺めて、せめてもの鳥取気分を味わいます。県庁所在地の駅前広場に唐突に果樹園があるのに驚かされます・・・。列車に付いている<まんが王国とっとり>のヘッドマークにも驚かされます・・・。駅構内には砂の彫刻も展示されており、超ダイジェストではありますが、なんちゃって鳥取観光が出来ます。
鳥取駅を14:22出発した因美線の気動車は郡家から、そのまま若桜鉄道に乗り入れます。雨降りの列車旅は、雲が低く垂れこめ、白い水蒸気で視界は遮られ、陰鬱な気分になりがちですが晴天よりしっとりと落ち着いた風景が見られます。陳腐な表現ですが、日本の原風景と言える景色が広がっています。八東川の流れに沿って、取り留めのない田園風景が続きます。けれどもそれ故に心は落ち着きます。山が迫って来たと思えた頃に終着駅若桜駅に到着します。構内にはSL時代からの施設が多く残っており、動く博物館状態となっています。将来のSL運転を見据えて各地から客車や機関車を集めています。短い折り返し時間では、そのすべてを見て回ることは出来ません。
現在、圧縮空気を動力源として構内を走行しているC12が、展示運転の為ゆっくりと動き始めました。けれども、私が乗車する折り返し列車の発車時間がやって来ました。残念ですが、何時か再訪して、腰を落ち着け見学したいと思います。何時か機体を整備して、蒸気運転で本線走行できる日が来ることを祈りつつ、この地を後にします。
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