しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

しょぼい映画日記 ハプニングの巻

2008-07-29 00:38:00 | 映画

7月26日(土)

F1000051 注【ネタばれ有り】

ほなけん評価 ★★☆

映画冒頭から既に異変は始まっている。NYセントラルパークのベンチに座って平和そうに読書する、2人の若い女性。一人がキーという悲鳴のような音が聞こえたと感じた次の瞬間、公園内の人々が皆動きを止める。一人まともな女性が隣に座っている女性に呼びかけるが、反応がない。やがて、なんでこんなに太いのと思えるヘアピンを髪からゆっくり抜いて、次の瞬間首筋に突き刺す。映画の中のベンチの隣の女性も目をまん丸にして驚いていましたが、映画を見ている私も目をまん丸にして驚きそして、そして後悔していました。

めっちゃ怖そうや。見るんじゃなかった・・・・。

この事件をきっかけに、人が死ぬ。死ぬ。死ぬ。工事中のビルの屋上から作業員がどんどん降ってくる(自ら飛び降りてくる)。とにかく、何かのきっかけで人々が自ら命を絶ち始めたのです。テレビでは、テロリストによる毒ガス攻撃で人々の神経が破壊され、人々が自殺衝動に駆られていると、ヒステリックに伝え、市民はパニックになり一斉に避難し始めます。

これは面白くなるはず・・・・。と思っていたら、どんどんもり下がっていく・・・・・。

どうしてか?これから何が起きるか予想出来てしまうんです!予想出来ることをハプニングと呼ばないですよね!

避難する人々で渋滞する道路で、警戒するお巡りさんが、突然ピストル自殺する。すると、それを見ていたドライバーが道に転がっているピストルを拾って、またピストル自殺する。それを見ていた通行人が、またまた拾ってピストル自殺する・・・・。おそらくピストルの弾数だけの人がこの死に方を選んだ様ですが・・・。動物園では、飼育員が自ら進んでライオンに食べられに行く。これは怖いと言うより失笑モノ・・・。郊外では、男性が突然芝刈り機を動作させたと思えば、その進路上に寝ころび、轢かれてしまう【絶句】・・・・。もちろんスプラッタな場面になるんですが、なんか怖いと言うよりキートンやチャップリンの無声映画のコントを見ているように感じてしまいます。(犠牲者は無言で、取り憑かれたように確実な死を追求してしまう)そして、こんなエピソードが繰り返されていきます。

結局、この異常事態はある時を境に突然始まり、ある時点で突然終わります。ヒッチコックの<鳥>を彷彿とさせる内容なのですが、何故か<鳥>には遠く及ばない・・・・。死体の数では遙かに勝っているのですが・・・・。一応この事件の原因は植物が出す毒素ではないかとの推論で終わっていますが、「本当のことは誰にも分からない」と科学者に言わせています。見ている人にも、さっぱり分からない。これが、シックスセンスの監督とは思えない、すこし残念な作品でした。アイデアは良かったし・・・・。オープニングは怖かったし・・・・。でもね・・・。


展覧会をハシゴする

2008-07-28 00:33:36 | 展覧会

7月21日(月) 海の日 

本日は朝から神戸に居ます。何故かというと・・・・・

「とりあえずビール!」でなくて、「とりあえず貨物列車!を撮影したい」という訳で・・・・

Img_4468Img_4458Img_4467Img_4477_2Img_4482Img_4492です。この時間帯は、平日ならば通勤時間帯なので、旅客列車優先なのでしょう。

                                       1時間ほどして同業者がちらほら、周囲に陣取り始めます。それから間もなしてく<スーパーはくと>が通過します。 それを合図に、30分ほどの間に2本のコンテナ貨物が通過します。2本目の貨物通過後に、私の隣に陣取った同業者は三脚をたたみ撤収に掛かっています。「もう帰られるのですか?」と私が尋ねると「午前の順光状態で撮影出来るのはこれで終わりですよ」と言う。他の皆さんは、あらかじめ貨物のダイヤを調べて来ているので、最低限の労力で撮影されています。一方の私はと言うと、殺人的な日差しの下で、来ない列車を待ち続けて、体力を無駄に消耗してしまいました。なにか人生を暗示している様な・・・・。ついついマイナス思考に陥って、気が滅入ります・・・。

でも、モノは考え様です。もし彼に話しかけていなかったら、もっと長居をして傷口を拡げるところでした。何はともあれコミュニケーションは大事です。

貨物撮影後の本日の予定は、大阪中之島の国立国際美術館で開催中の「モディリアーニ展」を見てから、京都岡崎にある京都国立近代美術館の「ルノワール+ルノワール展」に向かうつもりでした・・・・。が、

山陽電鉄須磨駅から梅田に向かうつもりで駅の地下通路を歩いていると、壁に貼ってある姫路市立美術館のポスターに目がとまります。8月3日まで!もう2週間ほどで終わってしまう・・・・!この展覧会も見るつもりでしたが、8月いっぱい開催していると思いこんでいました。<今日見に行かねば、間に合わない!>ということで、こちらの方を優先します。

Img_4496 山陽電車で姫路へ。(写真は阪神電車)

姫路城を目指して、炎天下をてくてく歩きます。姫路城が真正面に大きく見えてきました。世界遺産だけあって美しい・・・・!歩きながら思わず暴れん坊将軍のテーマを口ずさんでいました。番組上「江戸城」として毎週画面に登場していました。船Img_4512Img_4516Img_4520越栄二演じる<じい>が後ろから「上様・・・・!」と追いかけて来そうな妄想にとりつかれます。正面!南東!真東と角度を変えて白鷺城の姿を楽しみます。思わず中に入っていきたい衝動に駆られますが、これをやってしまうと本日の予定はめちゃめちゃになってしまいます。(すでにめちゃめちゃなのですが)

Img_4522

Img_4521

Img_4519

姫路城の東隣に目的の姫路市立美術館があります。

モディリアーニの絵の特徴として、

①作品のほとんど肖像画

②顔と首が異様に長い

③目には瞳を描き込まないことが多い

(初代ウルトラマンに出てきた地底人みたい。サングラスをとると目がない衝撃のシーンを連想するのは私だけか・・・?)

などがあります

一度見たら忘れられない画風です。

絵もインパクト強烈ですが、画家の生き方も強烈です(このころの芸術家はみなそうなのかな、時代がそうさせているのか・・・?)

壮絶なのは、妻のジャンヌがモディリアーニの死の2日後、後を追って自宅アパート6Fから飛び降り自殺したエピソードです。ジャンヌはこの時妊娠9ヶ月だったといいます。もともと2人の結婚に反対(歳が14離れていたので)だったジャンヌの遺族は2人一緒の葬儀と埋葬を拒否し、二人の遺体は10年後になってようやく一緒に埋葬されます。

モディリアーニの肖像画では、首の長い女性に描かれていたジャンヌでしたが、入り口に彼女の実際の写真が展示されていました。そこに写っていたのは、しごく普通の首(長さ)で丸顔のきれいな女性であったこと。意外でした・・・・。

再び山陽電鉄姫路12:20発の梅田直通特急に乗り込みます。 朝の撮影の疲れが出たのか、爆睡状態。気がつけば終点「阪神梅田」でした。

地下鉄御堂筋線で淀屋橋に向かい、京阪電車に乗り換え、三条を目指します。三条から京都市営バスで美術館前下車。京都国立近代美術館に到着したのは15時40分すぎ・・・。姫路から私鉄ばかりの乗り継ぎは、さすがに時間がかかります。本日は、関西私鉄乗り放題のスルット関西2dayパスを使っているので安上がりにはなりますが、でも疲れた・・・。正直、お尻が痛い・・・。

そうまでして、なぜ姫路から京都までわざわざ無理をして来たのか?それは当展覧会が本日最終日だからです。

「ルノワール+ルノワール展」

Img_4526Img_4530印象派の巨匠「ピエール=オーギュスト・ルノワール」 印象派としては日本球界における王・長島級の画家です。そして、彼の次男もまた映画史に名を残す映画監督として名が知られています。ジャン・ルノワール。「大いなる幻影」「ゲームの規則」等名前は聞いたことがあります。(私自身は、恥ずかしながら一本も見ていないのですが)今回の展覧会は父の絵画とその影響を受けた親子の映像を対比させながらルノワールの芸術の本質?に迫ろうという企画です。お父さんの主要な絵画の隣でプロジェクターが次男の映画の一場面を上映して、共通点や影響を指摘しています。

お父さんの方は豊満な女性が好みであったようで、モデルもその系統の方が多いように感じます。実際、奥さんもどちらかと言えばふくよかな方です。一方次男さんの方はすらりとした女優を使い、またすらりとした奥さんをもらっていましたので、女性の好みは親子でも、違うのかなと、すこし本筋から脱線した事を考えながら、今回の企画を楽しんでいました。

バスで河原町に出て、阪急電車で梅田へ向かいます。

JR大阪駅北側のヨドバシカメラまで歩き、地下2階にある修理カウンターに5月の北海道旅行中、突然AFが利かなくなってしまったEOSKissD-Xをようやく持ち込みます。

スタッフの方が言うには、修理には3週間程度は掛かるかもしれないとの事でした。悪くするとメーカーがお盆休みに入るのでもっとかかるかもと、不吉な事を言います。このままではカメラ無しで夏を過ごすことになるかも・・・・・。

少しブルーになった気持を抱いて、夕闇せまる梅田を後にしました・・・・。