しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

波乱の一日(2)車両故障に出くわし、涙目で救援作業を目撃する

2015-10-30 23:56:15 | 鉄道
2015年10月24(土)

朝一番の大仕事であった583系天理臨撮影も無事終えて、気分を良くして次のターゲットである、引退まで一週間を切った<国鉄色381系>撮影に向かいます。今からだと、山陰線京都近郊区間の<はしだて>は14時頃まで新型しか走っていないようで、撮影効率が良くないようで、大阪口福知山線の方が<国鉄色381系>撮影の効率が良いようです。新快速で大阪方面に向かいます。途中、向日町で先ほど撮影した583系が留置されているのを見て、『お金を払ってでも良いから、撮影させて・・・』と思ったりします。とりあえず塚本まで行き、下りホーム端から通過直前の<こうのとり12号>を撮影。慌てて撮影したためイマイチ感満載の出来でしたが、予定ではこの後場所を変え数カット撮影するつもりでしたので、その時は失望感はありませんでした。

塚本から尼崎に出て福知山線各停で三田方面に移動します。途中、川西池田で長時間停車します。宝塚行き快速と<こうのとり11号>の2本に抜かれる為です。宝塚より先に進むので、宝塚行き快速に乗り換えるのは無意味な事ではあることは分かっているのですが、ひと駅でも早く進みたいという子供じみた気持ちがあり、後から来た快速3761Mに飛び乗ってしまいました。ここが今日の運命の分岐点になりました。鉄道愛好家の常?で1両目の運転席近くに乗り込み、前面展望を楽しみます。列車は、何事もなく軽快に走ります。次の中山寺を発車して、これから徐々にスピードを上げていくと感じた瞬間<ガクッ!>という機械音ご響くと次の瞬間電車は止まってしまいました。電車はまだホームにかかっていましたので、<駆け込み乗車の客を乗せるため停車したのかな?>と思いましたが、それにしては扉が開く気配はありません。運転士はこれ以上無い位の真剣な表情で、モニターをチェックしたり、いろんなスイッチをオンオフして復旧に努めています。すぐに無線で指令に指示を仰ぎます。「圧力が無くなった・・・」という言葉が聞き取れます。これは電圧の事か、空気圧の事か鉄道に詳しくない私には良く分かりませんが、ともかく重症だと言う事は伝わって来ます。一旦パンタグラフの下げ、上げをして電気系統の再起動を行ったようですが、何も変わりません。自力での復旧を諦め、お客を外に出して救援を待つ事になりました。中山寺駅ホームには、突然の出来ごとに戸惑う乗客たちが放り出された格好になりました。<うわー、予定が狂うた!><あと、ひと駅で終点なのに、情けない。根性ださんか・・>等、口々に呟いています。が、根性で電車が走る訳でなく電車は下りホームで鎮座したまま、時間だけ経過していきます。故障した223系6000番台は比較的新しい電車で、ポンコツ(失礼)が多いJR西日本でも見た目が綺麗で信頼出来る車両に見えるのですが、昔の車両のように現場で応急処置して走らせる事は出来ないようです。停車した電車の前方踏切は、ずっと警報音が鳴り続け、付近の交通を遮断しています。事情を知らない多くの車や人が長時間待たされ、やがて事故と悟り散っていく光景が繰り返され、遠くから見ていて気の毒に思います。


しばらくして、次の内容のが流れます。<この電車はここで運転を打ち切ります。後続車両に、この電車を牽引(実際は推進)してもらい新三田の車庫まで行ってもらいます。お客様は後続の普通電車で目的地に行っていただきます。ただ今阪急電車で振替輸送を行っていますので中山観音駅まで歩いて行って下さい。尚、反対方向の普通電車も、この電車が線路をふさいでいるため、この先の駅で電車が折り返せない為、今後運転出来なくなります。>との内容の衝撃的な情報でした。この時点で動いていた反対方向の電車に乗れば大阪方面で国鉄色ではない<381系くろしお>撮影をする事ができたでしょうが、その決断が出来ませんでした。この故障車両をどう処理するかに興味を持ったからです。



職員の方が、救援車受け入れ準備に掛かります。連結器のカバーを開け、電気連結器が露わになります。


反対方面への普通列車は来なくなりましたが、特急列車はやって来ます。私が撮影予定の国鉄色381系も無情にも目前を通過していきます。思わず涙目になります。
大阪方遠方には、救援車両となる電車が来て、待機しています。


職員さんが旗を振り、救援車をゆっくりと誘導します。

救援に駆け付けたのは、川西池田で先ほどまで私が乗車していた普通電車を抜いてきた287系<こうのとり11号>です。

<こうのとり11号>の後ろには、先ほどまで私が乗車していた普通電車が、いつ空くか分からないホーム手前までやって来て空しく待機しています。この状況を目撃し、故障で運転打ち切りに遭遇したものの、少なくとも車外に出られた自分の幸運に感謝します。もしあのまま普通電車に乗り続けたら、状況も分からず、そしてトイレにも行けず、ストレスフルな状態に追い込まれていました。ひと駅でも早く進みたいという子供じみた気持ちが、今回は私を救った結果となりました。

近隣から駆けつけた職員さん達により、<こうのとり11号>はゆっくりと故障車両に連結されます。ホームに残された乗客たちも、珍しげにその作業を眺めます。連結作業が終了し<こうのとり11号>のドアが開き、乗客たちが車外に出されます。この電車が出た後、後方で待機している普通電車で宝塚まで行き、そこから後続の<こうのとり>で目的地に行くように指示されていますが、それを聞いた乗客たちは一様に暗い表情をしています。



異形式連結は、想定はしている事態ではあっても、そうある事では無いので、ひとつづつ確認しながら作業を行います。運転の為の試験が一通り終われば、故障車を推進して、287系<にわか救援車>が223系6000番台を推進して新三田へ向かうのでしょう。ここまで見届けたところで、次の目的地に向かう事にします。この駅で1時間半以上時間を費やしました。381系国鉄色撮影がかなわず残念ではありますが、普段見れない復旧光景を目撃出来ました。とは言え<こうのとり11号>の乗客の皆さんや後続電車に取り残された方々の事を思うと、不謹慎な考えではあります。駅を出ると、ロータリーにある馬上の聖徳太子像が、こんな不純な心を見透かした様な表情で、冷たく私を見下ろしていました。




 




波乱の一日(1)天理臨583系撮影

2015-10-25 17:40:33 | 鉄道写真
2015年10月24(土)


午前9時前に滋賀県の安土駅に降り立ちます。本来なら今頃は広島の「JR貨物第22回 JR貨物フェスティバル」に向かっていたはずですが、急遽この予定をキャンセルしてここに来ました。数日前、大阪在住ドラえもん氏から「583系が東海道を下ってくるらしい。但し、本当に走るかどうかの裏が取れていない。」とのメールをもらい、心に留めていたのですが、当日が近づいてきても、情報が漏れてこない・・・。これはガセ情報と判断し広島行きの準備をしていると、掲示板で天理臨が東海道を下っている目撃情報が上がり始め、急遽目的地を変更する事に。
<このチャンスを逃すと、次は無い!次に583に会う時は、博物館で剝製となった姿でしか会えない・・・。生きている姿を撮るなら今しかない!>
相当な決意を抱き、深夜2時55分徳島港発<南海フェリー>に乗船し、和歌山港から南海電車で新今宮に出て、JRを乗り継いでここまでたどり着きました。撮影予定地は駅の東側1㎞ほど。十分に歩ける距離ですが、通過時間がよくわからない以上一刻も早く現地に到着したい。辺りを見回すと駅前商店でレンタサイクルをやっています。ここは安土城跡観光の最寄り駅で、新快速こそ停車しませんが、観光客をサポートするアイテムが揃っています。受付のおばちゃんは「あんたも、電車の撮影かいな?駅の東・西、どっちに行きはるの?」と聞いて来ました。どうやらレンタサイクルを借りて撮影に出かける方は他にもいるようです。2時間500円でママチャリを借り、駅前と反対側に線路を渡り、東側に自転車をこぎます。10分足らずで目的地に到着。撮影ポイントを間違う心配はありません。既に田んぼと小川の間の畦道に沿って黒山の集団が三脚を立てて一列に並んでいます。20人程でしょうか。遠慮がちに集団の外側に三脚を立てさせていただきます。9時台はまだ遠方に霧が掛かっており心配していましたが10時過ぎには消え去りました。
やがて遠くのトンネルから3つのヘッドライトを輝かせた583系が顔を出し、ゆっくりと我々の方に近づいてきます。一同、無言でスタンバイ。私もこの<2度目は無い>チャンスに賭けるべく、シャッターを切り続けます。





通過後、皆さん一斉に歓喜の声を上げます。満足いく結果が出たようです。その余韻が収まらない、列車通過1分後に陽に雲が掛かり薄暗くなります。そうすると<我々は運が良かった!助かった>とさらに大きなどよめきが起こります。<今日はついてる>とここにいた皆さん感じていた事でしょう。私もそう思っていました。そしてこのツキが終日続くのだろうと、その時は・・・。
まだ時刻は10時30分を少しまわったところです。1日は始まったばかりです。

名残りの381系(3)最後は迷走 国鉄色を追う

2015-10-21 22:17:10 | 鉄道写真
12日(月)体育の日
福知山線<多田踏切>での撮影を終え、当初の予定は終了。目標にしていた俯瞰、カーブ、直線の3カットが撮影出来たので帰宅しても良かったのですが、まだ午後1時を過ぎたところです。帰るには少し早すぎます。昼飯代わりの焼き栗を牛乳で流し込みながらプランを考えます。
 先ほど<こうのとり>を撮影していて気がついたのですが、一方の先頭車はグリーン車クロ381をつないでいます。私は、最近でこそ走行写真を撮影する事が多いのですが、前世紀中は形式写真ばかり撮影してきました。381系は<しなの>時代から一形式毎に写真を撮って来ました。塗色や改造車が出る度撮影してきました。もちろんクロ381もマリンブルーのくろしお色、紫色のやくも色を撮影した事はありますが、国鉄色は撮影していません。おまけに福知山電車区に所属する381系は1000番台という新区分になっています。形式写真は駅撮りが基本です。ホームから撮影可能で長時間停車する駅といえば始発駅!近隣で撮影に好条件な駅としては天橋立が思い浮かびます。今から行けば折り返し待ちの2編成の381系が構内で待機しています。先ほどは突然の曇りに泣かされましたが、形式写真撮影にとって影が出来ないうす曇りは最高のコンディションです。気持ちを切り替え一路宮津方面へ車を進めます。
 1時間ほどで天橋立駅前にやってこれました。撮影条件は実にすばらしいものがありました!駅には2本の381系が居るのが確認できます。早速車を停めて駅構内に突入したいところですが、そうは問屋が卸しません。3連休の天橋立駅周辺には、全国から来た、たくさんの観光客と車がひしめいており私の車も思うように進むことが出来ません。付近の駐車場も混みあい、簡単に車を停める事は出来そうにありません。ここでの撮影を諦め、隣の宮津駅で撮影することにします。特急<はしだて>は当駅で方向転換するため停車時間も長くとります。
 宮津市の中心駅とは言え、人影も少なく撮影も楽勝と思ったのですが、現実は甘くはありません。お目当ての特急<はしだて>は3番線ホームに到着するので、向かいの4番線から撮影するのですが、そこは宮福線普通列車専用ホームで長さが短い!すなわち向いの特急の中間を撮影するのが精いっぱいで、両端の先頭車(私の一番撮影したかったクロ381は撮影不可能・・・。わざわざ高速道路を飛ばしたのが無駄となった瞬間でした・・・。

115系の珍車クモハ114-6000番台との並びを撮影出来たのが救いです・・・。
時刻は15時15分。日暮れまでに、あと1カットの走行写真にチャレンジします。場所は山陰本線上夜久野-梁瀬にある跨線橋。そこからの俯瞰写真にチャレンジします。一般道で大江山を越え、1時間ちょっとで到着。ここはもう兵庫県です。和田山とは至近距離です。9月のお立ち台通信に紹介されていたポイントで、たくさんの同業者が待機していると想像していましたが、先客1名のみ。さみしいものです・・・。とは言え、雲から夕陽が顔を覗かせ、斜光を秋の野にそそいでいます。良い塩梅です。上りの新型車両には、綺麗に光が当たっています。

目的の<こうのとり15号>が大阪方面からやって来ます。残念なことに、悔しい事に、無情にも、陽は数分前に山の陰に隠れてしまいました。先ほどの輝きは消え去り、薄い闇が一面を覆います。ここに来るのが1週間遅かったという事なのでしょう。

多くの残念なこともありましたが、381系国鉄色=国鉄色定期特急車両(はまなすは考えない)の引退に立ち会えたことは幸いでした。
蛇足ではありますが、焼きたての丹波栗のほくほく感は、打ちひしがれた私にささやかな幸福感を与えてくれました。

名残りの381系(2)福知山線で国鉄色を追う

2015-10-20 23:46:04 | 鉄道写真
2015/10/12(月)体育の日
前日は福知山に泊まりました。本日も時間が許すまで381系国鉄色を追いかけます。
福知山線を南下します。市島ー黒井の市島起点2㎞南にある<福知山街道踏切>カーブです。ここに来るまでに手間取り(カーナビを過信したため)お目当ての<こうのとり6号>通過に間に合いませんでした。何のために現地に宿泊したのかと悔みますが、あとの祭り・・・。

後続の<こうのとり8号>を撮影しますが、撮影者は私一人。さすが新型!人気が無い・・・。これからの時間帯、大阪方から381系国鉄色が下って来ますが、この時間帯は逆光になります。しばらくの間、近くの道の駅<丹波おばあちゃんの里>に入って休憩します。春日ICに隣接するこの道の駅は3連休の効果なのか駐車場は、ほぼ車で埋まり大盛況です。そんな賑やかな施設の中に、さらに長い行列が出来ている一角を発見。
丹波ぐりを焼いています。実に良い匂いです。ミキサー状のオーブンに入った大きな栗が転がりながら、強力な火力で焼かれています。視覚と嗅覚に訴えてきます。列は長いですが、次の国鉄色381系通過までは時間があります。良い時間つぶしになると思っていました、が・・・。焼き栗製造機の1回辺りの製造能力が並んだ人数に対してかなり不足気味なこともあり、予想以上に行列に並ぶ事に・・。やっとのこと焼き栗をゲットするやいなや撮影に戻ることになりました。
 もう一度、<福知山街道踏切>カーブに戻ります。戻るや否や小さい踏切に砂糖に群がる蟻のように(失礼)同業者が終結しています。どうにか彼らの間に入れてもらいスタンバイします。まずは下りこうのとりの後追い。

しばらくして上りこうのとりが来ます。

最後尾に電柱がかかり大ショックです。気を付けたつもりでしたが・・・。次の上りも381系国鉄色です。気持ちを切り替え、ここから1.5㎞南下した<多田踏切>に向かいます。こちらは開けた場所なのでゆったりと撮影出来ます。先ほどのミスを挽回すべく気合を入れて待ち構えます。実に良い天気であります。陽もさし良い画が撮れそうな予感がします。が、通過30秒前に突然雲が掛かります。列車通過15秒後に何事もなく雲は過ぎ去り、明るい日差しが辺りに降り注ぎます。


名残りの381系(1)質美川橋梁で国鉄色を追う

2015-10-15 23:43:41 | 鉄道写真
2015/10/11(日)
3連休の2日目。出発に手間取り自宅を出たのが午前11時。徳島の自宅から淡路島に渡り、山陽道、中国道、舞鶴若狭道を通り綾部JCで京都縦貫道に入り京丹波わちICで高速をおります。国道27号線を由良側に沿って南下し、一旦JR下山駅前まで出て線路に沿って北上すると、質美川橋梁を見上げるポイントに出ます。


そこから坂道を上がるとコミュニティーバスの終点に出ます。バス停を右手に折れて坂を上がって行くと集落に出ます。集落の入口で車を停め、山陰線方向に歩いて行きます。踏切の手前で左手に伸びる農道(あぜ道?)を通り、山を一直線に登って行く坂道に出ます。そこを2~30m程上がると先ほどの質美川橋梁を見下ろすお立ち台にたどり着きます。時刻は15時40分。この季節ではもう夕刻といっても過言ではありません。先客は3名。激混みを予想していましたが拍子抜けの感があります。

下り<はしだて7号>16:13通過

上り<はしだて6号>16:23通過
この2本の国鉄色381系を見送り本日の撮影は終了。

本日は、これまで。