しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

東京途中下車(2)特撮博物館で子供の頃の夢を思い出す

2012-07-15 23:19:49 | 展覧会

2012年7月11日(水)

Img_2276東京メトロ半蔵門線で清澄白河駅へ。東京も主要ターミナル駅周辺なら土地勘も働きますが、山手線の外側にある地下鉄の中間駅については地上に出ても何処に行けば良いのか、途方に暮れてしまいます。とに かくそれと思われる方向に歩いていきます。迷いながらもたどり着いたのは<東京都現代美術館>。ここで7月10日から開催されている「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」を見に、やって来ました。最初の展示室では撮影に使ったスーパーメカが展示してあり、目が釘付け状態に・・・・メーサ車(平成ゴジラ版ですが)やムーンライトSY号等の東宝スーパーメカ群。マットアローやジャイロやウルトラホーク、特にZATの誇るスカイホエールの巨大さに驚きます。また本格SFTVシリーズを銘打っていたスターウルフのバッカス三世号の実物?ミニュチアに涙しました。実際、展示物の物量に圧倒されました。ウルトラガンやマットシュート等の銃器や科学特捜隊の通信バッジ等の実物=小道具には心を奪われます。憧れの品々が目の前にあるのですから。初めて目にする資料も多く、収穫ありました。

そして、この企画の為に生れた映像作品、《巨人兵》東京に現るを見てきました。10分間の作品に日本の特撮の持てるすべてをぶち込んだ情念の塊でした。巨人兵による東京の破壊シーンは、短い時間に惜しげも無く大量のミニュチアを投入し、一気に、徹底して破壊していきます。美しい程に、火の7日間を描ききります。

映像作品を見てこれで終わりと思っていたら、大間違いでした。ここからが凄い。この10分間の作品で使われた特撮テクニックの解説が実際のメイキング映像とミニュチアで解説されています。あまりに綺麗なシーンだったので、てっきりCGと思っていたら、ミニュチアと昔からの合成を使っていたりしていて、その撮影の技に唸ります。そんな感じで進んで行くと、突然広いスペースF1001448F1001440_2が現れ巨人兵が破壊した東京の街並みのセットが現れます。このエリアは嬉しい事に写真撮影可能でした。カメラを持ち込まなかったので携帯で撮影する他ありませんでしたが、それでも狂喜乱舞の心境です。思えば巨大ミニチュアセットを歩き回るのは子供の頃の夢でした。それが

今日適い

ました・・・。

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会場に居たのは二時間程でした。正直もう少し居たかった。もっと見て見たかった。私にとってはそんな出来ごとでした。予定より長居をした為、当初の予定は大幅に狂いました。予定の新幹線には乗れず、目的地の青森到着は夜遅くになります。が、今日の感動の大きさに比べれば些細な事です。

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東京途中下車(1)朝の<あけぼの>撮影とフェルメールの絵

2012-07-15 23:19:14 | 展覧会

2012年7月11日(水)

F1001456 年に1度の長期休暇を頂きました。思い切って旅に出ます。前夜出発した夜行バスで早朝の渋谷へ。5時台ではありますが、あたりは既に明け切り真夏の日差しが容赦なく降り注ぎます。<今日も熱くなるな・・・>と憂鬱な気持ちが過りますが、東京滞在は約12時間。その間に多くのミッションをこなすつもりです。気持ちを引き締め、スケジュールをこなしていく事にします。まずは、早朝の時間を利用したブルトレ撮影。前夜、大阪在住A木氏に上り<あけぼの>をホームから撮影出来る駅のリサーチをお願いしたところ[西川口駅]との回答を得ました。氏のアドバイスに従い埼京線、京浜東北線と乗り継ぎ[西川口駅]の大宮寄りホームの端で待機します。平日かつ早朝ですので他に同業者はいません。やがて6時40分頃、隣の湘南新宿ラインのE231系と並走しながら青い機関車に牽かれた<あけぼの>が姿を現します。今では、直流電機に牽かれた唯一の定期客車列車となってしまいました。

Img_2222 天気予報が外れ、快晴となった為、ビル等の影の処理に悩みましたが、なんとかクリアー出来ました。さて、これからは、鉄道趣味を離れARTの世界に浸ります。

上野駅構内のコインロッカーに荷物を預け身軽になって上野の森に分け入ります。東京都美術館のリニューアルオープImg_2271 ンを記念して開催されている「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」を見に行きます。9時半のオープンと同時に入場します。今、ここにフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が来ています。私が数ある西洋絵画の中で見て1番見てみたかった絵画がここに来ています。これが見たいが為に東京にやって来ました。東京の後に神戸で見れる事は分っていましたが、少しでも早く見たかったのです。フェルメールの初期の作品≪ディアナとニンフたち≫も来ています。 ルーベンスやレンブラント、ヤン・ブリューゲル(父)ら、17世紀オランダ・フランドル絵画を代表する作家の立派な作品で会場の壁面は埋め尽くされていますが、会場の順路の最後の方に大きな人だかりが。人々の背中の彼方には小さな画が(照明効果でしょうが・・・)光の中に浮かんでいます。「真珠の耳飾りの少女」です。徳川 光圀が大日本史を編纂していた頃、オランダのデルフトではフェルメールによって人類の至宝とも言えるこの美しい絵が描かれました。その絵が時空を超え、私が手を伸ばせば届く場所にあります。長い間列に並んだ後、ゆっくりと画の前を横切ります。立ち止まることはできません。歩きながら画と対話するのです。先ず、少女の頭に巻いている青いターバンに牽きつけられ、次にこちらを見つめる少女の眼差しに魅入られ、その次に少し開きかけている少女の下唇の艶やかさに心を奪われます。一瞬の出会いでありましたが、強烈で忘れられない思い出となりました。来てよかった・・・・。

会場を出ようとすると、すでに入場60分待ちとなっていました。早く来てよかった・・・・。

Img_2269 嬉しい事に、この上野の森の中にあるもう一つの美術館<国立西洋美術館>でもフェルメールのもう1枚の代表作《真珠の首飾りの少女》が来ています。もちろんそちらの方も観に行きます。
「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」は15世紀から18世紀頃までのヨーロッパ絵画や彫刻を体系的に展示しています。「真珠の耳飾りの少女」よりはゆったりと《真珠の首飾りの少女》を鑑賞できました。柔らかな光に包まれた少女の幸せそうな表情をみていると、こちらも幸せな気持ちになって来るのが不思議です。

本日の鑑賞で、私はフェルメールの現存する30数点のうち12作品までみる事が出来ました。これから私はあと何枚のフェルメール作品をみる事が出来るのでしょうか?