HALクリニックの診察室から

Human Active Life…新潟で心臓血管外科のクリニックを開設した医師のひとりごと

「発熱外来」をやらなくても専門的な診療で手一杯です!

2022-08-21 19:57:47 | クリニック
 コロナ感染が広がって、「発熱外来」を開いている医療機関の
先生やスタッフに皆さんのご苦労をお察しします。
本当にご苦労様です。

 「全ての医療機関でコロナ診察を!」という声がありますが、
当院では、発熱患者さんを分離して診察することができません。
高齢者、重症な基礎疾患がある患者さんが多いので、コロナの
院内感染が起こると危険なことになるという現実があります。


 そもそも、「発熱外来」を止めましたが、専門的な診察だけで
クリニックのマンパワーは手一杯です。

 通院患者さんが心不全が悪化して受診したり、他の医療機関に
通院されている患者さんが、不整脈・狭心症・深部静脈血栓症などで
検査のために受診されたりと、診察や検査が連日のようにあります。
循環器内科がない病院から術前検査で心機能評価での紹介も、
手術まで時間がなくて大変です(以前は他の病院での心エコー検査を
依頼していたところも、検査に時間がかかるため、当院への依頼に
切り替えた医療機関が増えています)。
先日も、無痛性の心筋梗塞が見つかり、病院での精密検査を回って
もらったり。






 小さなクリニックでは、専門診療のみで手一杯の状況になり、
「発熱外来」には手が回らない状態です。
現在でもスタッフの時間外勤務が多いので、これ以上の診療増加は厳しいのですが、
診療の制限はしないで、なんとかやりくりしています。


 テレビでキャスターやコメンテーターが「開業医はどこも発熱患者を
見るべきだ!」と話すのを聞いて、当院ではもう手一杯なのにと
無理解な言葉が切なく感じます 

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