多摩平和イベント実行委員会

多摩の市民グループが「戦後60年」を契機に地域の視点から、「戦後」「平和」「民主主義」を考える

憲法記念日だからこそ非武装中立ニッポンそしてあらゆる人々に「平和的生存権」があることを改めて宣言する

2009-05-02 22:11:35 | アピール

憲法記念日だからこそ非武装中立ニッポンそしてあらゆる人々に「平和的生存権」があることを改めて高らかに宣言する

62回目の憲法記念日を迎えます。
この機会に改めて日本国憲法を読み直してみませんか。
少々、読みにくいのですが、憲法の前文を読み直してみます。
「われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」とうたっています。
さらに「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」と高らかに宣言しています。

これらをまとめると 「国民主権」 「基本的人権の尊重」そして 「恐怖から免れる権利(自由権)」 「欠乏から免れる権利(社会権)」 「平和のうちに生存する権利(平和的生存権)」「平和主義」という言葉になります。
憲法学者の皆さんの通説ですし、教科書に書かれていることです。

私たちは、このようなすばらしい憲法を持っているにも関わらず、何ゆえ卑屈な思い
をして生きていかなければならないのでしょう。
今、国内で進行していることは、全く憲法をないがしろにしているとしかいいようのないことばかりです。

特に日本国政府は、解釈改憲を積み重ね、なし崩し的に自衛隊を海外に派兵する枠組みを広げてきましたが、海賊退治を名目として、ソマリア沖への海上自衛隊の派遣を可能にした「海賊対処法案」は、これまでのような地域や期間を限定した措置法とは全く異なります。恒久的に自衛隊の海外派遣を可能にしたもので、その意味ではこれまでの限定的・部分的なものとは全く異なるものです。

どこからが海賊で何がテロなのか。そもそもソマリアを無法状態のエリアとしたのは誰なのでしょうか。武力や兵士の力でソマリアの人々の暮らしが豊かになるわけではありません。

私たちは、自衛隊の海外派兵につながるあらゆる行為を認めません。
平和憲法を持つ日本だからこそ誇りを持って世界に貢献できることがあるはずです。

昨年7月、名古屋高裁はイラクへの航空自衛隊の派遣について画期的な判決を下しました。 「政府と同じ憲法解釈に立ち、イラク特措法を合憲とした場合であっても、武力行使を禁止したイラク特措法2条2項、活動地域を非戦闘地域に限定した同条3項に違反し、かつ、憲法9条1項に違反する活動を含んでいることが認められる」航空自衛隊の物資輸送や補給活動は現行の政府会社のうえでも憲法に違反するとはっきり述べたものです。

政府は、裁判所が下した憲法解釈を全く省みようとしていません。


さらに、非正規雇用の問題や派遣労働者の問題は、憲法25条は「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」としていますが、この解釈と実態の乖離はあまりに激しすぎます。雇用の規制緩和が進む一方、「健康で文化的な最低限度の生活」以下の生活を多くの人々が強いられています。格差社会としてすませていいはずはありません。

憲法は私たちの最後のよりどころです。私たちの精神的な支柱です。

言論・表現の自由も危うい環境といっていいでしょう。

個人情報保護法の拡大解釈。安心・安全に名を借りた監視社会。メディアで繰り広げられる過剰な報道の数々。タレントの草薙さんが全裸で公園にいたとして家宅捜査まで行ったとは行き過ぎどころの話ではありません。百歩譲ってお酒を飲みすぎていたことによるそしりは免れませんが、総務大臣にあそこまでバッシングされる必要はありません。

私たちは日本国憲法の誕生日にあたり、改めて非武装ニッポンを守り抜いていくこと、平和的生存権が私たちにあることを確認したいと思います。

是非、あなたも、この機会に日本国憲法を読み直してみてください。





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2 コメント

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Unknown (通りすがり)
2009-06-08 20:49:00
>平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

これは個人的に一番問題であると思いますがこの分を要約しますと
「親切な他国民の良心で私たちの安全を保障します。」
というなんとも他力本願名ことを憲法で述べたのですね。

>武力や兵士の力でソマリアの人々の暮らしが豊かになるわけではありません。

武力や兵士の力なしで人々が豊かになるわけではありません。
Unknown (通りすがり)
2009-06-08 20:49:01
>平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

これは個人的に一番問題であると思いますがこの分を要約しますと
「親切な他国民の良心で私たちの安全を保障します。」
というなんとも他力本願名ことを憲法で述べたのですね。

>武力や兵士の力でソマリアの人々の暮らしが豊かになるわけではありません。

武力や兵士の力なしで人々が豊かになるわけではありません。

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