多摩平和イベント実行委員会

多摩の市民グループが「戦後60年」を契機に地域の視点から、「戦後」「平和」「民主主義」を考える

市民は改めて8月15日に不戦を誓う

2007-08-16 00:48:20 | アピール
 昨日は、日本が戦争を終えた「終戦記念日」でした。戦後も62年を刻み、あの戦争を体験した人々も少なくなってきました。この何年か、日本は、イラク戦争への自衛隊派遣やイラク特措法の設置をはじめ、防衛省への昇格、教育基本法の改正など、きな臭さを増していました。
 戦没者追悼式で安倍首相は「わが国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の一日瀬戸に対して多大な損害と苦痛を与えた。国民を代表し、深い反省とともに、犠牲となった方に謹んで哀悼の意を表す」と述べたそうです。
 しかし、ご本人は、本当にそのように思い、反省しているのでしょうか。首相は一方で「美しい国、日本」を掲げ、「戦後レジームからの脱却」を主張してきました。教育基本法改正への執念は、その現れでした。
 しかし、戦後62年を経たいまでまなお、日本が引き起こした戦争の傷跡は癒えていません。現に、アジアの各地域で、遺族による遺骨収集は、子どもや孫の代に引き継がれ、続いています。
 依然として多くの方々がどこで亡くなったか、分からないままです。被爆者への支援も滞ったままです。
 憲法9条を改め、軍を持つ「普通の国」になりたいとの願望は、どこから来るのでしょう。そうした中、「あの戦争は正しかった」と太平洋戦争は聖戦だったと堂々と掲げている靖国神社を参拝する閣僚や政治家が、まだ、おられます。今回は参議院選挙で大敗したばかりで、靖国神社には堂々と参拝できないとし、現職閣僚は、高市早苗男女共同参画担当大臣、一人だったとか。小泉前首相は、早朝に参拝したとのこと。
 「あの戦争は正しかった」とする靖国神社を参拝することが、どうして「不戦の誓い」(小泉前首相)になるのか、全くもって理解できません。
 
 私たちは、安倍首相お一人の国に住んでいるわけではありません。また、小泉前首相のように靖国参拝の説明を全くせず、個人の気持ちだから、という表現は、確実に見えないファシズムの土壌をこのニッポンに生みだしていると思います。
 私たちは、そのことに憂えます。また、安倍首相の好きな「美しい国」に、私たちの住む「ニッポン」を染めてもらいたくありません。
 映画「ひめゆり」の上映運動を通して、改めて思います。
大切なことは、過去の悲惨な体験を経験された方の話に真摯に耳を傾け、二度と歴史の滑車を間違った方向に向かわせないことです。特に政治に関わる人々は、その気持ちを大切に行動に移してほしいと思います。
 日本国憲法は、日本が戦争により、焦土と化した中で、「二度と戦争は起こさない、起こさせない」ことを決意した多くの人々の手により発効したものであり、守られ続けてきたものなのですから。
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「ひめゆり」上映会、多数のご来場ありがとうございました

2007-08-13 22:52:52 | 沖縄
 8月11日の「ひめゆり」上映会、多数ご来場いただきありがとうございました。
3回、いずれの回も、満席状態で、あわせて450人近くの方にお越しいただきました。監督が2回目の会には、日本ジャーナリスト会議賞の授賞式と重なり、こられませんでしたが、この日のために収録いただいたビデオレター内容が素晴らしく、静かな感動が会場を覆っていました。3回目の会には、柴田監督がお見えになり、なぜ、「ひめゆり」を制作しようと思ったか、など、30分くらい、話していただきました。

 下記は、『ひめゆり』アンケートからの抜粋です。

・過去に観た記憶のひめゆりに比べ、今回の映画はもっと“ざんこく”強烈な印象。戦争は絶対反対です。9条は守らなければいけないと改めて思います。現在、岩波ホール上映中の“ヒロシマ・ナガサキ”をぜひ多摩で観たい。 (市内 60代男性)
・生き残った方の記憶が尊い平和への道しるべとなり、よい映画にしてくださったことに感謝する。(市内 80代女性)
・ほんとうにありがとうございました。ゆっくりと沖縄の資料館に入った感じでしたね。たくさんの証言を集めて、後世に残せるものをありがとうございました。(市内 40代男性)
・ドキュメントの強さを実感した。多くの人々に観てもらいたい。過去から目をそむけることなく、事実と向き合い、これからの平和を維持するために、よく考え伝えていきたい。(市内 60代男性)
・日本人は戦争のことを知らされないまま、忘れようとしている。沖縄だけに本土決戦を体験させ、今も米軍基地が置かれている。そろそろ、本気になって考えることをしなければ…。子どもたちに伝えて、守るべきことの大切さを伝えなければ。大人の責任は重い。(小金井市 50代男性)
・何回かひめゆりの映画は観ましたが、事実の重さに圧倒されました。ありがとうございました。(記載なし)
・学校、公民館などで広く上映できるとよいですね。中学生、高校生などにも知らせたい内容だと思います。(市内 60代女性)
・感動しました。沖縄戦に関して興味があったのですが、ここまで詳しく知れてよかったです。ぜひ友だちにも観てほしいと思いました。(市内 10代女性)
・ひめゆりのことは劇や本やまた、子どもの学校で教えてもらっていろいろ聞いていましたが、まとめて映画で見ることができてとてもよくわかり、証言者の方の心の声が伝わってきました。その時の恐ろしさは想像でしかわからないけれど、二度とこういう思いをする人を出してはいけないということを強く感じました。(町田市 40代女性)
・昨年10月生協で沖縄戦跡をめぐる旅に行ってきました。島袋淑子さんにもお話を伺いました。(八王子市 50代女性)
・感動しました。あらためて平和ボケしないようにしたいと感じました。※前列2列目から拝見しましたが、1列目の方の頭で一部字幕が見えませんでした。何とかならないものでしょうか。(川崎市 30代夫婦)
・沖縄のこと、知っているつもりで、実は知っていなかった。涙が止まりません。最後の言葉「軍国教育?」と「平和教育」の違い、こんな今の平和をあたり前と思ってはならない。この平和が続くよう、大人たちがしっかり見つめていかなくてはならないと強く思いました。今日は上映してくださってありがとうございました。(市内 30代女性)
・映画中ずっと胸が痛むことばかりでした。「本当に辛かったろうな…」と思うばかりで悲しかったです。涙も気づいたら出ていました。ただただ、今と当時を思うと悲しかったです。(市内 10代女性)
・ずっと観たいと思っていたので、近くで上映されると知ってうれしかったです。あまりに壮絶で今は言葉にできない。誰に何と言われようと戦争をしてはならないと、この平和を守らなければと思う。(町田市 30代女性)
・なかなかつらい事実、知らない人がいる事実をなくすためにも必要でよい企画と思います(市内 60代女性)
・大変よかったです。ありがとうございました。次回の案内よろしくお願いします。(市内50代男性)
・よくぞ証言して下さいました。今残して下さらなければ知ることのできないことでした。重い重い事実でした。こんな映画を作り、見せて下さり、ありがとうございました。観ることのできなかった人たちにいっぱい話し伝えたいと思います。(八王子市 60代女性)
・現実のありのままの様子が語られていてよく伝わってきた。きっとそれぞれの想いはもっともっとあるのだろうが…。また他の場でも語られていることを聞きたい。現代に生活する私にできることは何か、また深く考えさせられる。(市内 40代女性)
・この時代を知るものにとって、まさに悲劇そのものでありました。よく企画されたものと敬意を表します。(市内 80代男性)
・昔、女学生の時見た映画(学校からの映画教室)ひめゆりの塔の現代版かと思っていたが、一人ひとりの聞き書き証言なので胸に深く思いが伝わってきました。パンフレットわけていただいたので、甲府、横浜に、嫁に、離れている子にも読ませたいと思います。憲法改正とかいろいろこのところ変な方向に動いている気配。こういう映画で戦争の実態をたくさんの人に知ってもらいたいものです。(市内 60代女性)
・戦前の教育の誤りを怒りをもって感じる。3ヶ月で19人が亡くなったが解散命令後100人が亡くなったと知った。軍の横暴、教育の恐ろしさに強い憤りを禁じ得ない。彼女たちの1人でも生きて現在の平和の幸せを知ってほしい。これまで沖縄は恐ろしくて行けなかったが、必ず訪問し、もっと学びたいと思う。(市内 60代男性)
・私は主人が沖縄出身で常に人一倍沖縄を身近に感じて生活していますが、ひめゆり部隊の生存者の叫びを初めて伺い、最後は涙が止まりませんでした。戦争は二度とはしてはいけない、戦争だけは。(八王子市」80代女性)
・生の証言を映像で静かに淡々と綴られたドキュメンタリーだけあって、迫力がありました。証言者の勇気と友への愛情に心から敬意を表したいです。戦争を頭でしか理解できない世代に、伝えていかなければならないと、切に思いました。(稲城市 40代女性)
・重い重い映画でした。戦争は絶対してなりません。(市内 70代女性)
・ありがとうございました。小学校でがんばります。(青梅市 ?女性)
・体験者の証言は何にも勝る迫力だった。作ってくださった監督に敬意を表します。(市内 60代女性)
・トークは聞けず残念です。風化させてはいけない事実をこの眼で確かめると同時に後世に伝える努力をしなければいけないと思う。(市内 70代女性)
・今の若い年代の方々にこの大変な出来事を大いに伝えてください。大変気持ちの重い映画を見せていただきました。(日野市 60代女性)

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長編ドキュメンタリー映画「ひめゆり」東京・多摩で8月11日に上映

2007-08-09 19:44:27 | 沖縄
 長編ドキュメンタリー映画「ひめゆり」いよいよ今週土曜8月11日に上映です。
 
 多摩平和イベント実行委員会は、戦後60年を迎えた2005年に、改めて、戦争と平和、そして、この60年を市民の手で見つめなおそうと結成されました。今年で3回目となる、“過去と未来をつなぐ暑い夏”に上映する映画は柴田昌平監督の長編ドキュメンタリー映画「ひめゆり」です。新聞報道の影響もあり、事務局としてもビックリするような反響が続いています。当日は、混乱を来たさないようにしたいと思っていますが、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

●なぜ、「ひめゆり」上映なのか
 私たちは、今年の3月、文部科学省の教科書検定への意見に驚愕を覚えました。「集団自決」の記述は、沖縄戦の実態について誤解をあたえるおそれがある、よって削除せよ。日本政府は、また、過去の歴史を覆い隠そうとするのか。一体、何のためか。背景に顔を覗かせる9条改憲、集団的自衛権の容認といった、流れを固めるための布石と考えるべきなのか、戦後63年を迎える年となっての、この検定意見は、まさに驚きでした。
 沖縄県議会は、6月22日、高校歴史教科書の沖縄戦「集団自決(強制集団死)」の記述から、「軍命」を削除した文部科学省の教科書検定の撤回を求める意見書を全会一致で可決しました。保守・革新を問わず、県民が一致した思いで政府に抗議を突きつけたのです。
 意見書は、文部科学省の「日本軍の命令があったか明らかでない」「最近の研究成果で軍命はなかったという説がある」という主張に対して、「沖縄戦における『集団自決』が、日本軍の関与なしに起こりえなかったことは紛れもない事実であり、今回の削除・修正は体験者による数多くの証言を否定しようとするものである」と述べています。「沖縄戦の実相を正しく伝えるとともに、悲惨な戦争を再び起こさないようにするためにも、今回の検定意見が撤回され、同記述の回復が速やかに行われるよう強く要請する」と結ばれています。 
 しかし、文部科学省は大臣は面会せず、審議官が意見書を受け取ったものの、全く要請に応える姿勢を見せていません。

●生き残った者の真実の叫び
 さて、柴田監督の映画「ひめゆり」は、13年の時をかけ、生存した女生徒22人の言葉を丹念に紡いだ作品です。住民を巻き込んだ沖縄戦では、15歳から19歳の女学生たちが、戦場に動員され、献身的な看護活動の末、多くの方が亡くなられました。生存者もほとんどの方が80歳を越えられています。この映画は「生き残った者の真実の叫びであり 亡くなった友への心の奥底からの鎮魂の思いを綴ったものです(ひめゆり学徒生存者 木村つるさん)」。
 沖縄では、辺野古の海上基地阻止問題や米軍再編など、依然として、基地沖縄を中心とする状況は、変わっていません。「ひめゆり」でカメラの前で証言していただいた皆さんの意思を、どう生かし、後世に伝えていくか、共に考えて生きましょう。

日時: 2007年 8月11日(土曜日)
会場: 多摩市立永山公民館5階ベルブホール  
交通 : 京王線・小田急線永山駅下車徒歩5分

上映スケジュール
1回目 開場10:45/上映11:00~ 映画「ひめゆり」
2回目 開場13:30/上映13:45~ 映画「ひめゆり」
 トーク16:00~(15分) 柴田 監督によるビデオトーク
3回目 開場17:15/上映17:30~ 映画「ひめゆり」
トーク19:45~(40分) 柴田 監督本人が話します
鑑賞券
前売券 大人 1000円/18才以下 500円
当日券 大人 1200円/18才以下 700円
※当日券は、残席がある場合のみ販売

チケット販売
永 山:ベルブ永山3F「あしたや」(はらっぱ内)
諏 訪:「あしたや」(諏訪商店街)
多摩センター:福祉ショップ(バスロータリー)
桜 ヶ丘:ヴィータ7F喫茶「風」

チケットネット予約申込 へ

http://taenoha.com/tamaheiwa
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