多摩平和イベント実行委員会

多摩の市民グループが「戦後60年」を契機に地域の視点から、「戦後」「平和」「民主主義」を考える

首相の靖国参拝に反対論強まる

2006-07-26 00:49:48 | 靖国
 7月25日付朝日新聞は、次期首相の靖国神社参拝の是非を聞いた全国世論調査で、「靖国神社への参拝はしない方がよい」との反対が増え、60%を占め、賛成の20%を大きく上回った、との調査結果を明らかにしました。「昭和天皇の合祀不快感」の報道が世論に影響を与えたようです。
 戦争を体験した人々の高齢化に伴い、日本がアジア太平洋でそれぞれの国や民族に残した戦争の傷跡に関する記憶は彼方のものになりつつあります。しかし、日本がもたらした「傷跡」は、戦後60年を経過した今でもアジアの人々の脳裏に刻まれています。加害者の側では、風化していても被害を受けた国では、人々の記憶に受け継がれているのです。昭和天皇の発言をメモしていた故富田宮内庁長官によれば、教科書問題など、アジアと日本との波風が高いことに深い憂慮の念を持ったようです。
 さて、靖国神社がどのような神社だったのか。
日本と韓国との若者たちが、丁寧な取材で靖国の実像を明らかにしていきます。
映画「あんにょん サヨナラ」は、その実態を見事に描いています。
8月12日(土)にベルブ永山ホールで上映します。
是非、お集まりください。ご覧ください。
ポレポレ東中野での上映は終わっていますので、東京地区で唯一の上映となります。

お申し込みは下記まで
http://taenoha.com/tamaheiwa

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「昭和天皇 靖国合祀に不快感」

2006-07-21 00:42:22 | 靖国
 今朝の日本経済新聞が放った「A級戦犯 靖国合祀 昭和天皇が不快感」というスクープは各メディアや政治を含め日本列島をかけめぐりました。言うまでもなく、秒読みに入った小泉首相の8.15靖国参拝など靖国神社問題がクローズアップされていた矢先のまさにビックニュース。
 靖国神社と日本政府との関係は、日本が戦後の新しい時代を迎えてからも続きます。靖国神社はもともと、陸軍省と海軍省とが設立した、まさに軍神の神社でした。しかし、戦争が終わってからも、遺族補償を担ってきた厚生省は、戦死した軍人・軍属の合祀名簿を靖国神社に手渡してきました。靖国神社は、1966年、A級戦犯を含む名簿が渡されていながら、1978年まで合祀を延ばします。その話は事実として、これまでも公にされてきました。今回の故富田宮内庁長官のメモは、昭和天皇自身が靖国神社が1978年にA級戦犯を合祀したことに強い不快感を抱いていたことを示す貴重な資料と言えます。
 大東亜戦争と表記し、あの戦争は聖戦だった美化する現在の「靖国神社」。天皇は、その靖国神社がA級戦犯の合祀に動き出したところで参拝をとりやめる、この歴史的事実の持つ重みは大きいでしょう。
 
 改めて「靖国神社」とは何なのか、日本と韓国の若者たちが戦後60年企画として制作した映画「あんにょん サヨナラ」は、その真実を事実を追う中で明らかにしてくれます。
 多摩平和イベント実行委員会は、8月12日(土)に、一人の韓国に住む韓国人遺族の目を通し、日本の戦争責任と靖国神社の真相に迫る。この映画を上映します。場所は多摩市永山公民館(京王線・小田急線永山駅下車)です。

お申し込みは下記まで。

http://taenoha.com/tamaheiwa


◆富田朝彦元宮内庁長官のメモに関する小泉純一郎首相と記者団とのやりとり
――どう受け止めるか。
 ◇これは心の問題だから、陛下(昭和天皇)もさまざまな思いがおありだったと思う。
――合祀後、天皇が参拝していないが。
 ◇それぞれ人の思いがあるから、私がどうこう言う問題じゃない。
――天皇が参拝できる状況の方がいいのでは。
 ◇それぞれの心の問題だから。参拝されてもいいし、しなくてもいいし。自由ですから。
――追悼施設としてどのようなものが理想的か。
 ◇なかなか結論が見えにくい。
――首相自身の参拝に影響があるか。
 ◇これはありません。それぞれの人の思いですから。心の問題ですから。強制するものでもないし、あの人が、あの方が行かれたからとか、良いとか悪いとかいう問題でもないと思う。
――これからも行くか。
 ◇心の問題ですから。行ってもいいし、行かなくてもいいし、誰でも自由ですね。
――A級戦犯分祀に対する考えは。
 ◇一宗教法人に対して、あああるべきだ、こうあるべきだと政府としては言わないほうがいい。議論は結構です。(7月20日『毎日新聞』)

 何ともイヤハヤ。

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イ・ヒジャさんの思い。なぜ、靖国神社の合祀に反対するのか。

2006-07-10 01:43:16 | 靖国

 8日の「イ・ヒジャさんとの交流会」は、予想を上回る皆さんにご参加いただき、急な企画ではありましたが、やってよかったと心底思っています。ご協力に感謝いたします。TAMA女性センターとの共催として、今回の企画は「一人の女性の生き方として」という視点も内包した効果は十分あったと思っています。最大限24人位しか入らないワークショップルームに何と40人近くの方々に入っていただきました。会場内はイさん一言一言を聞き逃すまいと、特に後半の平和遺族会の方の発言時には涙を抑えられない方々もおられたと思います。

 当日は、水車村の紅茶やお菓子も用意しました。とにかく大勢の皆さんのご協力に感謝、感謝です。

 イさんは、なぜ、「あんにょん サヨナラ」を制作するようになったのか、なぜ、父の靖国合祀にこだわるようになったのか、本当に丁寧にお話いただきました。日本に併合された国に育ちながら日本軍として徴用され、日本軍として中国で戦い、戦死したイさんの父。しかし、日本政府は、韓国に住む遺族には何の通知もせず、遺族が戦死の経緯など詳細を知ったのは1990年代に入ってから。しかも、韓国政府から戦死と知らされたのは、1973年。日本政府の公式記録の「軍人軍属名簿」の「写し」が届き、父の欄に「合祀済」の判がおしてあることを知ったのは1996年。合祀していたのは1959年6月だったということが、その時、はじめて分かったのです。

 イさんは「強制的に徴用されたにも関わらず、遺族には外国人だからと戦死したことを知らせず、しかし、靖国には勝手に合祀し、靖国神社は神となったと説明し、神となった者の取り下げはできない、と強弁する」と憤りを話してくれました。
 日本政府は、戦没者名簿を整理するたび、靖国神社に旧日本軍の陸軍、海軍など所属部隊を記載した名簿を通知してきました。イさんは、「戦争を遂行するための陸軍と海軍の軍隊の神社として建てられ、戦死したもののみ、日本政府から通知を受け、神として祭るということは、一宗教法人の靖国神社と日本国政府は、戦争が終わった後も、一体として機能していることを示している、として、神道を信仰しない人々に対する侮辱」と厳しく日本政府の名簿提出を叱責します。

 それが、イさんら韓国に住む旧日本軍人・軍属の遺族らによる「合祀取りやめ訴訟」でした。しかし、今年の5月26日、東京地裁は、「国による戦没者通知は、原告に具体的不利益を強要するみものではない」として原告の請求は棄却されます。



 映画「あんにょん サヨナラ」には、イさんの父の足跡を求める旅が描かれています。
 8月12日(土)に、多くの皆さんに、この映画を是非、見ていただきたいと思います。

改めてイさんの話を聞き、その意を強くしました。

 チケット、頑張って売りましょう。満席にすることで、イさんの気持ちに少しでも近づきたいと思います。

映画のサイトは下記のアドレスです。

http://taenoha.com/tamaheiwa
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「あんにょん サヨナラ」多摩上映会のご案内

2006-07-05 00:08:33 | 靖国

今年は「あんにょん サヨナラ」を上映します

                     多摩平和イベント実行委員会

8月12日(土)午後、東京都多摩市のベルブ永山(京王相模原線永山駅下車)で、「あんにょん サヨナラ」の上映会を行います。監督の加藤さんの講演もあわせて行います。

 2005年6月に東京は多摩の地で産声をあげた、私たち、「多摩平和イベント実行委員会」は、昨年8月、イラク戦争の実態を実写フィルムでまとめたフォトジャーナリスト綿井健陽さん監督の「リトルバーズ」を上映しました。大手メディアが報道しきれなかった、イラクで起きた事実、結局、大量破壊兵器は見つからず、宗派戦争や憎悪だけが拡散し、民衆の苦しみが広がっている状況を共有する契機となったと思います。
 「戦後60年」をどう捉えるか。私たちは、今年も日本の戦争責任にこだわり、特に小泉純一郎首相が断固として、それも8月15日に参拝する夢を果したいとしている「靖国神社」とは何か。戦争を知らない世代としてその真相に迫ってみたいと考えました。
「あんにょん サヨナラ」は、韓国で日本軍に徴用され、中国で戦死した、韓国人遺族の叫びを日本に住む日本の友人の目を通して描いた作品です。遺族の知らないうちに「靖国神社」に神として合祀されている事実。戦争体験のない日本と韓国の若い世代が、イ・ヒジャさんの父を求める旅を追います。日韓両国は、どうやって過去に向き合うべきか。「父の名前を返してほしい」というイ・ヒジャさんの願い。韓国の墓石にアポジの名前を彫れるその日まで。
映画は、争いを越えて真の友人となるための方法を探っていきます。

 是非、多くの方に見ていただきたい作品です。なお、共同監督の加藤久美子さんの講演もあわせて行います。

※「あんにょん」はハングルで「こんにちは」と「さようなら」の二つの意味があります。「対立と争いよ、サヨナラ。和解と未来よ、こんにちは。」という意味が込められています。


多摩平和イベント実行委員会は「戦後60年」の2005年6月に「平和」「憲法」「民主主義」を改めて地域と市民の視点から見つめなおそうと、生協活動や平和問題、PTAや自治会活動など多摩で活動している市民によって結成されたグループです。一緒に活動しませんか。いつでも連絡をお待ちしています。

Eメール peace@60mail.goo.ne.jp
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7.8  日韓交流の夕べ イ・ヒジャさんと語る

2006-07-01 00:26:04 | 靖国
7.8  イ・ヒジャさんと語る
日韓の過去と未来--父の名前を返して

 多摩平和イベント実行委員会では映画「あんにょん サヨナラ」の上映に先立ち、映画の宣伝を兼ね、韓国から来日された映画の主役であるイ・ヒジャさんを招き、交流会を開催します。

 李熙子(イ・ヒジャ)さんは、父を知らずに育ちました。父は彼女が1歳の時に、日本軍に徴用され、中国で戦死しました。しかし、日本政府から、何の通知もなく、彼女が父の死の詳細を知るのは90年代に入ってからでした。その上、遺族の知らないうちに靖国神社に合祀されていることが判明します。昨年、完成した日韓ドキュメンタリー映画「あんにょん サヨナラ」は、彼女の願いと、靖国神社の持つ意味を日韓の戦争を知らない若い世代が取材した作品です。名前のない墓石にアボジの名前を彫れるその日までー。イ・ヒジャさんにとって戦争は過去のものではありません。今も続いているのです。一人の女性としての生き方を含め、彼女と共に語り合いましょう。

共 催 多摩市立TAMA女性センター
     多摩平和イベント実行委員会平和と女性部会
日 時 7月8日(土)午後6時30分
場 所 TAMA女性センター/ワークショップルーム
(ヴィータ・コミューネ7階)京王線聖蹟桜ヶ丘駅下車徒歩3分
ゲスト イ・ヒジャさん(韓国在住)
連絡先 042-355-2110(TAMA女性センター)

<これからの関連活動情報>

映画「あんにょん サヨナラ」を上映。加藤久美子共同監督の話もあります。
8月12日(土) 午後2時、5時半の2回。ベルブ永山ホール(京王線永山駅下車)
主催 多摩平和イベント実行委員会(前売1000円、当日1200円)
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