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大規模ワクチン接種会場の設置

2021-04-28 | 日記

国が主導して、東京と大阪に一日1万人の接種が可能な集団接種会場を作るのだという。ワクチン接種を急ピッチで進めることには賛成だが、果たして一日に1万人を一箇所に集めることが得策なのだろうか?という疑問が湧いてくる。一日に10時間接種したとしても、1時間当たり千人、問診・順番待ちに接種後の30分待機を入れると一人がその会場に40~50分は留まる計算だ。つまり、同じ接種会場に常に約千人が集まっている状況になる。どのくらい広い会場かしらないが、ビルの一つか二つの階を貸切ったとしても入口やエレベーターはかなりの密状態が出来てしまうと思われる。

 都心に場所を作るという意義も明確に示されないと、単に自衛隊を動員して大量にワクチン接種を行うパフォーマンスに過ぎないと受け取りたくなる。もちろん都心にも一定の高齢者人口はあるのだから、その人々に対しては大規模接種会場の設置が有効だ。しかし、現在言われている場所まで電車に乗ってワクチン接種を受けに行く高齢者というのは、一体どの範囲を想定しているのかが良く分からない。高齢者という枠を外すならば、通勤によって住所を離れ昼間は都会に集中する人々に対して、昼間人口の大きさを逆手にとって出勤先でワクチン接種を行うやり方には一理ある。しかし、それにしてももう少し、例えば5・6か所に分散して行う方が現実的のように思うのだが。

 根拠や意義を明確に示しつつ一つずつ確実に理解と協力を得ようという態度が伴わないと、政府がいかに大きな手を繰り出しても人々には不信感だけが生まれてしまう。大規模接種会場の設置の話も、発表直後に湧き出た多くの疑問への答えが示されたとは思えない。何となく確かな計画性に基づかない思い付きそうな抽象的対策ばかりが並べられているようで、オリンピックも含めた今後の成行きが心許ない。