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白血病からの復活

2021-04-10 | 日記

絶好調のトップ選手から一転白血病患者としての生死を分ける苦闘に突き落とされた競泳の池江選手が、白血病を克服・選手復活を果たして日本選手権で4つの優勝を勝ち取った。オリンピック選手内定も2つを勝ち取り、驚くべき身体能力と精神力を見せてくれた。彼女のアスリートとしての才能・能力の非凡さを再認識するようなレースで、同時に病を克服してのオリンピック代表獲得には心からの敬意と祝福をおくりたい。少しずつ体力的・筋力的にも元の姿に近づいているように見える池江選手に、是が非でもオリンピックの舞台を用意して欲しいと願う人々は多いと思う。

 ニュースではクローズアップされないが、彼女の活躍が白血病に対する我々の、そしてもしかしたら多くの白血病患者の意識まで変えるような気がする。かつては白血病をそのまま死につながる病というイメージで受け止めていたが、近年の医療の進歩で少なくとも平常の生活に戻れる所までの回復が期待できるようになっている。種類は異なるが親しい知人にも白血病から回復し頑張っている者がいる。若干二十歳過ぎの女性アスリートは、さらに細心のケアと努力を続けることで、単なる平常生活に戻るだけでなく、世の中の最前線に復帰することも夢では無いと示してくれている。

 あまり触れられず詳しくは分からないが、池江選手は以前のインタビューで現在も検査・治療が継続中だと話していたと記憶する。癌にしても白血病にしても、悪性腫瘍との闘いは回復後も一生通して続くことになる。そういう意味では池江選手も常に不安と怖れを抱えながらの生活、選手活動であるだろう。その彼女の姿を見ていると、このパンデミック病拡大の中で形は違えど世界中のアスリートとそれを支える人達が様々な困難と闘っていることが想像されて来る。パンデミックの下でどんな形になろうとも、オリンピックにはやはりオリンピックならではの多くのドラマと感動が詰まっているはずであり、そのドラマを完結するための多くの人々の協力が報われて欲しいと願う。