愚ダメ記、真誤付き、思い津記

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CO2排出0

2020-11-28 | 日記

CO2すなわち炭酸ガスの排出を0にするという。これは結局のところ化石燃料を全く使わない、という目標である。従って、穀物などの発酵によってつくられるエタノールを燃料とするのは良しとしている。天然ガスもそのほとんどは化石燃料とみなされているので、天然ガスも使わないことになる。

 現時点ではその目標に向かって、いわゆる「再生可能エネルギーを増やすことに全力を尽くす」という段階なので、「0」にすることについて世論としての議論はほとんどないように見える。ただ、地震や台風災害の多い国で、「炭酸ガス〇〇割削減」「化石燃料比を○○%まで減らす」というならまだしも、前提も見通しも方法も示さず単に「〇〇までに化石燃料0%に」という目標を掲げるのはどうだろうか? 停電、それも大規模停電になれば一気に光熱水全ての手段が経たれてしまう可能性をどこまで考慮し、どのようにそれを避ける手立てを考えているのか、示して欲しいものだ。

 世間的には「電気自動車」や「オール電化住宅」くらいが思いつく範囲かも知れないが、実現するとすれば災害時の緊急自動車、非常時の自家発電装置、船舶、飛行機などはどうするのか? 未だに「電気だけで走る大型船舶」や「醸造エタノールで飛ぶ飛行機」の試験航海・試験飛行すら耳にしたことは無い。さらに軍事については考慮外だろうか? 電気で走る戦車、エタノール燃料の戦闘機? どれもまだ世界での実用例は無いと思う。「化石燃料の消費を0に」というのは、プロパガンダとしては良いが、本気でその実現を計画しているという実感には欠ける。

 今や世界の潮流は「脱化石燃料」を現実化していく段階なので、「実際上○○年までは何%の化石燃料使用が避けられない」という具体的数字を挙げて、そこまでの削減を目指すという主張で無いと「やる気」が伝わらないと思う。未だに「高速増殖炉」の実現可能性を「信じ?」、核燃料サイクルの実現を政策に掲げる世界でも稀有な国としては、エネルギー転換への本気度を世界に実感してもらえるような「より具体的なプロセス」の策定が必要ではないだろうか。