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コロナ禍、経済ダウンの中の株高

2020-11-11 | 日記

株価がかなり上がっているようだ。新型コロナ感染拡大に伴う経済活動低下で、企業利益が軒並み下方修正される中での株価の上昇。何とも不可思議な状況になったものである。株価の上昇は景気の指標であり、株価が上がるようにすれば経済も暮らしも良くなる、というような宣伝をしていた人々はこの状況をどう説明するのか? 

 確かに、どんな状況になってもそれぞれには原因・理由があるわけだから、状態・状況の説明はできるはずではある。ただ、「株価が上がれば経済も暮らしも良くなる」という説明は、その時々に当てはまったり当てはまらなかったりすることは、これではっきりしたように思う。結局、言えることは「経済が発展し皆の暮らしが良くなる状況では株は上がる」ということで、「逆は必ずしも真ならず」。株の値上がりというのは、いわば「優良株の取り合い」で、株を買いたい人、さらに言えば「大金を株につぎ込んで設けたい人々」の動きによってその値が左右される。

 かつて株というのは「優良な、有望な会社や経済活動に資金を出して、その会社・活動の発展による利益の一部を還元してもらう」ためのシステムだと聞いていた。しかし、バブルの頃からは「株は投機対象で、買った株は値上がりを待って売り利ザヤを稼ぐ」ための商品であるということになってしまった。一日の主なニュースで必ず株取引市場の動向を伝えるようになり、一般人までもが株取引を行うのが常識であるかのように宣伝されて来た。

 その結果、結局、経済が落ち込んで利ザヤを稼ぐための資金が行き場を無くしても、「その中でも稼げそうな株」を求めて株の取り合いが活発化し、株価を押し上げているのだろう。その動きの活性度合いは、本当に、経済を動かしたり、経済状況を反映したりしているのだろうか? と疑問を持ってしまう。さらに、経済活動自体は低いのだから、いわゆる「利益:生産性」は上がっていない。倒産件数だって、増えている。生産が増えてないのに、株価だけがバブル時代の再来のように膨らんでいる。どこかでだれかが「株の取り合い」から下りた時に、またまた「バブルの崩壊?」が始まるのかも知れない。