sportscar graphic

スポーツカーグラフィック  イラストレーター 溝呂木陽  60-70年代のスポーツカーを愛するすべての人に。

敬愛する模型作家、小森康弘さんを偲んで

2014-10-11 12:05:37 | 模型
敬愛し、尊敬する模型作家の小森康弘さんが先日おなくなりになりました。
個人的な想い出を記させてください。

上のディールズ風コブラは、大好きなモデラーのKさんが小森さんの作品を美しく組み上げたもの。プロトタイプで製品化しなかったそうですが、小森さんのコブラへの愛情がほとばしっています。

小森さんのお名前は初期モデルカーズで拝見し、ブラスで叩いた大型の1/12コブラ427の猛々しさと上品な佇まいにやられてしまい、当時コジマさんの主催で開かれたミニチュアカー展に中学生時代に赴き、その叩き出しの塗装前の姿にあっけにとられたことを昨日のように思い出します。

やがて、大好きなモデラーズの原型や様々なデフォルメモデルを見て、小森さんのクルマを愛してやまない造形に惹き付けられました。
最初にお話しさせていただいたのはいつ頃だったでしょう。2年前の3月にやっと工房を訪ねることができました。
その様子はこちらに。

お孫さん用に作ったワンオフのコブラが軒先に。あまり喜んでくれなかったと微笑んでいらっしゃいました。


こちらのクルマは小森さんがデザインしたもの。大きな石膏のようなものでした。

そして今年の8月にこのようなメールを突然頂きました。


溝呂木 陽 様
暑中お見舞い申し上げます。
暑いですね。模型業界はパットしませんね。
暇に任せてこんなもの作りました。何かわかりますでしょうか。
また遊びに来てください。
                                  DTM 小森
謎掛けのような文面にこちらが貼付されていました。




大きなモデルは小森さんの1/12エンジン作品と一品もののシャーシだそうです。パイプフレームは3500GT?(伊東さんからのご指摘があり、修正いたしました。
このエンジンが最後の小森さんのエンジン作品で、いくつか、六本木のル・ガラージュでみられるそうです。)

僕はすぐお返事を出して伺いたい旨連絡しました。
ただ、8月はパリから帰ったあとで8月末の個展の準備と9月の新作展の準備があり、9月の個展の終了後に、正式に日程をお伺いしたのですが、来週から入院しますのでというていねいなメールのお返事を頂きました。

今思えば、無理してでも8月に伺うべきでした。そんな思いにかられています。

去年のホビーフォーラムではCAMの宮崎さんと小森さんのお二人がそろい、長時間お話を聞くことができました。中央が小森さんです。

これを神様からのプレゼントと思い、来年は撮影してあるたくさんのCAMの写真をまとめてスポーツカーズモデリングの一冊として本を出すことを決意しました。
皆様よろしくお願いいたします。
コメント (9)
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