Sydney Yajima


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オーストラリアの白人による人種差別

2009-12-06 18:26:13 | Weblog
http://elecpress.monash.edu.au/pnp/free/pnpv7n4/v7n4_3price.pdfオーストラリアには、白人以外に多くの人が住んでいる。私もその一人であるアジア人種。アボリジニというもともとの大陸に住んでいた民族。第二次世界大戦後たくさんやってきたイタリア移民や東ヨーロッパからの難民。最近ではインド人が増えている。

オーストラリア人といえば、一般には、白人であると考える人が多いが、実に多くの「オーストラリア人」が居ることになる。

もともと、オーストラリアに大量に「送られてきた」イギリス系の移民は、犯罪者たちである。これは歴史からみて、まず特異な国家の成り立ちである。
そのためか、多くのオーストラリア人たちは、自分たちの先祖がよく分からない。ウェールズから来たのか、スコットランドから来たのか、アイルランドなのかも、はっきりと分かっている人は少ない。

次に来た移民の多くは白人だったが、彼らは ウォグと呼ばれて差別される。彼らの多くは、イタリア、東ヨーロッパからの難民であった。彼らは多くの文化を持ち込み、オーストラリアはそれまでのシンプルで何もない世界から、順調に発展していった。オーストラリアにとって、ウォグたちの尽くした成果は、決して正当な評価を受けているとは思えない。彼らが持ち込んだ、文化、活動、ビジネスが今日のオーストラリアを形成していると言っても過言ではないからだ。彼らの世代もいまは二世三世になっているが、決してイギリス系オーストラリア人たちとは、仲がいいとは言えない。

その次に来た移民は、中東からの移民で多くは、レバノン人などのアラブ系住民だった。彼らは、お互いの結びつきが強く、時として、差別に対して武力で対抗する。それが、暴動となったのは、まだ記憶に新しい。http://www.smh.com.au/news/national/mob-violence-envelops-cronulla/2005/12/11/1134235936223.htmlMob violence envelops Cronullaより

ベトナム人がベトナム戦争後、大量に難民審査をパスして流れ込んできた。彼らの多くは、カブラマッタという地域にかたまり、ひとつのゲットーを作った。お互いがひとつの地域で固まることによって助け合い、身を守る。中世のユダヤ人がそうしたように、新しい少数民族は、そのような方法をとる。ベトナム人と中国人の違いさえあまりオーストラリア人たちは分かっていない。もちろん韓国人も日本人も分かっていない。ただ、アジアンというひとくくりになっている。

中国人の歴史は古く、彼らは19世紀から入ってきている。当時は奴隷として多く、鉄道事業などの重労働に当たらせられて、多数の死者を出している。例えば、シドニーのチャイナタウンは、古い建物が多く高層ビルがない。中国人たちは力を持ってきているだけでなくその豊富な資金で新しくビルを建て替えていきたいと言っても認可が下りない。「チャイナタウンらしさがなくなる」という理由による。建物は古く、かび臭く、あちこちからぺんぺん草が生えていて、ねずみやゴキブリが繁殖している不衛生な状態を新しい建築によって一新したいという中国人たちの申請は、その一言で却下される。チャイナタウンには高層ビルは似合わないと言う。新しく来た中国人たちは、シドニーのチャイナタウンを見てどう思うだろうか?上海の高層ビルに慣れてきている目に映る今のシドニーのチャイナタウンの様子は、涙が出るほどみすぼらしいと感じるに違いないだろう。だが、中国人が高層ビルを建てて近代的な美しさを享受したいと願っても、この国では受け入れられず許可が出ない。いま ようやくその重い腰を上げようとしているが、この報告書に見られるとおり、現状では随分先の話になりそうだ。http://www.cityofsydney.nsw.gov.au/council/documents/meetings/2009/Committee/Planning/250509/090525_PDTC_ITEM02.pdf

そもそも・・・
シドニーに限らず、オーストラリアには多くの移民たちがいるにもかかわらず、例えば警察官はすべて(そうほとんどすべてといっていい)白人である。つまり、アジア人に取り締まられるのは、たまらないと感じているからだろうか?。

さて、もうすぐ捕鯨問題が表沙汰になってくる。いま、シーシェパードは、フリーマントルにおいて、着々と準備を始めている。日本の捕鯨船を攻撃するためだ。

http://www.seashepherd.org/
やる気満々の、彼らを多くのオーストラリア人たちは支持している。私たち家族はこの多くのオーストラリア人たちに取り囲まれて生活をしている。つまり、日本人と言うだけで、いつ、可燃性の彼らの感情に火がともり、そして攻撃対象にされるかもしれない・・・自分だけではなく小さな子供たちを含めて・・・を、感じている。もしかすると杞憂に終わるかもしれない。そう願っている。
オーストラリアに小さな家族単位で過ごしている人間にとって、ひとつのこういう摩擦が場合によっては、文字通り命取りになる危険性もあるのだ。
そして、鯨を殺す日本人を殺すことは、正しいことだと、堂々と主張し 考え 実行する異常者が出ない保障はないのである。(何しろ 日本の捕鯨船に体当たりしてくる連中がいるのだから、弱い立場の人間・・・日本人の小さな家族に危害を及ぼすことはないだろうと考えるほうがむしろ、楽天的すぎるかもしれない。)もし、私の幼い子供に降りかかったらと考えると、おぞましい限りだ。

結論から言うと、人種差別は決してなくならない。
外国に住む私たちにできることは、細心の注意と、日々鍛えることでしか対処できないだろう。




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