Sydney Yajima


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Mining29

2009-05-27 20:32:11 | オーストラリア資源
フィグは好きか?と突然 Aが言った。
フィグとはイチジクのことだ。
突然なので、面食らっていると、「たしか、あのあたりのあったはずだが・・・」
結局は見つからなかった。

イチジクのなっている木が この写真のどこかに映っているかもしれない。

Mining27

2009-05-22 23:22:18 | オーストラリア資源
この錆びたトラックを別の角度から撮ってみた。
なぜか、ヘッドライトが錆びず新品のように、太陽の光を受けてきらきらと銀色に輝いている。
生々しい死体をみたような錯覚に陥った。

風、雨、霧、太陽、そして、多くの夜と朝を重ね
トラックはそこに、立っている。
ただ、立っているだけだ。

タイヤには輪留めがしてあり、ここに停めた最後の男は、このトラックをまた乗るつもりだったはずだ。そのときに、ドアを閉め忘れたままこうして、助手席は、半開きのドアになっているのかもしれないし、あるいは誰かが中をのぞいてみたのかもしれない。

どんな歴史があったのだろう・・・

もしかすると、花嫁とともに、若い男がこのトラックに、ブドウやら、オレンジを積んで、配達していたのかな・・・

もしかすると、木綿の服を着た男がシャツを捲り上げて、このトラックの荷台から、柵を積んで、あちこちに杭を打っていたのかもしれない。

想像は広がるが、誰も何も語らない。

このトラックの名前を私は知らない。
何年ごろにどこで、どの会社が製造したのかも、知らない。

忘れ去られたトラックが一台。


Mining26

2009-05-21 18:12:05 | オーストラリア資源
打ち捨てられたトラック。いずれすべてのガソリン車がこのトラックのようになるであろう。それも、そんなに遠い未来の話ではない。
あっという間に時代は追い越していく。
この錆びたトラックが、語りかけてくる言葉は、重い。

時間は残酷で、容赦なく古いものを消し去っていく。

今日、新しいと思っているものは、もうその瞬間に古いものになっている。

トラックは、こう語ってくれる。

「時間の流れが早いからと、文句を言うな。俺だって、文句は言っていない。俺の時代はあったんだ。そしてこうして立っているだけでも、俺は幸せだ。お前たちも、お前たちの時代を築いてみろ。そして、いつか俺に並んで立ってみればいい。」



Mining23

2009-05-19 17:29:54 | オーストラリア資源
かなり強い磁気を帯びた地層にぶつかる。
このエリアには、何かがあると思われる。

磁気は次世代のエネルギーの要になる重要な物質だ。
すべてのオイル、石炭、ガスなどの化石エネルギーを使用する時代は、あとわずかな時間の後に 革命的に消えていく運命にある。

アメリカでは、すでに、GM,クライスラーをつぶす計画が進行中であるのはご承知の通り。
ようするに、もう必要のない会社だからつぶすのである。
それは、ボストンのかつてさかえた、鉄鋼業の跡地を見たならば、もっと過去から理解できるはずだ。

いらないものはつぶす。

アメリカらしい考え方だ。
電気自動車は、中国で作られるであろう。それらは安価だが、100KMを10秒以内に出せる程度のテクノロジーを持っている。そして、その電気自動車は、アメリカに輸入されて、無料の携帯電話のように人々に配られるであろう。ガソリンスタンドは、充電池を交換する場所になり、マイルごとに、料金がかかるシステムになるであろう。
ここまでインフラを進めるのにかかる費用は、今ガソリンを、中東から購入している費用に比べると、ごくわずかである。だから、アメリカはこの方向に行くために、クリーンエネルギー・・・発電を考えている。

日本には 世界の太陽光熱発電のうち、68%の特許を持っている。
これから、中東のエネルギーに頼らず、世界に君臨するためには、テクノロジーしかない。

だが、資源は必要だ。
オーストラリアには、日本の必要としているものがある。
ここまで書けば、なぜ、今私がここに立っているのかが、理解していただけるだろうか?


Mining18

2009-05-16 10:03:31 | オーストラリア資源
マイニングの男たちだ。
ビニール袋に入れられているのは、それぞれの地層から取れた土をクラッシュしたものである。
ドリルの竿は、鉄のパイプで大男二人係で取り替えられる。
一瞬でも気を抜くと、ピーンと指が飛ぶ。
現場の男たちは、無口である。

Mining17

2009-05-15 23:07:45 | オーストラリア資源
ついに ドリリングの現場に到着した。
ここで、一本打ち込む。
おおよそ80メートルほどの地下まで、だ。

スタッフがすでに始めている。
二人の地質学者が、近づいてきた。
また私とともに来た 相棒のAとともに、彼らに食い込んでいく。

現場には、独特の緊張感が漂う。

今回は10発打ち込んでいる。

これはそのうちのひとつになる。

一発 ストライクを当てれば、でかい山になる。

水が地下から噴出す。

考えてみて欲しい。
このロマンを。

地球が誕生して一度も開いたことのない扉を開ける喜びと その興奮を。

この大地の底に眠っているかもしれない、宝を掘り当てる・・・

君は、こんな興奮を味わったことが、あるだろうか?

Mining15

2009-05-15 13:49:25 | オーストラリア資源
乗り捨てられたトラック。
かつて、水が豊富にあった時代、ここは農場であり、そしてこのトラックが大活躍をしていた。
ある日、ここに、トラックはこのように打ち捨てられ、そして、風に吹かれている。

繁栄していた時代は、遠くに去った。

羊毛が 主要輸出であった時代のオーストラリア。
あの時代は、すでに過去のものとなった。

今、この不毛の土地に、新しい可能性を見出すのは、私たちしかいないのかもしれない。