Sydney Yajima


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社会世相

2012-04-09 08:03:34 | Weblog
ジェリィサインフェルドのブラックジョークから・・・


自殺未遂した人は、その後、頑張って 生きようとする。「ちょっと待て」と俺は言いたい。自殺しようとした原因は自殺未遂では解決していないぞ。現実には、さらに自殺未遂をしたという臭味が加わっただけだ。前よりも悪くなったんだ。さあ、諦めるな。簡単に諦めるから、ここまで追い込まれたんだ。頑張れ。頑張って自殺しろ。手首がダメならロープ、ロープがダメなら排ガス。排ガスの調子が悪かったらチューンナップしてやりなおせ


うーん。
これを、日本のコメディアンがテレビで言ったら多分 顰蹙ものでしょうな。
ビートたけしが若い頃なら、言いそうだが、彼も、巨匠かなんかになってしまって、以前のムチャぶりがなくなってしまった。
そりゃあ、弟子が政治家になり 自分も世界的映画監督にまでなったのだから、仕方ないかもしれないが。

しかし、他人ごとで大笑いすることが、どれほど痛快なことかは、多くのバラエティー番組を見ていたら分かる。
昨夜もイッテQを、子供たちと見ていたが、本当に大変な海外旅行を、命懸けでしている。
かつて、海外旅行番組といえば、上品な言葉遣いで、華麗な雰囲気をたたえた 兼高かおるあたりが、解説するものだった。パンナムのジェットで海外に出かけて、高級ホテルとリゾートと取ってつけたような地元の人との触れ合いを売りにしていた。
それでは視聴率が取れなくなり、なるほどザ・ワールドのようなクイズ形式になって、最近ではサバイバルが加わり芸人が下品を売りにしてさらに、悪食をしたり乞食旅行をして笑いを取ろうとする。視聴率が取れれば 目的は達成できるので、番組を作る人間は、さらに使い捨ての芸人に過酷なことを要求し、芸人は、それで食べていかなければならないので、命懸けでチャレンジする。たしかに、美しい映像が取れているものもあり、値打ちのある企画をしていると感心することも沢山あるが、逆に、「なんだこれは?」と思うものも少なくない。しかし、ムチャぶりをやめるとテレビは存続できなくなる。先のジェリーサインフェルドのブラックジョークも、軌道を外れているから面白いのだ。
しかし、問題はその軌道である・・・

私の時代は深夜番組のFMラジオ ジェットストリームで、海外に出ることを夢見たものだった。
海外に出るには、多くのエネルギーが必要だ。恋人との別れや仕事を辞める覚悟。お金も必要だし、言葉の習得も大変だ。そんな数々のことをチャレンジできるのは、若い精神だけで、そこには多くのファンタジーを胸いっぱいに抱え込んでいなければ、とても多くの損失を埋められない。そうやって海外に出ていく若者たちの背中を、押してあげることを、今の番組はしているのかどうかは、ちょっと疑問だと思う。

日本で自殺ジョークが、多分冗談として受け取られない理由の一つに、年間3万人という自殺者の数があると思う。親戚や友人 同僚の中の誰かに、自殺者が必ずいるという異常事態が今の日本の現実なのだ。
笑えないわな そりゃ。

つまり、日本はこのジョークを笑えないほどすでに、病んでいて軌道を外れてしまっているということなのだ。
このジョークが面白いかどうかは別にしても、今の日本の状態はやはり、おかしい。
以前、自殺は犯罪だと書いて、読者の方に叱られたことがある。
私は今もしかし、考え方は変わっていない。
自殺は多くの人に迷惑をかける。
親 兄弟 親戚 友人 配偶者 子供、などなど一人の人間には何千人もの人が直接間接に関わっている。
自殺をすることによってその人たちの人生に大きな傷を残し、「ああしてやればよかった」「こうしてやればよかった」とか、子供の頃の写真を見ながら涙とため息をつく親の気持ちを考えたら、簡単に死ぬ選択をする人を、許していいとは思えない。
ファウストの 若きウエルテルの悩み の中で、自殺を病気で死ぬことと同じだと書いているが、断じて違う。違いは、病気はあくまで他動的原因で本人の意思とはちがった形で死が訪れるのに対し、自殺はあくまで本人の意思で死ぬということで、それは、残されている自分の時間をそこで、捨ててしまうという贅沢を決定したということなのだ。
自分の意思で決定した出来事で 多くの人に迷惑を与えるなら、それは、犯罪ではないか?と私は提起している。

自殺した人がかわいそうという人がいる。
かわいそうかもしれない。
だが、自殺をしなければいけなかったか、彼をそこまで追い込んだのか、その社会については、誰も何も言わない。
なぜ言わないのか?
それは、その社会が怖いからだ。
今の日本は、世界に類をみない とても恐ろしい社会だ。他人の命への思いやりなど、表面的でしかない。実際には、欲のためなら親兄弟でも陥れるという社会なのである。金のためなら、多くの犠牲者を出しても、のうのうとしている大会社が、平気な顔をして存続していける社会なのだ。そしてその大会社に媚を売って、金儲けをしようと考える人間がたくさんいる社会。人が死への恐怖心で、どうしようかと考えていると、その人へ「生命保険はいかがですか?」と売り込みにかかることを、悪徳とは考えず、ビジネスだと考える社会。それが、善だと教えたのは、誰だったか?マインドコントロールをしたのは、そう、アメリカだ。
持つものと、持たざるものを二極化し、勝ち組と負け組という二つの世界を作って、貧乏人は人間扱いしないことを平気でできる世の中。それが、アメリカ的であるのか日本的であるのか、あるいは世界のスタンダードがそうなってしまっているのか。

例えば、鳩山首相がイランに行き、大統領に説得を図ったことを批判する社会だってそうだ。彼が行なっていることは、彼の政治的信条からくることなのだから、讚えるべきことなのだ。たとえ なんの影響もなかったにせよ、だ。「戦争や核爆弾はつまらないから よせ」と言いに中東までのこのこ出かけていくなど、普通のお坊ちゃんには真似できないぞ。もtのすごくお坊ちゃんでないと、できない。

だから せめて、彼をこう褒めてあげて欲しい。

君はすばらしい元首相だ。はじめから元首相だったら もっと よかったのに


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1 コメント

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Unknown (えいもん)
2012-04-09 16:44:40
オチが良いです。

自殺できないから、洗脳してくれと精神科に相談した事がありました。 結局、社会からスピンアウトしたので心の問題はなくなりましたが、貧しいです。後悔してませんがね…
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