Sydney Yajima


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消費税について

2012-01-29 09:26:50 | 政治
オーストラリアで 日本の消費税に匹敵するものは、GSTと呼ばれるシステムだ。
GSTは10%で、GOODS AND SERVICE TAXを縮めて、GSTと称している。
それ自体は、 日本よりも高く感じるが、しかし よりきめ細かいとりきめがある。
そのなかでも、特に感心するのは、生鮮食品には一切、かからないと言う点だ。
加工品・・・たとえば お惣菜品になるとGSTがかかるが、大根を買ってもGSTはかからない。
これで庶民は、普通の生活を、生きていけるというわけだ。

もちろん、食料品を運ぶガソリンや、さまざまな包装などにGSTがかかるため、実際には生鮮食品の価格に跳ね返るのであり、これがインフレ要因になる。

日本の消費税アップは、デフレからやや穏やかなインフレにしたほうが良いという ケインズ経済工学でガチガチの頭の人のアイデアだろうと思う。もちろん、ケインズを深く勉強した人ほど、やや緩やかなインフレが、景気に良い作用を及ぼすであろうことを、知っているだろうし、また現在の日本の失業率が、やや設定より低めだが、まあまあそのあたりで推移していれば良かろうなどと計算できるが、しかし、ケインズの経済工学が万能ではないことも、同時に彼らは知っており、しかし それに変わるマシな理論がいまだ現れていないことに、やや失望しながらも、踏襲していくしかないというのが、恐らくは本音であろう。
結局は 消費税は上がることになるが、本当にそれで、ケインズの経済工学どおりにインフレが景気を刺激するのかどうかは、私にも分からない。もしかすると、悪い影響がでるのではないだろうか?と思うが、強い日本円とゼロ インタレストレートという釣りあわない構造がずっと続いている日本において、一体どんな理論がなりたつのかという そもそも論に落ちかねない。

GSTの面白いところは、三ヶ月に一度 自己申告をしなければならないというところで、それは、また面倒くさい計算式があり、経理士を潤す結果となっている。MYOBというソフトを使って、ある程度経理に明るい人ならば、自分のところでやるか、あるいは誰かを雇ってやらせることになる。
オーストラリアは輸出を奨励しているので、GSTは輸出産業を担う人たちにとっては、逆に国内で買ったものに対して、払い戻しを請求できるというメリットもある。これは、なかなか良く考えたシステムで、日本でも考えてみてはどうだろう。
10%の国内購入のさいに、支払ったGSTが三ヶ月に一度、戻ってくるのである。