Sydney Yajima


GSM会員希望者は下記のURLへお進みください。
http://www.gsm.jp/

中国の破綻

2011-11-24 19:58:04 | 政治
中国のバブルが弾けつつあるのか、あるいは すでに弾けてしまったのかについては、各議論が分かれると思うが、ここで、非常におもしろい議論がなされている。
是非 見ていただきたい。

中国の、ほとんどすべての業種は、インフレによって淘汰されるという議論と、人民元の不当な為替をなんとかしてほしいというアメリカの思惑がぶつかり合っているが、これは噛み合わない議論である。なぜなら、人民元の不当な操作によって インフレが生じたのは、中国自身のせいである。アメリカの求めているものは、中国政府としての透明性と 人民元をマーケットに任せるということなのであって、結果がどうなるかということではないのである。
例えば、インフレが加熱しようと、しなかろうと、アメリカにとっては 関係ない話なのだ。

次に 中国が危機感を感じている中国軍事包囲網に関しては、アメリカの言い分は中国の100兆円以上に及ぶ不透明な軍拡が、問題なのであってアメリカのみならず周辺諸国はそれに脅威を持っているために、お互いが手をつなぐ形になったのであるというものであり、中国の言い分であるアメリカ主導の中国包囲網という言い方そのものが 当てはまらないと言うことになる。
これらは、言葉遊びに聞こえるかもしれないが、いずれにせよ 我々の住む地域は日本であれオーストラリアであれ、緊張してきているのは、疑う余地もないのである。

中国不動産がすでに破綻の危機になっているのは、そのオフィスや住居が 誰も住まないまま廃墟になりつつあるということでも、はっきりと失敗の後が見える。この失敗は、じつにソビエト連邦で行われた コルホーズ ソフォーズと同じ失敗だとまでは言わないけれど、かなり 近いものがある。
つまり、人がいてそこに国が整備することは政治力ではなく、自然力なのであるが、一方、政治力でまず道路を作りそして人が住むようにするというやり方は、日本列島改造論で田中角栄がやったことに類似している。それでも成功するところは成功するが 失敗すると巨大な第三セクターとして 残ったことは記憶に新しい。

さらに、中国の広げた風呂敷はアフリカをすっぽりと覆ったことが、上げられている。
これは、アフリカ全体をチャイナタウン化する計画であり、今後 安い製品が中国からアメリカに来るのではなく、メードイン アフリカとして来るようになるというジョークともなんともとれない不気味な終わり方をしている。

いずれにせよ、中国がアフリカに進出してきたのは、あくまでも、資源目当てであった。
このことは、中国が破綻した時点で、その後、どのくらいの資源が継続的に必要になるのかということが、まだまだ数値としてはっきりしていないことで、中国の政策が成功であったのか、失敗であったのかが分かるであろう。アフリカの政治リスクということを考えると、なかなか、アメリカやヨーロッパからでは手が出せなかったという経緯もあるうえ、いまさらアフリカとかかわってどれほど利益が出るのか、欧米は懐疑的になっている。しかし、彼らは今まで、それこそ散々なことを人種偏見とともにやらかしてきており それが、アフリカ諸国の反発を買っていることも、事実なので、欧米がアフリカで何かをするためには どうしても力づくでなければならないために、コストがかかりすぎ、その上結局は、信用をされていないので、何も得られないということになってしまう。
その点、中国人は、アフリカの政治などには一切の興味も無く、ただ、利益が出さえすればいいので、アフリカの人々にとっては、かえって分かりやすく 好都合なのであろう、 喜んで、協力することはないが、それでも欧米よりはかなり 緩いテンションで付き合いが始まる。そしてさまざまな合意がかなり短期間に為された。
日本は 長期にわたって、かなりアフリカに援助をしてきたが、おいしいところをみんな中国に持っていかれてしまった感がある。同じようなアジア人がきて、日本に好印象をもっていたアフリカ人たちが中国人を迎え入れやすい地盤があったことは、目に見えない日本の貢献があったことだろう。

その中国が破綻するということは、これらのさまざまな国々にとって どんな意味を持つのだろう?
私たちは とても 面白い時代に生きている。
そうは、思わないか?




ドイツ国債「札割れ」未達額大きく「不安視」も

2011-11-24 16:16:38 | 政治
ドイツ国債「札割れ」未達額大きく「不安視」も

ドイツ政府が2011年11月23日に実施した期間10年の国債の入札で、60億ユーロ(約6200億円)に対して応札額が約39億ユーロにとどまる「札割れ」が起こった。落札利回りは1.98%となり、流通市場の価格を上回った。
ドイツ国債の入札制度では、入札予定額に届かなかった金額分の国債はドイツ連邦銀行(中央銀行)が購入することになっているため、「札割れ」するケースは少なくないとされる。ただ、今回のケースでは未達額大きく、市場関係者のあいだでは不安視する向きも少なくない。
南欧諸国の国債利回りが上昇するなど、欧州諸国の財政への不透明感は強まっていて、各国への波及がどこで歯止めがきくかは読みづらい状況にあるようだ。


以上 記事抜粋


私は、このニュースが世界の投資家やファンドを 今 震撼させていることを 知っている。
事の発端は、おとといのことだった。
私の友人の さる 大手のファンドの 仮に M君としておこう。が、「もうだめだ。もう 終わった」と繰り返し言っていたのである。彼は、いつも強気で、2008年の9月に出会ったときでも、2008年の3月に底値をつけた後であったにもかかわらず、まだまだ 新興国の需要があるので、オーストラリアは大丈夫。たとえ シドニーの不動産バブルが崩壊しようとも まったく 影響はないさ。と言っていた人物である。「どうしたって言うんだ?」と私は聞くことさえも出来なかった。彼は、終わったとしか言わないからだ。経済は生き物で どんな場合でも終わることはないと言うのが私の持論なのだが、一方に肩入れしすぎた人にとっては、すべてが終わるという閉じ込められた世界に入ってしまうこともあることがある。
私は分散投資に反対する場合と 賛成する場合があるが、おおむね 賛成する。それはリスク分散という意味での話だが、いかんせん、人は株式に得意だとか、不動産のエキスパートだとか、自分を何かひとつの分野に長けていると信じていて そのなかで、分散投資をする傾向があるので、それは、本当の意味では分散にはなっていないということに、気がついていないか 気がついててもその通りに実行できないことのほうが多い。

オーストラリアは、強い 鉄鉱 石炭の需要に支えられ、ここ数年、世界の低迷を尻目に 伸びてきている。
ここで、言っておきたいことは、日本も世界に比べれば、まだまだ 資金は潤沢で、言うなれば、全く問題のない大金持ちで、せいぜい庭先に飼っている鯉の何匹かが病気になった程度のものであったのである。
もちろん、オーストラリアだって、似た境遇だった。
しかし・・・

BMW フォルックスワーゲン ダイムラー などなど世界に冠たる企業を抱えている国、ドイツの国債が売れ残ったというのは、しかし、私にとっても 大きなショックだ。本当に 驚いた。なぜもっと、大々的にこの大事件を日本では報道しないのか不思議なほどだ。これは 9・11よりも、大きなニュースなのである。
この先、どうなるのか?ということを当然考えなければならない。
間違いなく起こりうるであろうことは、 ドイツの銀行が軒並み売り込まれるであろうし、そこから金を借りている企業・・・とくに、借り受けた金で、世界中のさまざまな会社を買収および拡張、(もしくは短期間での異常な膨張)をしつづけてきた企業などは、一気に破綻に持っていかれることを意味する。
それは、例えば中国などに進出していた企業が 一気に引き上げなければならなくなることも 当然、視野に入れておかねばならないだろう。
すると中国の雇用が 一気に冷え込み、その結果 すでに不満な分子が 暴れだす可能性が出てくる。すでに始まっている不動産価格の暴落サインを 温習の人々は見逃すことは無く、すでに損切りが香港で始まっている。
つまり、一時 世界から中国へ資金の引き上げが始まる可能性もあり、その結果 見えてくるのは、米ドルの再暴落と言うシナリオである。日本円は強くなり、(これは日本の経済の土壌がまだまだそれでも強いと判断した世界の投資家の信用度と一致しているわけだが)そうなると輸出関連企業は 軒並み下げることになり 現在すでにその傾向は 始まっているはずだ。

世界同時株安



この言葉は3年前に、GSMのメンバーたちは 散々 聞いただろう。
私は、GSM内で散々 警告してきたのである。
世界の意図は、はっきりしている。
それは、中国を引きずり落とすという計画であり、それは今も着々と 進んでいる。
表向きは、「我々は中国の発展を歓迎する」と言っているが、それは あくまでも (我々のスタンダードに添った発展)であり、決してそこから一ミリも出てはいけないという意味でもあるのだ。

また 以前 GSM内で 書いたとおり、すでに、アメリカ人やイギリス人、スコットランド人 南アフリカ人たちが オーストラリアに移民を始めている。
私の周りにも たくさんのアメリカ人の友達が増えた。
それは、移民という言葉に含まれるような貧困だとか、あるいは、難民という種類のものでなく、アメリカの最富裕層や、あるいは、南アフリカの富裕層なのである。この傾向は、もう 過去20年続いているのだ。その傾向が、いまではもはやシフトと言っても差し支えのないほどの人数と 資金の移動を伴っている。
オーストラリアのドルがますます強くなってきているのは、単に中国に石炭や鉄鉱を輸出しているからではないのである。

オーストラリアは、アメリカと気候風土も似ており、また食べ物も安全で しかも治安は格段に良い。
アメリカ人は、子供たちをオーストラリアで育てることに、なにも 心配することなく、またやや英語は違うと言えども、英語は英語なので、ジョークのセンスなども、共有できるのである。

ところが、である。統計をみると、アメリカ人の到着はそれほどでもないことに私は正直驚いた。
と言うのは私の周りにいる 友人たちは ニューヨークから移民であってり、南アフリカからの移民であったりするわけだが、それは あくまで”私の周り”という特殊環境のなかでのみ起こる実感度であって、実際に人数から言えば やはり圧倒的に中国やインドなどからの 働き口を求めての移民が 多いのである。つまり私の周りの人数は、たとえばそれが数百人単位であったとしても、簡単に埋没してしまう程度に過ぎないので、統計には表れないということだ。

この統計という数字は、もちろん嘘をつかないので、私の実感がその意味では 間違っているということには なるだろう。
しかし、私は驚いている。
というのも、ここ数年 確かにさまざまな変化が起き、その中には、いままで オーストラリアには存在さえしなかった 新しい動きさえ出来てきたということなども、また 起こっているからだ。このことに関しては、詳しく書くことは、ここでは控えるが、GSM内でまた 議論することにする。

いずれにせよ、私には、今回のドイツの国債は すべての一連の動きの中から 、かなり大きなサインだと判断していることだけを 今日 ここに書いておくことで 今後の 意味を読み取ってもらいたい。