Sydney Yajima


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中国の経済は、最終章に入りつつある。

2011-08-27 21:30:26 | 経済
去年から、私は警告を続けてきたが、中国のバブル経済は そろそろ最終章へと入りつつある。
中国のGDPは、かつてのソビエト連邦のやり方と同じで、経済から割り出された数字ではなく、政府が始めにGDPを決めてそれに対して数字のつじつまを合わせるという方法である。
中央集権で、しかも社会主義を標榜しているところも、ソビエト連邦とそっくりである。
また、多くの軍事費をかけているところも、同じだ。

違うところは、中国のほうが、人口が桁外れに多いこと。
そして、ソビエト連邦のほうが、もっともっと広大な国土と、資源を持っていたことで、これらは、中国にとってはマイナスになれこそすれ、決してプラスになる材料ではない。

問題は、それでもソビエト連邦は、崩壊した。ということだ。

計画経済というのは、例えば中国が、対ドル為替をどんなレートにかえようとも、あるいは、インフレ率をどんな数字にしようとも、GDPをどんな成長率に設定しようとも、最後には、実体経済の波によって、洗われて、その後、本来の形が見えてくるという歴史によって証明されている 厳然たる事実だ。
かつて、戦前の日本、ドイツもそうであったし、ソビエト連邦もそうであったように、いずれ 遠からず、実体経済の津波は中国全土を襲い、表面に浮かんでいる泡を洗い流し、本当の姿を露呈しなければならなくということだ。

世界では、日本を愛する人々は、多い。
日本の四季や、公共の美しさ、きめの細かい日本人の対応や、スピード、規則を守る国民性や、外国人を優しくお客さんとして受け入れる人々など、多くの美質を人々は愛している。

しかし、中国人を愛しているのは、中国人だけだということだ。
いろんな国に中国人たちは出かけていき、そこでチャイナタウンを作り、マフィアを輸出し、自分たちの文化・・・それは かなり汚いトイレをなんとも思わず、また道路は、油が浮かんでおり、血まみれの法輪功の無残な写真を見せて通行人に訴えかけ、あちこちのレストランからは呼び込みがかかり・・・という、とてもアジア的で しかも 身勝手な押し付けをする・・・という中国人や、スモッグで汚れてしまっている中国国土などを、誰も世界の人々は 愛したいとは、思わない。また、急に金持ちになって、傲慢になってしまった彼らが、ある日 貧困になったとしても、「可哀想だ」とも 恐らくは 思わないであろう。

今か、今か、と世界は中国の失速を待っている状態で、それは 株価の暴落と言う形で、如実に現れてくるだろう。
100兆円以上の金をかけて 現在 進行形のビル建築は、中国全土で行われつつあるが、これらが、ある日、ストップし、むき出しのコンクリートの鉄骨もそのままに、放置される日がくるのであろうし、そこに多くの中国難民・・・ホームレスたちが住み着いて社会問題ともなるであろう。

中国はそういう道を、今 たどっている。

こんな中で、日本は 新しい内閣が誕生した。
野田首相。
本人のドジョウ発言通り 確かに、内閣の顔ぶれには、派手さがない。
しかし、復興のための布陣が見て取れる。
おそらくこの人は、原子力発電所を推進していくであろうと思う。
もちろん、積極的に新しい原発を作ることはしないが、現在ある原発を再稼動させることは、ありうるだろう。

そんな中で、しかし、彼が経済を中心に据えているところなどを見て取ると、かなり保守的な方法で日本の舵取りをしようとしているのも また 見てとれる。
アメリカにとっては 歓迎したい内閣だろう。
もし、今後もアメリカドルを買い支えてくれるなら、今のアメリカは 悪魔にでもキスをする。
ここで、私は 野田氏が 悪魔だとは言ってはいない。
ただ、アメリカはそれほど追い詰められているということを 言いたかっただけである。

そんな世界の中で、私たちは、自然災害に見舞われている。
うんざりするが、これはまだ始まりだ。
そう、何度も言う。
東日本大震災も、今回の台風も、ほんの プロローグなのである。

洪水と津波、いずれにせよ 地球は水の惑星なので、水害は いわば運命であり 過去、地球に生きる生命体はそれによって 何度も殺されてきている。

私は、生き残る方法について 考えている。
家族と共に、生き残る方法に ついて だ。



無策ゆえ 日本経済は かく生き残る

2011-08-27 21:03:04 | 経済
アメリカは2008年以降、ドルのマネーサプライを3倍にまで増やした。
もちろん、ヘリコプター ベンの本領発揮なのだが、リーマンショック以降、彼の取った策といえば、マネーサプライを増やすことだけだった。
そして、これは、なんらかの解決になったか?
と聞かれれば、私は躊躇なく答える。
「悪くなったのだ」と。
そう
解決どころか、問題は、ますます 深刻に、かつ複雑になり、そのうえ、戻れないターニングポイントを超えてしまい、アメリカドルは、過剰供給の影響を受けて、S&Pが、それでも お手柔らかなAA+にしたけれど、本当のアメリカドルの価値は、もっともっと悪いのである。にもかかわらず、アメリカは、S&Pに対し、文句を言っている。
透明性がないとか、どういう判断基準で行われたのか?とか、一体誰の判断なのか?などという言いがかりにも近い悲鳴をあげている。大統領は、「誰が何と言っても、アメリカドルは アメリカドルである」と異例の 通過基軸宣言とも言える声明を出した。
声明を出した というのは、正しい言い方ではないかもしれない。
声明を出さざるを得なかったと 言い換えるべきだろう。

日本はその後、円高となったが、多くのアナリストが認めるように、これは円高ではなく、ドル安であるということが すでにはっきりしている。
今後、アメリカドルはますます その価値を下げていくことになる。
このことは、すでに、日本の企業も金融機関もしっていることだ。
そこで、日銀は、なにをしたのか?


日銀はあくまで保守的な方法で、やりくりしてきた。
日本円の マネーサプライをそれほど極端に増やすこともせず、したがって、円高となるのだが、そのたびに、日銀はそれまでのお約束どおり、介入をした。
円高になるのは 当たり前である。なぜなら、ドルという商品が 3年間で三倍の量を増やして市場に出回っているのだ。
分かりやすく言えば、これから、秋刀魚の季節なので、これを例に挙げてみよう。
例えば、毎年、秋刀魚が 倍の漁獲量が増えたなら、どうなるかと考えてみて欲しい。
おそらく、スーパーマーケットでは、去年は一匹100円で売っていたものを2匹100円 あるいは、3匹で100円の激安とするか、あるいは、一部を冷凍食品として凍らせておいて、売るのを控えて値崩れを防ごうとするだろう。
円高は、三匹100円の状態であり、冷凍は、日本や中国が、ドル建て債を買うということである。
いずれにせよ、誰も消費しきれない量の秋刀魚が、市場に出回っているということなのだ。


ドルがどんどんと傷だらけになり、アメリカは彼自身の性格と反省のないままに、今までのやりかたで突き進む。GMは、今までどおり古臭い内燃機関から脱却することなく、ただ、他のカーメーカーが悪いと言い続けることで、口先だけの自己防衛をして 高い役員報酬を受け取る体質をそのままに進んでいる。

彼らが どれほど怒っても、泣いても わめいても、消費者は自分の丈にあった背広しか着ない。
フォードは 豊田とさっさと手を握り、新しい方向性を探し始めている。GMよりは、柔軟性がある。
アメリカは、銃社会でいまでも、西部劇とカーボーイが大好きなのだろう。ハリウッド映画は 相変わらず、ドンドン パチパチをやっているだけで、かつてのような人間性の奥深くを描写することは、なくなってしまった。

こういう中で、日本は何をしてきたか。
まったく、何もしてこなかったのである。
そう、まったく だ。

けしからんではないか
今は中小企業も ひいひい 言っているのに、何もしないなんて・・・
と 嘆くか 怒り心頭の諸兄がいるなかで、私は 「はて、そうかな?」と考えるのである。

日本の 何もしなかった日銀や、政府は、彼らの意図がなんであったにせよ、あるいは偶然の僥倖であったにせよ、もっとも優れた選択をしたのでは、ないだろうか?

もし

日銀あたりに、ベン バーナンキーのような優秀な学者がいて、同じようなマネーサプライを増やす政策をとっていたら、日本は、どうなっていただろうか?
アメリカと道連れに 地獄へまっしぐらに走っているかもしれないのである。

日本はしかし、ひどい景気ですよと、いう人もいるかもしれない。
しかし、断じて言うが、世界のどの国に比べても、日本はずっとずっと、良い状態なのである。
東日本大震災にあい、原発の放射能がもれている上に、失業率が、5%を超えているのにもかかわらず ですか?
と言う声が聞こえてくるが、私はそれにも迷わず、「YES」と答える。
日本は、ずっと マシなのである。

世界は、日本にいる日本人には想像もできないほど変わってしまっている。
それも、ずっとずっと悪いほうに、だ。

日本人はここ数年、あまり海外旅行をしなくなった。
しなくなったのは、できなくなったからだ。金がないからだ。と言う人もいるかもしれない。
だが、そうではない。

出来なくなったのではなく、海外に行く理由がさしずめ見つからなくなった。
つまり、外国へ行く楽しみが 以前ほど感じられなくなったということなのである。
それよりも、日本の国内で、ゆっくりしていたい
そう考えるようになったのである。
もちろん、JALもJTBにしても、そういう日本人の変化に対応できず、赤字を出し続けている。
しかし、世相は 変わっていくのである。

日本の今後は、おじいちゃんとおばあちゃんが一杯いる、加齢臭と、養護施設の国になる。
こんなことは、ずっと前から分かっていたことだ。
日本人は、そういう選択を ずっと前にしたのだ。
無気力ではなく、日本人は、明治維新から第二次世界大戦の敗戦まで、さまざまな世界の移り変わりのなかで、外国と言うものを常に意識して、頑張り続け、そして、疲れたのである。

世の中というものは、あまり変わらないように見えるかもしれないが、じっとしていることはない。
日本と言う島国においても、そうなのだから、世界の動きという大きなスケールになると、それはさらに、細胞が複雑に分かれていて、到底、一言で言い表せるようなものではない。
ただ、そのなかで、共通して言えることがある。
それは、人間が自然に対して行ってきた傲慢なツケが、今、その何倍もの脅威を持って、その 人間自身に襲い掛かっているという事実だ。

もちろん、津波や地震、台風という災害だけではなく、それはもっと大きな範囲で、確実に人間生活を脅かしている。
ニューヨークには今夜、ハリケーンが上陸するという。
私たちは、そういう未曾有の世界のなかで、いかに子供たちの未来を守っていくのかを、考えなければならない。
そんな 時代にはいっている。

私は、時々 思うことがある。
私たちは、確かに 車を持ち、家電を持ち、そして、幾分かの金を持ち、ほぼ欲しいものをすべて手に入れ、さまざまな経験もつんで、そのうえで、一番大切なこと・・・家族を守るということが できなくなってしまったのでは ないだろうか。

福島第一原発では、地域に、図書館であったり、様々な施設であったり、雇用であったり と住民たちが歓迎するようなことが、たくさんあったらしい。
今にして思えば、それらは、すべて 一体、なんだったのか・・・
と虚しく 空ろで、あまりにも、見苦しい政治家たちや、東電の「大人たち」が、テレビに出てきて、そして、安物の頭を下げているというだけの世界なのである。

私たちは、一体 なにをしてきたのだろう。
アメリカのウォールストリートは、アメリカインディアンを皆殺しにした後地に、建てられたものだ。
ウォールとは、砦があった後なのだ。
あれから何百年かたち、そして、そこで築かれた砦は、また崩されようとしている。
虚しいのは、アメリカン インディアンたちだけではなく、世の中のすべて・・・

まったく、祇園精舎の鐘の声・・・である。