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ねがうこと、ゆだねること

ミンパク・アート展「イメージの力」

2014-06-08 | art
国立新美術館開催の「イメージの力―国立民族学博物館
コレクションにさぐる展」
に行く。いいよって聞いてた
んだけど、ぎりぎり、終了前日の日曜日に。いろんな世
代でけっこう混んでいる。

大阪の民族学博物館の研究員と新美術館の学芸員が協働
して美術展として成立するカタチや展示品を模索してき
たもので、大規模な公開が東京であるのは初めて。



本展のカタログによれば、レヴィ=ストロースが1943年
に亡命中のニューヨークでアメリカ自然史博物館をみて、
「この収蔵品が民族博物館を出て、美術館陳列される日
がやってくるに違いない」と興奮した口調でメモを書い
ているそうだ(p.63)けど、まさに興奮もの。



前半は宗教的意味を帯びたモノ、しかも立体物というか
オブジェが多い。平面とは違う力がある。アートやら鑑
賞やらとはもともとは無縁。現地コミニティにおいて、
宗教儀式などで使われたものばかり。



高さがあるトーテムポールを見上げることで、こちらと
あちらをつなぐものを感じたかもしれないし、仮面や衣
装を被ることで霊性が降りてきたのかもしれない。



作る人、使う人、見る人、そのコミニティーにとっては
自明の意味のあるもの。たとえ、その現地で見たって、
いくら研究したって、彼らの体験は本当は理解できまい。

まして、日本に持ってきたら、研究員たちならある程度は
迫れるかもしれないが、ボクにはなんのことかは、体感
できまい。



だとすれば、こうやって美術館という都市空間でアートだ
って思ってみていい、って言われる方がよほど気楽だし、
好き勝手感じて、面白かった。

公式Facebookはこちら。各展示室の動画がのってる記事は
こちら