持続可能な国づくりを考える会

経済・福祉・環境の相互促進関係を!

「経済活動の拡大」は、「環境への人為的負荷の増大」と、「人体への負荷の増大」を意味する。

2006年09月25日 | 経済
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 皆様、いかがおすごしでしょうか。
 事務局、尾崎でございます。


 さて、京都議定書以降、エコロジカルな運動が大きく展開してきたことは間違いないと思います。最近では、そういった動きはテレビや雑誌において、頻繁に見受けられるようになりました。

 その中にも二酸化炭素の排出量を減らそうという活動も多くあるようです。このブログをご覧になられている方の中にも、そういった活動に参加された方もいらっしゃるでしょうし、日々の生活においてコマ目にコンセントを抜いたり、省エネ効率の良い製品を選んで購入されている方もいるかと思います。(私もその一人です)

 しかし、そういった運動の広がりや出来ることから始めるというような個々人の活動に構わず、電力会社はいつもと同じように電気を作り続けています。そして、その量は毎年増えています。ここが、非常に重要だと思います。

 なぜなら、この電力会社の作る電気の量に上限を決めるか、もしくは、減らした条件の元で、エコロジーと呼ばれる運動や出来ることから始める活動をしないとほとんど意味をなさなくなってしまうからです。今日は、このことに関して、小澤先生の本に従いながらやや詳しく書いてみたいと思います。

 それでは、なぜ、毎年作られる電気の量は増えているのでしょうか?

 結論から先に言ってしまえば、そういった政治的方針があるからです。ご存知の通り、日本は、戦後、経済を拡大することによって経済大国と呼ばれるような高度産業社会になりました。その経済を拡大するための原動力となったものは、「エネルギー」です。そのエネルギーを作るために、化石燃料を燃やして二酸化炭素を排出してきました。排出したものは二酸化炭素だけでなく、こういった社会は大量生産-大量消費-大量廃棄を常としますので、大量のゴミを生み出してきました。

 それらの排出された二酸化炭素や大量のゴミは、我々の環境に捨てられることになります。環境がこれらのゴミを自浄できるようであれば良いのですが、その許容量を超えてしまっているようです。これが環境への負荷です。そして、その環境への負荷は、温暖化や有害物質などの形で、人間に舞い戻ってきます。これが人体への負荷です。これが環境問題の本質であると言って良いと思います。

 話が少しズレましたが、何が言いたいかというと、これまでの「経済活動の拡大」は、さらなるエネルギーを必要とし、そして、二酸化炭素や大量のゴミを生み出しますので、それは「環境への人為的負荷の増大」と、「人体への負荷の増大」を意味するということです。

 言いかえれば、「経済活動の拡大」と「環境問題の解決」は両立しないということです。この経済活動の拡大は、現首相の言葉でいえば、「改革なくして成長なし」の「成長」を意味します。象徴的にいえば、「成長」と「クールビズ」は、両立しえませんし、矛盾しているということです。

 「経済活動の拡大」を最も重要な国の政策としている高度産業社会においては、市民の草の根的な運動だけでは環境問題の解決はおぼつかないようです。私たちがいまなすべきことは、経済拡大を目的とした古い考えや社会制度をそのままにして「身近なところ(こと)から始める」「できるところ(こと)から始める」ことではなくて、『経済活動の拡大』という政治的方針を変えることにあると言って良いと思います。

 そうなると、おそらく苦い顔をされる方もいらっしゃるかと思います。確かに、「私たち一人一人の力は本当にささやかであるが、そのささやかな力でも無数に集まれば、社会を動かすことができる。いままでの社会の変革はすべて、ささやかな一歩の上に築かれたものであり、『そのささやかな思い』と『行動の集積の結果』がやがて、大きなうねりとなって社会に変化が起こる」というメッセージには、「異議なし」と言いたいところですし、敬意を払いたいと思いますし、経済活動の拡大から適正に政治的方針を変えた条件のもとでは、非常に効果をもつものだと思います。

 しかし、「経済活動の拡大」を最も重要な国の政策としている高度産業社会においては、市民の草の根的な運動だけでは環境問題の解決はおぼつかないことは、先に書いた通りです。そうなると、私たちがいまなすべきことは、経済拡大を目的とした古い考えや社会制度をそのままにして「身近なところ(こと)から始める」「できるところ(こと)から始める」ことでは残念ながらないことにやはりなってしまうかと思います。

 それでは、今日はこの辺で失礼致します。今日は、気合が入ってしまいました。もう少しコンパクトにできるように心がけたいと思います。

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1 コメント

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トラックバックありがとうございます。 (事務局尾崎)
2006-09-27 13:08:37
甘雨荘様



トラックバックありがとうございます。

御ブログへの趣意書の掲載大変うれしく思います。



今後ともよろしくお願いいたします。
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