持続可能な国づくりを考える会

経済・福祉・環境の相互促進関係を!

平和の国 日本

2012年11月11日 | 文化

運営委員の森中定治です.

日本は平和の社会システムをもっています.

もし自爆テロリストが小さな爆弾をもって新幹線に乗り込んだとします.新幹線が200km/hで走っているところで爆発させれば,もちろん爆発させた本人も死ぬでしょうが,電車は転覆し大勢の無辜の民が死ぬでしょう.

飛行機は,搭乗時に荷物検査とボディー・チェックをします.新幹線では,そんなこといちいちしていません.もし上記のような事件が日本で発生すれば,その後,新幹線に気楽に乗れなくなるかも知れません.厳しい警戒も必要となり,走行できなくなるかも知れません.毎日ものすごい数のビジネスマンが利用し,日本社会が動いています.日本の経済は,それだけで大打撃になるでしょう.ひょっとすると日本国債が暴落し,デフォルトの引き金を引くことになるかも知れません.

日本でなぜテロが起きないのか.なぜ新幹線が爆破されないのか.

人間は,本来平和を志向します.人間に限らずあらゆる生命がです.人間は生き物を殺して食べますが,それは必要だからです.食べる以外にも,研究や趣味やスポーツに他の生物を殺しますが,それも必要性があるからです.

何の意味もなく,おもしろ半分で,それができるからといって,大量の人殺しをする人は通常はいません.日本社会は,この最も常識的な,人間の原点にある基本的な考え方に基づいている非常に常識的な,真っ当な社会です.真っ当な社会は,平和を前提とする社会であることが直感的に分かります.

アサド政権を擁護するのではありませんが,シリアの問題は非常に錯綜しています.今現在の瞬間を捉えて,○○が悪いと一方的に裁断することは非合理だと私は思います.悪と裁断される者が善と一緒に行動していたときもあります.長い過程のなかで現在があります.

悪を滅ぼせば結果として善だけが残る.この主張は論理的で分かり易いです.正義のヒーローが出てきて悪を滅ぼしめでたしめでたしとなる物語は,どうもこういった論理ゆえに分かり易く好まれるのだと思いますが,その瞬間はそう見えても決してそうはなりません.善と悪は一つのものの言わば表裏だからです.

アサド政権制裁のための会議を東京で開くことに強く反対します.

もし新幹線が爆破されたら,それからアラブ人が新幹線に乗り込むことは拒否されるでしょう.犯人はアラブ人だけではありません.あらゆる人を疑わなくてはならず,日本人は本来そんな社会システムも,そんな伝統ももっていないのです.日本社会は成り立たなくなるでしょう.日本の私的な利益ばかり考えず,全世界の規範となる人間本来の社会システムをどうすれば維持できるか,それを考えるべきだと私は思います.


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