持続可能な国づくりを考える会

経済・福祉・環境の相互促進関係を!

持続可能な国づくりの会 理念とビジョン(画像をクリック)

  「理念とビジョン」全文                   ダイジェスト版                  

                    

上勝で迎える朝2 : 上勝町視察旅行の記録(10)

2008年12月15日 | 上勝町
さて、宿「あさひ」の裏は勝浦川の支流・旭川の河原となっていました。
上勝町は後でご紹介する「棚田百選」の“樫原の棚田”など、山腹に切り開かれた見事な棚田でも有名ですが、この河原も両側にちょっとした棚田が段をなしています。







小さくかわいらしいと見える一枚一枚の田んぼにも、たくさんの石が積み上げられています。それは文字通り積年にわたるこの地の代々のご先祖様たちが汗した労苦が込められているはずです。

川は山からそのまま流れてきたような清流で、足を浸すにはちょっと冷たそうです。
清流とのどかな山・田畑の風景は私たちを懐かしい気持ちへと誘います。

ただ、あえて言いますとその風景について若干残念に感じたこともあります。

これは上勝町に限らず言えることかもしれませんが、眺めた山や田んぼの風景にすこし荒廃した感じをおぼえたのも確かです。

たとえばあぜ道のわきや河原に放置されたクルマのパーツやゴミがあったり、手入れされずに伸びた雑草、荒地となった休耕田などがあったり…

とりわけ青ビニールや新建材など自然に還元されることのない人口素材のモノが風景の中に目につくのは、それが当たり前といはいえ残念です。

やはり自然に調和しない風景の中のモノは私たちの目には異物として違和感をもって映し出されるようです。

また人の手が充分に入っていない里山は荒涼とした印象を与えます。

そういう点で、感動を誘う心のふる里の風景というには、たぶん何かが足りない感じがします。

日本人の心の原点である、そういう里山の風景そのものが重要な観光資源なのだとすれば、地域おこしの点で日本の文字通り最先端の実績を持つこの町でさえも、そこまで手が回っていないということかもしれません。

もちろんそこには人口や予算といった、のっぴきならない事情も絡んでいるのでしょう。外野からものを言うのは安易すぎるくらい簡単なことですが。

しかし上勝町のことを礼賛するのがここでの目的ではありません。
あえて見て感じた通りの結果を書いておきたいと思います。

(このあとは有名となった上勝のいろいろな取組みを実際に見て、驚きと褒め言葉ばかりになりそうですから !)