ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語264「街の駐車場で・その4」

2020年04月30日 19時57分27秒 | 日記
ちいチャンは、
街の駐車場で、
揃えてある靴を、時々見る様になりました。
(あれ?また靴が置いてある。どうしてかなぁ。)
不思議が不思議でたまりません。
そんなある日、
駐車場で、車に乗り込もうとしている男の人がいました。
その男の人は、車のドアを開け、
運転席に腰かけて、足は車の外に出し、
普通の事の様に、靴を脱ぎました。
そして、
脱いだ靴を手にすると、助手席側に置きました。
そして、
普通の事の様にドアを閉め、走り去って行きました。
それを見て、
ちいチャンは、
駐車場の、揃えてある靴の原因が分かった様な気がしました。
駐車場に靴があったのは、
運転する人が、
自分が靴を脱いだのを忘れて、
そのまま走り去って行ってしまったのでしょう。
(ああー、そうかー。)
ちいチャンは、
忘れん坊の運転手さんがいるんだなぁ、と、
不思議の心が、くすぐったくなりました。

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