ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(69)『庭の金木犀(きんもくせい)』

2022年04月22日 19時54分16秒 | 日記
ちいチャンの家の庭に、「金木犀(きんもくせい)」の木がありました。
家の門の所に1本と、庭のずっと奥に1本の、合わせて2本の「金木犀」の木です。
屋根に届く高さの「金木犀」の木は、秋になるとオレンジ色の花を咲かせます。
外から帰って来ると、門の少し手前の辺りから、
ふわ~っと、「金木犀」の花の香りがして来ます。
ちいチャンは、
(いい匂いだなぁ。)
と、思います。
金木犀の香りに気が付いて、花をながめます。
金木犀の香りが消えて、小さく落ちた花をながめます。
金木犀の香りがただよう花咲く期間は、短いでした。
ちいチャンが、大きくなって故郷を思い出す時、
そこには「潮の香り」と「庭の金木犀」がありました。


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