ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(95)『年末に、手伝いに来てくれるオジサン』

2013年12月31日 14時53分18秒 | 日記

年末になると、いつも手伝いに来てくれるオジサンがいます。
オジサンは、おじいちゃんの年賀状の代筆をしたり、まゆだま用の
枝を、山から切って来てくれたり、綱を編んでくれたりします。
綱は、玄関扉の上に飾る物で、横綱のまわしの様な形をしていま
す。
オジサンは、綱を編んで玄関上に飾り、白い紙を付けました。
おじいちゃんは、この綱に思い入れがあるようで、きっちり仕上がる
と満足そうで、何度も外に出ては、玄関上の綱を見上げ、目を細め
ます。
おじいちゃんは、このオジサンをとても信頼している様です。
オジサンは、おじいちゃんが大好きな様です。
おばあちゃんは、おじいちゃんとオジサンの間には、口をはさみま
せん。
オジサンは、おじいちゃんの要望になんとか近づける様にと、一生
懸命手伝ってくれます。
日も暮れて帰る頃、おばあちゃんはオジサンに、日本酒や酒の肴
を持たせてあげます。
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ちいチャン物語(94)『お歳暮の時期』

2013年12月30日 11時25分32秒 | 日記

十二月になると、ちいチャンの家には小包が届きます。
長崎の「カステラ」、青森の「りんご」、「飴の入った丸い缶の3個入り」、
北海道の「チーズとバターの詰め合わせ」、なぜか「福神漬け」,「牡蠣
飴」、お酒などなど。
荷物は、おじいちゃんの書斎に置かれます。
おじいちゃんの書斎は、荷物置き場になってしまいます。
近所の人が、のしを付けたビールやお酒を持って来ると、おばあちゃん
は、
「ちょっと待ってて。」
と言って、おじいちゃんの書斎に駆け込み、その中からお返しにあげたい
物を探して持たせてあげます。
「これ、持って行って。どうもありがとう。」
おじいちゃんは、各県に知り合いが多いようです。
荷物が届けば、お返しも送らなければなりません。
近所の人からいただき物をすれば、お返しをしなければなりません。
おばあちゃんは、やりくりが大変そうでした。
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ちいチャン物語(93)『神棚のまゆだま』

2013年12月29日 18時24分45秒 | 日記

ちいチャンの家では、お正月に、天井近くにある神棚に、「まゆだま」を飾ります。
「まゆだま」は、数本付いてる木の枝に、小さくちぎった餅を付けた物です。
この「まゆだま」作りは、毎年、ちいチャンの仕事でした。
暮れにお米屋さんから、お正月用に突き上がった餅が届いた日、おばあちゃん
は、餅を切り分けながら、「まゆだま」用に細長いひものように切った餅を数本作
り、ちいチャンに渡します。
ちいチャンは、畳の上に新聞紙を敷き、「まゆだま」用の木の枝を置きます。
それから、ボールに水を入れ、側に置きます。
細長い紐のような餅を小さくちぎり、木の枝に付けて行きます。
餅は、だんだんベタベタとして来て、指に付き始めます。
そうすると、小さくちぎった餅が指から離れなくなり、枝に付けられません。
そこで、側に置いたボールの水で指先を洗います。
「まゆだま」は、餅がたくさん付いていると、雪のようにキレイに見えるので、ちい
チャンは、餅をたくさん付けます。
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ちいチャン物語Back number(60)『ティッシュ、トイレットペーパーが無かった頃』

2013年12月28日 12時39分47秒 | 日記

ちいチャンの町には、トイレットペーパーやティシュペーパーというものが、ありません
でした。
鼻をかむ時などに使う箱入りティッシュペーパー、外出する時に持ち歩くポケツトテ
ィッシュ、トイレのトイレットペーパーなどは、全部に“ちり紙”が使われていました。
“ちり紙”は、B5版ほどの大きさです。
茶の間の、ハエ叩きや新聞やメガネの置いてある出窓の所には、四角い箱が置かれ
ていて、その中に“ちり紙”が入れてあります。
四角い箱に入った“ちり紙”は、おじいちゃんの座るすぐ側や、おばあちゃんの鏡
台の側、そして、トイレにもそれぞれ置いてありました。
近くの雑貨屋さんには、“ちり紙”がひとまとめの束になって売っています。
紐で結ばれていて、1メートル位の高さです。
おばあちゃんは、両手にひとつずつ買って、持って帰ります。
ちいチャンのポケットには、四つ折りにした“ちり紙”が、いつも入っています。
家ではいつも、しわ加工をしたみたいな“ちり紙”を使います。
おばあちゃんは、街に出かける時や結婚式のお呼ばれの時などは、桜紙みたいな透
き通った“ちり紙”を、バッグの中に入れて行きます。
それは、しわ加工の“ちり紙”より、少し値段が高そうに見えました。
ちいチャンは、お姫様の“ちり紙”みたいな、おばあちゃんの“ちり紙”を、ちい
チャンも持ちたいなあと思いました。
おばあちゃんから少しもらって、鼻をかんでみるとその“ちり紙”は、フニャフニ
ャとはしてなくて、少し鼻が痛いでした。
(この“ちり紙”は、鼻が痛くなるからいらない。)
お姫様の“ちり紙”みたいな“ちり紙”は、おばあちゃんのお出かけ用で、ちいチ
ャンには、しわ加工の“ちり紙”の方が、使いやすいようでした。
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ちいチャン物語Back number(59)『砂浜に描かれた渦巻き』

2013年12月27日 23時47分16秒 | 日記

砂浜で、子供達が遊んでいます。
砂浜に落ちている棒を拾い、大きな大きな渦巻きを描きました。
子供達はジャンケンで二つに分かれ、渦巻きの真ん中から出発する組と、渦巻きの
外側から出発する組とに分かれました。
「よーい、どん!」
で、真ん中からと外側から、一人づつ渦巻きの中を走ります。
そして、相手にぶつかったらジャンケンをします。
勝った方は、そのまま進み、負けた方は、二人目がスタートします。
そして、相手にぶつかったらジャンケンをします。
「キャー!」
「早く!早く!」
「ワアー!!」
歓声や声援がにぎやかです。
相手の陣地に人がいなくなり、相手の陣地に先にたどり着いた方が勝ちです。
負けると悔しくて、
「もう一回やろう!もう一回やろう!」
と、何度でも挑戦をします。
夕方、子供達がいなくなると、砂浜には子供達が描いた大きな渦巻きが残りました。
波は、少しずつその渦巻きを消して行きます。
翌日には砂浜は、また、新しいキャンパスに生まれ変わります。



※Back number(58)は、掲載済みです。(12/4掲載)
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ちいチャン物語(92)『お正月の餅』

2013年12月26日 20時31分58秒 | 日記

暮れ近く、ちいチャンの家では、近所のお米屋さんに、もち米を持って
行って、餅をついてもらいます。
もち米は、四角い平らな餅になって、戻って来ます。
大きさは、座布団ぐらいです。
まだ、消しゴムのような弾力のある段階で、おばあちゃんは、四角い平
らな餅に包丁を入れます。
最初は、長方形の長い餅に切り分けます。
それから、1センチ幅くらいの大きさの、切り餅に切って行きます。
包丁で切れるくらいの柔らかさなので、切るほどに餅が包丁にくっついて
来て、だんだんと重くなります。
おばあちゃんは、包丁を軽く濡らしながら、餅を切ります。
餅は、お米屋さんから届いた日に切らないと、一日置くごとに固くなり、切
るのが大変になります。
おばあちゃんは、切り分けた餅に白い粉を振りました。
「こうすると、餅をはがしやすいからね。」
おばあちゃんが言いました。
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ちいチャン物語Back number(57)『囲炉裏のお話』

2013年12月25日 20時11分59秒 | 日記

ちいチャンの家は、玄関を入ってすぐの部屋には“囲炉裏(いろり)”があります。
囲炉裏には、冬には炭がくべられて、天井からは“鉤(かぎ)”が降ろされます。
ちいチャンは、鉤を鍵だと思っていましたが、後々に、正しくは“自在鉤(じざいかぎ)”
と言うのだと分かりました。
この自在鉤は、普段は天井の角に斜めに吊り上げられています。
冬場の囲炉裏に火が入る時にだけ、この自在鉤が降ろされ、鉄瓶というやかんがかけられま
す。
鉄瓶は、鉄で出来たやかんです。重いです。
炭火で鉄瓶のお湯を沸かし、そのお湯でお茶を入れます。
鉄瓶は、シュンシュンシュンシュンお湯が沸き、部屋を暖めてくれます。
おじいちゃんは、囲炉裏の家長の座る場所に、いつも座っていて、タバコをぷかりと吹かし
ます。
自在鉤には、疑問符を逆さにしたような鉤が付いていて、それに掛けている鉄瓶は、360
度どの方向にも回ります。
おばあちゃんが側にいない時、おじいちゃんは、急須に鉄瓶からお湯を入れ、自分でお茶を
入れます。
お酒を飲むお客様が来ると、お銚子を鉄瓶のお湯の中に入れて、暖めます。
お客様は、自分に出されるお酒が温まるのを、目の前で見ていられるのでした。
囲炉裏の横の床下には、炭を入れる場所がありました。
囲炉裏には、五徳(ごとく)、火箸(ひばし)、灰ならしが置いてあります。
五徳には急須をのせ、火箸で炭をくべ、灰ならしで灰をならします。
ちいチャンは、灰ならしで灰をいじるのが、チョット好きです。
灰ならしの先端は、ギザギザになっていて、灰の上をすべらせると、ギザギザの形が付きま
す。
囲炉裏には、水を入れる釜が付いていて、その上には柄杓(ひしゃく)が置いてありました。
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ちいチャン物語Back number(56)『ダイヤルの無い黒い電話機』

2013年12月24日 21時19分59秒 | 日記

ちいチャンの家の電話機は、ダイヤルの数字がない黒い電話機でした。
電話機の右側に、ぐるぐる回すレバーが付いていました。
電話をかける時は、このレバーをぐるぐる回し、受話器を取ります。
そうすると、
「はい!交換です!」
と、受話器の向こうから、交換手さんが応対をしてくれます。
電話をかけたい相手の電話番号を告げ、いったん通話を切ります。
相手に電話がつながると、電話が鳴り、交換手さんが、
「相手の方が、お出になりました。どうぞ。」
と、つないでくれます。
電話機には、ダイヤルや数字が付いていないので、電話をかける時は、必ず
交換手さんが、間に入ります。
そして、通話が終わるとまた電話が鳴り、
「○○分間で、○○円でした。」
と、通話時間と金額まで教えてくれました。
ちいチャンは一度だけ、お友達の家に電話をしてみようと思い、交換手さんに
電話番号を告げた事がありました。
つながった電話の向こうには、知らない人の声が聞こえたので、何も言わずに
受話器を置いて切ってしまいました。
すると、ジリリリリーン!と、電話が鳴り、受話器を取ると交換手さんが、
「相手の方が、お出になっていますが...。」
と、言います。
緊張で、ドキドキしていたちいチャンは、
「すみません、間違えました。」
と言って、慌てて受話器を置いてしまいました。
話し手と話し手の間に入る交換手さんは、誰が何処に電話をかけたかなどは、
すべてお見通しなのでした。
(ちょっと試しに...なんて、電話したりできないな..。)
と、胆に銘じたちいチャンでした。
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ちいチャン物語Back number(55)『ご飯を入れたラーメンの汁』

2013年12月23日 21時31分22秒 | 日記

ちいチャンのお友達のシーちゃんの家は、近所というには少し遠く、隣町との
中間ぐらいの場所にあります。
隣町は、山をひとつ越えた所にあります。
シーちゃんの家は、ちょうど山のてっぺんあたりになります。
今なら、ペンションでも建ちそうな山の中で、家の前には小川が流れています。
ちいチャンは、てくてくてくてくと歩いて、シーちゃんの家に遊びに行きます。
ちいチャンの町の子供達は、ひと山歩くぐらいは平気です。
ちいチャンは山道を登り、途中から山の中に入る細い道へ曲がります。
シーちゃんの家は木々に囲まれ、木々の間からこぼれ落ちる光が、とてもキレ
イです。
空気は澄み渡り、小川の水は透き通り、目の前を木から木へと飛び移る鳥達。
ちいチャンは、シーちゃんの家に遊びに行くのは、とても楽しみです。
そんなある日の事でした。
お昼に、シーちゃんのお母さんが、インスタントラーメンを作って、出してくれ
ました。
ちいチャンは、インスタントラーメンを食べるのは、この日が初めてでした。
シーちゃんと一緒に食べるインスタントラーメンは、とても美味しいでした。
そろそろ食べ終わる、という頃、シーちゃんが、
「ちいチャン、残りの汁にご飯入れる?」
と、聞きます。
「ご飯を入れるの?」
と、ちいチャンが聞くと、シーちゃんは、台所から朝の残りのご飯を持って来て、
自分のラーメンの汁の中に入れました。
「こうやって食べると、おいしいんだよ。」
シーちゃんが言いました。
「少し入れてみる!」
ちいチャンは、シーちゃんにそう言って、ご飯を少し入れてもらいました。
そうして、二人で、ズズッ!ズズッ!と、すすります。
「うん!おいしいね!」
二人は、ラーメンの汁まで全部食べてしまいました。
この日、ちいチャンは、新しい経験をふたつしました。
初インスタントラーメン、初ご飯入りラーメンの汁、です。
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ちいチャン物語(91)『近所中の人がお手伝い』

2013年12月22日 18時26分50秒 | 日記

ちいチャンの町は、暮れの大掃除の時期が来ると、町中の人た
ちが、大掃除をする家に、手伝いに集まります。
一件一件、日にちを変えて、各家々に手伝いに行きます。
おとうさん達は、天井のすすを掃ったり、重い家具を移動したり、
おかあさん達は、雑巾片手にあっちへ行ったり、こっちへ行ったり。
そして、台所では、数人のおかあさん達が、料理当番です。
食事は、大掃除を手伝いに来てもらっている家が、ふるまいます。
ちいチャンの町の家々は、広い家が多いので、大掃除は夕方まで
かかります。
大掃除中、にぎやかな話し声や笑い声が絶えません。
町中揃って、家族の様です。
ちいチャンは、ちいチャンの家の大掃除の日になると、人がたくさん
集まるので嬉しいです。
でも、ちょろちょろして危ないからと、外に出されてしまいます。
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ちいチャン物語Back number(54)『連絡船“鈴吉丸”』

2013年12月21日 16時57分35秒 | 日記

ちいチャンの町の桟橋に、朝と夕方、連絡船“鈴吉丸”が来ます。
街に用事のある人や、高校へ行く人、荷物を受け取ったり送ったりする人が、
この“鈴吉丸”を利用します。
宅配業者のなかったこの頃、遠く離れた家族に、魚やカニを送ったり、また遠
く離れた家族から、ちいチャンの町の家族へ、荷物を送ったりするのに、この
“鈴吉丸”は便利でした。
朝に送った魚やカニが、その日の午前中には受け取り主の手に渡るのですから、
まさに!産地直送です。
荷物には、荷札を付けます。
荷札には、送り主と受け取り主の住所と名前を書き、荷札に付いている針金を
荷物を結んでいる紐にくくりつけます。
送り主は受け取り主に、前もって電話で連絡をしておきます。
船の着く頃に、桟橋で船の着くのを待って、荷物を受け取ります。
“鈴吉丸”は、ずっと沖から汽笛を鳴らし、もうすぐ桟橋に着くよ、と知らせ
ます。
ボーーーーー!!!ボーーーーー!!!
そして、小さく見える船が、だんだんと近づき大きくなります。
“鈴吉丸”が汽笛を鳴らすと、外で遊んでいた子供達は、
「鈴吉が来た!」
と、言って、桟橋に走ります。
だんだんと大きくなる“鈴吉丸”に手を振りながら、走ります。
“鈴吉丸”が着いた桟橋は、船に乗る人降りる人、荷物を受け取る人送る人、
漁の準備をする漁師さん、届いたばかりの荷物の山、で活気づきます。
そんなにぎやかさが、子供達は好きです。
“鈴吉丸”は、桟橋を離れる時、また、汽笛を鳴らします。
ボーーーーー!!!ボーーーー!!!
大きい姿がだんだんと小さくなり、やがて波間に隠れます。
ちいチャンは、“鈴吉丸”が、小さくなって見えなくなるのを見ると、少し
さびしい気持ちになります。
朝も夕も、“鈴吉丸”を見送る時は、見えなくなるまで見ています。
朝も夕も、“鈴吉丸”が見えなくなると、少しさびしい気持ちになります。
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ちいチャン物語Back number(53)『巻貝の声』

2013年12月20日 21時08分54秒 | 日記

砂浜に、握りこぶしぐらいの大きさの、巻貝が落ちていました。
大きいお兄さんが、
「卷貝を耳にあててごらん。」
と、言いました。
ちいチャンは、砂浜の巻貝を拾って、耳にあててみました。
巻貝の中からは、風のような、うねりのような音が聞こえます。
「海の音が聞こえるかい?」
大きいお兄さんが聞きます。
「うん!聞こえる!」
ちいチャンは答えます。
(そうか、これは海の音だ、海の音が聞こえるんだ。)
目をとじて、巻貝を耳にあてると、海の光景が目に浮かんで来ます。
ちいチャンは、巻貝を家に持って帰り、水道の水できれいに洗いました。
巻貝は、耳からの距離を少し離したり、近づけたりするだけで音の高さが違
って聞こえました。
乾いた巻貝からは、その中に砂浜があるかのように、サラサラと砂がこぼれ
落ちました。
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ちいチャン物語Back number(52)『建前(上棟式(じょうとうしき))』

2013年12月19日 19時35分52秒 | 日記

「今日は、建前があるよ。」
と、おばあちゃんが言いました。
新しい家を建てる時、柱の骨組みが完成すると、“建前”と言って、その家の主人や長男
が、骨組みのてっぺんから、紅白のモチや和紙にくるんだ小銭をまきます。
ちいチャンの町は小さいので、どこかの家で家を建て始めると、町中の人が“建前”の日
を楽しみにします。
“建前”は、特別に声をかけて招待する、とかというものでもなく、お祭りの時の様に、
自然に集まった人達に、モチや小銭が振る舞われます。
“建前”の日、男衆は骨組みの出来た家のてっぺんに登り、掛け声をかけながら紅白のモ
チをまきます。
賑やかさは、まるでお祭りの様です。
家の下に集まった大人や子供は、キャーキャー、ワーワー言いながら、モチがまかれた方
向へ走り、手でキャッチしたり、落ちたモチを拾ったりします。
次に、和紙にくるまれた小銭がまかれ、家の下に集まった大人や子供は、キャーキャー、
ワーワー言いながら、小銭がまかれた方向へ走ります。
中には、
「こっち!こっち!」
と、男衆に手を振って、催促をするオバちゃんもいます。
ちいチャンは小さくて、ちいチャンが伸ばす手の上には、大きなおとなの手が重なり合い
、まかれるモチも小銭も、ちいチャンはキャッチすることが出来ませんでした。
しかたがないので、落ちたモチと小銭を拾おうとしますが、動作のすばやい男の子達に取
られてしまいます。
おばあちゃんは、おばあちゃんなのに、なぜだか動きが若いです。
エプロンのポケットに、紅白のモチも小銭も入っていました。
“建前”が゛終わると、手に手にモチや小銭を持って、町の人は家に帰ります。
おばあちゃんは、エプロンのポケットに手を入れると、ちいチャンの手に、和紙でくるま
れた小銭をひとつ握らせてくれました。
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ちいチャン物語Back number(51)『海ほおずき』

2013年12月18日 19時40分16秒 | 日記

砂浜を歩いていると、波打ち際に“海ほおずき”が束になって落ちている時
があります。
遊ぶのには、ひとつあればいいのですが、何十個も付いています。
“海ほおずき”は、透き通ったビニールみたいに見えます。
ひとつひとつは小さくて、1㎝ちょっとぐらいの大きさです。
ちいチャンは、これを海藻だと思っています。
“海ほおずき”は、植物のほおずきと同じ様に、口にくわえてブゥー!ブゥ
ー!と鳴らして遊びます。
ちいチャンは、ほおずきを鳴らすことができました。
だから、“海ほおずき”も鳴らすことができました。
ちいチャンは、砂浜で拾った“海ほおずき”を、海水できれいに洗い、ひと
つちぎって口に含ませました。
そうして、下唇に“海ほおずき”を乗せて、上の前歯で上から押します。
植物のほおずきは、空気を入れる丸い穴の所が、すぐに破けてしまいますが、
“海ほおずき”は丈夫です。
もし破れても、束になってくっついているので、変わりは沢山あるのです。
ちいチャンは、“海ほおずき”を鳴らしながら、海岸沿いを歩きます。
“海ほおずき”は、なかなか破れません。
ちいチャンは、少しアゴが疲れてしまいました。
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ちいチャン物語Back number(50)英語版and日本語版「夢中になってしまう場所」

2013年12月17日 18時28分17秒 | 日記


A little girl lives near a barbershop.
Her name is “Chii”.
Her grandpa goes to the barbershop once a month.
“Chii”goes to the barbershop with him and she is likes to wait because
there are a lot of books.
There are a lot of boys comics and girls comics.
“Chii”loves comic books.
She is reading comic books and she doesn't hear grandpa talking with the
barber.
Then grandpa says he's going back home.
“Chii ! let's go back our home !” But she doesn't hear.
“Could you see my granddaughter?”Grandpa says to the barber.
“Sure !”He says with a smile.
Chii doesn't notice nobody is there.
Then the sun is going down in the west. Chii returns by herself.
“Mr.ー! I'm going to go back my home.”She says in a loud voice.
“Oh ! OK ! Take care !”said the man.
Chii opens the door and she starts running.
The evening glow is lightening her face.
(I'm going to read some comic books in this shop tomorrow.)
She wants to read more.


ちいチャンの家の近くに、床屋さんがあります。
おじいちゃんは1ヶ月に1度、床屋さんに行きます。
ちいチャンは、おじいちゃんと一緒に床屋さんに行って、待っているのが好きです。
なぜって、床屋さんには、たくさんの本があるからです。
男の子用の漫画の本、女の子用の漫画の本。
漫画が大好きなちいチャンは、おじいちゃんと床屋さんのおじさんが、話をしているのも聞
こえないほど、夢中になって読んでいます。
おじいちゃんが床屋を終わって帰る時、
「ちいチャン、帰るよ!」
おじいちゃんが声をかけても、ちいチャンには聞こえません。
おじいちゃんは、床屋さんのおじさんに、小声で聞きます。
「(ちいチャンを)置いて行ってもいいかい?」
床屋さんのおじさんは、
「いいですよ。」
微笑みながら答えます。
ちいちゃんは、お店の中に人がだ~れもいなくなっても、気が付きません。
気が付いたのは、太陽が西の空に沈みかけた頃でした。
「おじさ~ん!帰るから~!」
と、ちいチャンは大きな声で言いました。
「気をつけてなー!」
床屋さんのおじさんが言いました。
ガラガラガラッ、床屋さんの入口の戸を開けて、ちいチャンは走り出します。
夕焼けが、ちいチャンの顔を赤く染めます。
(明日、漫画のつづきを読ませてもらおうかなぁ。)
まだまだ読み足りない、ちいチャンでした。
翌日、
「漫画みせてくーださーい!」
床屋さんの入り口には、ちいチャンの姿がありました。

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