ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

Play back ちいチャン物語(195)山から立ち昇る白い煙

2017年07月31日 21時00分10秒 | 日記

砂浜から、はるか遠くを見上げると、

遠い山のてっぺんに、

ポツンと、建物がありました。

この建物は、半島の、ずうっと端の方なので、

ちいチャンは、行った事がありません。

建物には、エントツが付いています。

そのエントツから、

時々、煙が立ち昇ることがあります。

ちいチャンは、おばあちゃんに、

「あれ、なぁに?」

と、聞くと、

おばあちゃんは、

あそこは火葬場なのだと言いました。

そして、

立ち昇る遠くの煙を見つめながら、

「誰か死んだんだなぁ。」

と、ささやくようにつぶやきました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(194)がまガエル

2017年07月30日 19時09分02秒 | 日記

ある日、

大きいお兄さんが、ちいチャンに、

「がまガエルに、おしっこをひっかけられると、目が見えなくなるんだよ。」

と、言いました。

がまガエルは、棒でつついたりりすると、

シュッ!と、おしっこをして跳びます。

がまガエルは、背中がボツボツしていて、姿も大きく、

見つけただけで、

ちいチャンは、恐くて逃げてしまいます。

「ウシガエルというカエルもいるんだよ。」

と、大きいお兄さんは言いました。

がまガエルよりも、もっと大きくて、

大きいお兄さんの、お父さんの手のひらぐらいの大きさ、

が、あるようです。

そして、

ウシガエルの鳴き声は、牛の声に似ているんだ、

と、教えてくれました。

ちいチャンは、まだ、ウシガエルを見たことがありません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(193)カップの中の白い皮

2017年07月29日 18時56分45秒 | 日記

時々、おばあちゃんは、

食パンを焼いてくれます。

そして、

飲み物に、牛乳を温めてくれます。

おばあちゃんは、鍋に牛乳を入れて温めます。

牛乳は、鍋の中でぷくぷくと泡をたてます。

そして、おばあちゃんは、

その牛乳を、カップに注ぎます。

でも、

飲む時に、牛乳の上に白い皮が浮かんでいて、

飲むと、唇にベタッ!と、くっつくのです。

ちいチャンは、女の子なのに、

唇の上に、白いおヒゲが出来てしまいます。

牛乳を、温める前には無かった、この白い皮、

(なんだろうなぁ。)

とちいチャンは、不思議です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(192)砂鉄

2017年07月28日 18時30分07秒 | 日記

ちょっと面白い遊びがありました。

それは、

砂鉄を下敷きに乗せ、

下敷きの下から磁石を動かすと、

砂鉄が、磁石と一緒に動き出すというものです。

男の子たちが数人、わいわいと、

磁石を動かして、遊んでいます。

砂鉄は、まるで、生き物のように、

下敷きの上を動き、大小さまざまな形を作ります。

砂鉄は、砂場の砂の中にあって、

磁石で砂をかき混ぜると、

磁石に砂鉄がくっ付いて来ます。

くっ付いた砂鉄を手で取り、下敷きに乗せます。

ちいチャンは、

砂鉄をいっぱい集めようとしましたが、

磁石にくっ付いた砂鉄は、

なかなか、磁石から離れてくれませんでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(191)校庭に落ちている“ダイヤモンド”

2017年07月27日 21時05分43秒 | 日記

学校の校庭の砂には、

ガラスのように透明な、小さな石が混じっています。

女の子たちは、

“ダイヤモンド”と言って、

休み時間や放課後に拾って、宝物にしています。

石は、2~3ミリの大きさです。

時々、1センチぐらいの大きさの物が落ちています。

でも、

あまり大きいと、ガラスのカケラ見えて、

ポイッ!と、

捨ててしまいます。

運動会の時、

校庭での体育の、待ち時間の時、

女の子たちは、ダイヤモンドが落ちていないかと、

地面をチラチラ見ています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(190)ニワトリ・その2

2017年07月23日 17時04分39秒 | 日記

ちいチャンの町では、

何件か、ニワトリを飼っています。

お友達のハッちゃんの家でも、ニワトリを飼っていて、

ニワトリ小屋があります。

ニワトリ小屋は、玄関を通り越し、

庭の一番奥にありました。

ニワトリの世話は、

ハッちゃんのオジイチャンがしています。

オジイチャンは、よく、

平らな大きな石の上で、

貝殻を細かく砕き、エサに混ぜていました。

ニワトリは、つつくようにエサを食べます。

そして時々、

庭を散歩しています。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(189)ニワトリ

2017年07月21日 19時29分26秒 | 日記

 

大きいお兄さんの家では、

ニワトリを飼っています。

ニワトリは、毎日卵を産み、

大きいお兄さんは、カゴを持って、

ニワトリ小屋に、卵を取りに行きます。

卵は、チョット、ニワトリのフンで汚れています。

でも、大きいお兄さんは気にしません。

ある日、

大きいお兄さんの家に行くと、

外で、オバちゃんが、

ニワトリの毛をむしっていました。

ニワトリは、ぐったりと頭を下げていました。

お湯が入っているバケツの中で、

オバチャンは、

ゴム手袋をして毛をむしっています。

ニワトリは、丸裸みたいに見えました。

ちいチャンは、

(どうして毛をむしっているのかなぁ。

ニワトリを、どうするのかなぁ。)

と、思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(188)火の見やぐらのカラス

2017年07月19日 18時29分59秒 | 日記

ある日の朝、

ちいチャンは、学校へと歩いていました。

ふと見ると、

火の見やぐらにカラスが一羽とまっています。

いつも、この火の見やぐらには、

カラスがとまっているので、

ちいチャンは、何も気にせず通り過ぎました。

数メートルほど歩いた時、

首の後に、“ガシッ!!”という、

何かに捕まれたような、強い力を感じました。

(痛!)

ちいチャンは、びっくりして後を振り向くと、

バサバサと、カラスが飛び去って行きました。

(何!今の!カラスだったの!)

ちいチャンは、突然の事だったので、

しばらくは動けずに、

ただ、飛び去るカラスを見ていました。

(なんだったんだろう・・・)

ちいチャンは、

カラスがちいチャンを襲ったのか、

黒い髪を見て、仲間と間違えたのか、

ちいチャンの何かに反撃したのか、

ずっと、ずっと、分からずにいます。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(187)砂山崩しゲーム

2017年07月18日 19時10分13秒 | 日記

ちいチャンが、砂浜で遊んでいます。

友だちと、砂山を作り、

てっぺんに、浜辺に落ちていた小枝を刺しました。

「じゃんけんぽん!」

勝った方が先に、

砂山の砂を下の方から、

両手でひと周りづつ削るゲームです。

最初は、

握れるくらいの砂の量を、

両手でぐるりと削り取れます。

そして、だんだんと砂山が小さくなり、

刺してある小枝に近づくと、

指先で、

すこ~しづつ、そろ~りそろりと、

砂を削ります。

このゲームは、

小枝を倒した方が負けです。

小枝は、砂が減って行くと、

まっすぐに立っていられず倒れてしまいます。

ゲームの途中で、小枝が斜めに傾いて来たり、

ぐらっ!と、倒れそうになる事があります。

砂山崩しは、

ヒヤヒヤ、ドキドキの浜辺のゲームです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(186)帰りながら遊ぶ空き缶

2017年07月17日 19時18分50秒 | 日記

学校の帰り道、

道路に空き缶が落ちていると、

ちいチャンは、

缶蹴りをしながら帰ります。

サッカーのボールを蹴るように、

「えーい!」

と、空高く蹴り上げたり、

石けり遊びのように、

道路づたいに転がしてみたり。

缶は、

蹴る強さによって、

転がる音が違います。

お友達が一緒の時は、

かわりばんこに缶を蹴りながら帰ります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(185)“やまびこ”は...

2017年07月16日 18時47分15秒 | 日記

楽しい時の叫び声も、

悲しい時の叫び声も、

ケンカをした時の叫び声も、

悔しい時の叫び声も、

みんなみんな受け止めて、

返してくれます。

だから、

子供たちは、

いつも、いつも、元気です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(184)やまびこ

2017年07月13日 19時55分27秒 | 日記

学校への山道を登りきると、

隣の山が、目より下に見えます。

山と山の間は、くぼみになっています。

でも、木におおわれているので、底が見えません。

今来た道を振り返ると、

歩いて来た小道は、森林で隠され、

空の下には、海が見えます。

そしてその海沿いには、

ちいチャンの町が小さく並んでいます。

子供たちは、この山のてっぺんが好きです。

山と山の間の谷間が、どのくらい深いのかと、

道端の石を拾い、投げ入れてみたり。

それから、

向かいの山に向かって大きな声で、

「やっほー!」

と叫びます。

すると、山が、

ヤッホー、ヤッホー、ヤッホー、と、

答えてくれるのです。

これは、“やまびこ”なのだと、

誰かが教えてくれました。

子供たちは、山が答えてくれるのが楽しくて、

代わる代わるに何度も、何度も、

「やっほー!」

「やっほー!」

「やっほー!」

と、叫びます。

山は、何度でも、

子供たちの声に、答えてくれます。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(183)暗黙の習慣

2017年07月12日 19時07分38秒 | 日記

ちいチャンの家には、

毎日のように、誰かが来ます。

お茶を飲みに来る人や、

用事があって来る人、

採りたての魚や野菜を持って来てくれる人が来ます。

町の人たちは、

お茶を飲みに来るオバチャンやオバアチャンは、

台所の入り口から入って来ます。

男の人は、

お茶飲みや用事に関係なく、玄関から入って来ます。

ちいチャンが、見ていると、

お客様らしい人は、玄関から、

お友達らしい人は、台所から入って来る気がします。

そして、

ほとんどの来客は、

まっすぐに仏壇に向かい、お線香を上げます。

それから、おじいちゃんとおばあちゃんに、

「こんにちは。」

と、座っておじぎをします。

おばあちゃんは、お客様がお線香を上げている内に、

座布団を用意して、置いておきます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(182)マツゲ、その2

2017年07月11日 19時16分17秒 | 日記

ちいチャンは、長いマツゲに憧れていました。

ある日、ちいチャンは、

(マツゲを作ってみようかな。)

と、思いました。

セロハンテープに、切った髪の毛を並べて貼り付け、

半分に折りました。

そして、

毛先をハサミで切り揃え、

セロハンテープをまぶたの幅の長さに切りました。

ちいチャンは、二重まぶたなので、

二重まぶたの所に、作ったマツゲをはさんで、

ぱちっ!と目を開けてみました。

くっきりマツゲの、ぱっちりおめめが出来上がりました。

(わあ~、長いマツゲだ~!)

ちいチャンは嬉しくなりました。

ちいチャンの、手作り「付けマツゲ」でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Play back ちいチャン物語(181)マツゲ

2017年07月09日 20時02分24秒 | 日記

テレビに出てくる女の歌手の人は、

みんな、長いマツゲをしています。

ちいチャンは、

(長いマツゲになりたいなあ。)

と、思っていました。

ある日、

友達のキョウちゃんが、

「マツゲは切ると、長くなるよ。」

と、言いました。

キョウちゃんは、とても長いマツゲをしています。

ちいチャンは、家に帰って、

ハサミでマツゲを切ってみました。

マツゲは、屋根のひさしみたいになって、

なんだか変な形です。

ちいチャンは、毎日、毎日、鏡をみて、

楽しみにしていました。

でも、マツゲは、前と同じ長さまで伸びて、

それ以上は長くはなりませんでした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする