ちいチヤンのお友達に、
学校にマンガを持って来て、休み時間に読んでいる子がいます。
ちいチャンは、マンガを買ってもらえないので、
その子が読んでいる時に、後からのぞいて一緒に見ています。
毎週、マンガの続きを見るのが楽しみです。
ある日、ちいチャンは、その子からマンガを借りて、家へ持って帰りました。
わくわく、どぎどき。
ひとりで、じっくり見るのは初めてです。
ちいチャンは、自分がマンガの主人公になったような気がします。
読み進んで行くと、
「ヘビ女」のマンガがのっています。
いつもは、友達の後から一緒に見るので、あまり怖さを感じません。
でも、その日はひとりです。
マンガの中の母親は、人間の姿をしていますが、
本当はヘビだったのです。
夜にはヘビに姿を変え、毎夜“生の卵”をまる飲みしています。
口を大きく開け、飲み込んだ卵は、のどをごくりごくりと通って行きます。
そして、次の日の朝は、いつものやさしい母親に戻っています。
ちいチャンは、
(おばあちゃんも、ヘビ女かもしれない・・・。)
そんなことを思ってしまいました。