ちいチャンが小さい頃、台所に釜戸があり、その横に水がめがありました。
水がめは四角い形をしていて、周りは四角の小さなタイルで囲まれていました。
水がめの上には、お風呂の蓋のような蓋がかぶせてあります。
蓋の上には、水まきをする時に使うような柄杓(ひしゃく)が置いてあります。
水がめは、非常用に水を汲んで入れてあるようでした。
時々、おばあちゃんは、柄杓で水を汲み、台所の洗い物に使います。
中の水を使い切ると、おばあちゃんは、水がめ用のバケツに水を汲んで運び、
水がめの中に入れます。
バケツは大きいので、とても重そうです。
バケツひとつでは、水がめは一杯にはならないので、おばあちゃんは、何度も水
を汲んで運びます。
非常用の水なので、水がめの中にはいつも、きれいな水を入れておかなければ
いけないようでした。