ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語190「ニワトリ・その2」

2022年08月31日 19時27分00秒 | 日記
ちいチャンの町では、
何件か、ニワトリを飼っています。
お友達のハッちゃんの家でも、ニワトリを飼っていて、
ニワトリ小屋があります。
ニワトリ小屋は、玄関を通り越し、
庭の一番奥にありました。
ニワトリの世話は、
ハッちゃんのオジイチャンがしています。
オジイチャンは、よく、
平らな大きな石の上で、
貝殻を細かく砕き、エサに混ぜていました。
ニワトリは、つつくようにエサを食べます。
そして時々、
庭を散歩しています。
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ちいチャン物語189「ニワトリ」

2022年08月30日 20時13分55秒 | 日記
大きいお兄さんの家では、
ニワトリを飼っています。
ニワトリは、毎日卵を産み、
大きいお兄さんは、カゴを持って、
ニワトリ小屋に、卵を取りに行きます。
卵は、チョット、ニワトリのフンで汚れています。
でも、大きいお兄さんは気にしません。
ある日、
大きいお兄さんの家に行くと、
外で、オバちゃんが、
ニワトリの毛をむしっていました。
ニワトリは、ぐったりと頭を下げていました。
お湯が入っているバケツの中で、
オバチャンは、
ゴム手袋をして毛をむしっています。
ニワトリは、丸裸みたいに見えました。
ちいチャンは、
(どうして毛をむしっているのかなぁ。
ニワトリを、どうするのかなぁ。)
と、思います。
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ちいチャン物語188「火の見やぐらのカラス」

2022年08月27日 19時50分50秒 | 日記
ある日の朝、
ちいチャンは、学校へと歩いていました。
ふと見ると、
火の見やぐらにカラスが一羽とまっています。
いつも、この火の見やぐらには、
カラスがとまっているので、
ちいチャンは、何も気にせず通り過ぎました。
数メートルほど歩いた時、
首の後に、“ガシッ!!”という、
何かに捕まれたような、強い力を感じました。
(痛!)
ちいチャンは、びっくりして後を振り向くと、
バサバサと、カラスが飛び去って行きました。
(何!今の!カラスだったの!)
ちいチャンは、突然の事だったので、
しばらくは動けずに、
ただ、飛び去るカラスを見ていました。
(なんだったんだろう・・・)
ちいチャンは、
カラスがちいチャンを襲ったのか、
黒い髪を見て、仲間と間違えたのか、
ちいチャンの何かに反撃したのか、
ずっと、ずっと、分からずにいます。

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ちいチャン物語187「砂山崩しゲーム」

2022年08月26日 19時01分15秒 | 日記
ちいチャンが、砂浜で遊んでいます。
友だちと、砂山を作り、
てっぺんに、浜辺に落ちていた小枝を刺しました。
「じゃんけんぽん!」
勝った方が先に、
砂山の砂を下の方から、
両手でひと周りづつ削るゲームです。
最初は、
握れるくらいの砂の量を、
両手でぐるりと削り取れます。
そして、だんだんと砂山が小さくなり、
刺してある小枝に近づくと、
指先で、
すこ~しづつ、そろ~りそろりと、
砂を削ります。
このゲームは、
小枝を倒した方が負けです。
小枝は、砂が減って行くと、
まっすぐに立っていられず倒れてしまいます。
ゲームの途中で、小枝が斜めに傾いて来たり、
ぐらっ!と、倒れそうになる事があります。
砂山崩しは、
ヒヤヒヤ、ドキドキの浜辺のゲームです。
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ちいチャン物語186「帰りながら遊ぶ空き缶」

2022年08月25日 19時03分36秒 | 日記
学校の帰り道、
道路に空き缶が落ちていると、
ちいチャンは、
缶蹴りをしながら帰ります。
サッカーのボールを蹴るように、
「えーい!」
と、空高く蹴り上げたり、
石けり遊びのように、
道路づたいに転がしてみたり。
缶は、
蹴る強さによって、
転がる音が違います。
お友達が一緒の時は、
かわりばんこに缶を蹴りながら帰ります。
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ちいチャン物語185「“やまびこ”は...」

2022年08月23日 19時17分11秒 | 日記
楽しい時の叫び声も、
悲しい時の叫び声も、
ケンカをした時の叫び声も、
悔しい時の叫び声も、
みんなみんな受け止めて、
返してくれます。
だから、
子供たちは、
いつも、いつも、元気です。
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ちいチャン物語184「やまびこ」

2022年08月22日 19時30分52秒 | 日記
学校への山道を登りきると、
隣の山が、目より下に見えます。
山と山の間は、くぼみになっています。
でも、木におおわれているので、底が見えません。
今来た道を振り返ると、
歩いて来た小道は、森林で隠され、
空の下には、海が見えます。
そしてその海沿いには、
ちいチャンの町が小さく並んでいます。
子供たちは、この山のてっぺんが好きです。
山と山の間の谷間が、どのくらい深いのかと、
道端の石を拾い、投げ入れてみたり。
それから、
向かいの山に向かって大きな声で、
「やっほー!」
と叫びます。
すると、山が、
ヤッホー、ヤッホー、ヤッホー、と、
答えてくれるのです。
これは、“やまびこ”なのだと、
誰かが教えてくれました。
子供たちは、山が答えてくれるのが楽しくて、
代わる代わるに何度も、何度も、
「やっほー!」
「やっほー!」
「やっほー!」
と、叫びます。
山は、何度でも、
子供たちの声に、答えてくれます。

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ちいチャン物語183「暗黙の習慣」

2022年08月21日 18時38分22秒 | 日記
ちいチャンの家には、
毎日のように、誰かが来ます。
お茶を飲みに来る人や、
用事があって来る人、
採りたての魚や野菜を持って来てくれる人が来ます。
町の人たちは、
お茶を飲みに来るオバチャンやオバアチャンは、
台所の入り口から入って来ます。
男の人は、
お茶飲みや用事に関係なく、玄関から入って来ます。
ちいチャンが、見ていると、
お客様らしい人は、玄関から、
お友達らしい人は、台所から入って来る気がします。
そして、
ほとんどの来客は、
まっすぐに仏壇に向かい、お線香を上げます。
それから、おじいちゃんとおばあちゃんに、
「こんにちは。」
と、座っておじぎをします。
おばあちゃんは、お客様がお線香を上げている内に、
座布団を用意して、置いておきます。
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ちいチャン物語182「マツゲ、その2」

2022年08月20日 17時26分31秒 | 日記
ちいチャンは、長いマツゲに憧れていました。
ある日、ちいチャンは、
(マツゲを作ってみようかな。)
と、思いました。
セロハンテープに、切った髪の毛を並べて貼り付け、
半分に折りました。
そして、
毛先をハサミで切り揃え、
セロハンテープをまぶたの幅の長さに切りました。
ちいチャンは、二重まぶたなので、
二重まぶたの所に、作ったマツゲをはさんで、
ぱちっ!と目を開けてみました。
くっきりマツゲの、ぱっちりおめめが出来上がりました。
(わあ~、長いマツゲだ~!)
ちいチャンは嬉しくなりました。
ちいチャンの、手作り「付けマツゲ」でした。

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ちいチャン物語181「マツゲ」

2022年08月19日 19時46分30秒 | 日記
テレビに出てくる女の歌手の人は、
みんな、長いマツゲをしています。
ちいチャンは、
(長いマツゲになりたいなあ。)
と、思っていました。
ある日、
友達のキョウちゃんが、
「マツゲは切ると、長くなるよ。」
と、言いました。
キョウちゃんは、とても長いマツゲをしています。
ちいチャンは、家に帰って、
ハサミでマツゲを切ってみました。
マツゲは、屋根のひさしみたいになって、
なんだか変な形です。
ちいチャンは、毎日、毎日、鏡をみて、
楽しみにしていました。
でも、マツゲは、前と同じ長さまで伸びて、
それ以上は長くはなりませんでした。
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ちいチャン物語180「ペスと一緒に海水浴」

2022年08月18日 19時59分40秒 | 日記
ちいチャンの家の犬のペスは、
泳ぐのが好きです。
ある夏の日、
いつもは一人で海水浴場に行くちいチヤンですが、
その日は、
おばあちゃんとペスが付いて来ました。
ペスは、鎖でつながれてはいなくて、
トコトコと、
ちいチャンとおばあちゃんの側を歩いています。
海水浴場に着くと、ペスは、海をめがけて走ります。
最初はザバザバと、波打ち際を走り、
そして、すいすいと泳ぎ始めました。
ちいチャンは、ペスの後を追い、海に走ります。
そして、ペスに追いつきました。
ペスを見ると、ペスは、縦に立って泳いでいるみたいです。
ちいチャンは、それが面白くて、マネをしてみました。
それは、“立ち泳ぎ”らしいのですが、
おばあちゃんは、
「犬かきだよ。」
と、教えてくれました。
ちいチャンとペスが、一緒に泳いだある夏の日です。
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ちいチャン物語179「海に流したビンのお手紙」

2022年08月17日 19時20分54秒 | 日記
ちいチャンは、本を読むのが好きです。
ある日読んだ本の中に、
“海岸で拾ったビンの中に、「SOS」と
助けを求めるメモが入っていて、助けに向かった。“
という内容のお話が載っていました。
ちいチャンは、
ビンにお手紙を入れて、海に流せば、
誰かが拾って、見てくれるのかな、と思いました。
それで、
さっそく、
お手紙を書いて、海に流す事にしました。
ちいチャンは、
「お友達になってください。」
と、書きました。
なんだか嬉しくなって、
海に、そう~っと流します。
波は、ひと波ごとに、ビンを沖に運んで行きました。
ちゃっぷん、ちゃっぷん、
ビンは、どんどん沖に流れて行きます。
もしかしたら、誰も拾ってくれないかもしれません。
それでも、夢にわくわくと、
ビンを見送るちいチャンです。
でも、ちいチャン、
住所と電話番号は書いたのかな?
拾い主は、誰に返事を書けば良いのでしょう。
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ちいチャン物語178「ビンの中の船」

2022年08月16日 18時46分10秒 | 日記
ちいチャンは、
お友達のミーちゃんの家に、遊びに行きました。
ミーちゃんのお父さんは、
大きな船に乗るのが仕事で、
何ヶ月も帰って来ません。
ミーちゃんの家の茶の間に、
ちいチャンが、ビックリするものが飾ってありました。
それは、
大きなビンの中に、大きな船が入っていた事です。
ビンは、一升瓶ぐらいの大きさですが、
四角くて、外国のお酒のビンのようでした。
そして、中には、
客船のような船が入っているのです。
ちいチャンは、とっても不思議です。
ビンの入り口は、小さくて、
客船を押し入れることは出来ない、
と、思うからです。
ちいチャンは、珍しくて、不思議で、疑問で、
じーっ、と、
じーっ、と、
見ています。
すると、ミーちゃんのお母さんが、
「これはね、船をビンの口から入れたんじゃなく、
中で組み立てたんだよ。」
と、言いました。
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ちいチャン物語177「自然がオモチャ」

2022年08月15日 20時32分16秒 | 日記
ちいチャンの町の子供たちは、
ほとんどオモチャを持っていません。
お手玉や、おはじき、メンコ、コマはありますが、
おもちゃ屋さんで売っているようなオモチャは、
ほとんど持っていません。
それでも、子供たちにたいくつな時間はありません。
目の前に海があり、後には山があります。
海や山は、毎日姿を変えるので、
いつも、新しい発見があります。
川も、狭くなったり広くなったりと姿を変え、
季節によって、生き物が変わって来ます。
山は、子供たちの探検の場所であり、
食材の収穫の場でもあります。
クルミ、栗、アケビ、木の芽。
そして、道端の草や小枝は遊びの工作の材料になります。
葉っぱの小舟を作ったり、小枝のパチンコを作ったり。
女の子たちは雑草で、おままごとのご飯を作り、小枝が箸になりました。
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ちいチャン物語176「雨漏り」

2022年08月11日 19時35分14秒 | 日記
ある年の雨の日、
天井から畳に雨が落ちて来ました。
おばあちゃんは、急いで台所に行くと、
ボールを持って来て、
雨の落ちて来る所へ置きました。
ちいチヤンの家のボールは、金属製なので、
落ちる雨が、楽器のような音を出します。
コッ!コッ!コッ!
キン!キン!
(面白いなぁ。)
と、ちいチャンは、
ボールに落ちる雨を眺めています。
おばあちゃんは、またボールを持って来て、
天井を見ています。
雨が落ちて来ているのは、
一箇所だけではないみたいでした。
ボールは、あっちにひとつ、こっちにひとつと置かれ、
雨の合奏を始めました。
雨の、落ちる速さや粒の大きさが違うので、
ボールの音は、さまざまです。
(わあ~、面白い!)
ちいチャンは、ひとつひとつボールを覗いて周ります。
おばあちゃんは、
畳を拭いたり、ボールの水を捨てたり、
台所と部屋を行ったり来たりしています。
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